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映画「チルソクの夏」は永遠です♪

樹海の底流となった愛

2012-06-24 22:44:48 | 佐々部清監督
ドラマスペシャル『波の塔』


久々に物語に引き込まれたテレビドラマでした。
美濃さんの音楽が、また絶妙。気持ちにぴったりきます。

そして、テレビ画面は真新しいのに、流れる空気感、役者さんも、周りもすべて「昭和」でした。

どの場面がどうのこうのと感想を言うのも変なんですが、
二人の関係が新聞報道されてすべて世間が知ってしまったときに、それでも検事として小野木が参考人の頼子に事情聴取する場面。
頼子は小野木とのことを完全否定し、自分の知り得た夫の犯罪についてすべて白状する。
(・・頼子はどんなに小野木のことを思っているか、今この場面を思い出しただけでも涙が

そして小野木は、頼子を思いやり、多くの同僚検事の前で自分の頼子への思いの全てを絶叫する。


物語の最後、二人は再び会うことをせず、頼子の行方は分からなくなり・・
けれども、二人の愛は決して変わることなく、誰にも汚されることなく、樹海の底流となり、永遠に流れている。

錆付いたブローチだけが、頼子が確かにそこにいたことを私たちに知らせている。



きゃあ~☆  ピュアな愛・・こんな純粋な愛が、デジタルな世の中となった平成の今、まだ存在しているのでしょうかね・・
(いや、どんな時代になったとしても、人の心だけは変わってほしくないと思いました・・)

それにしても羽田美智子さん、もう大好き


*京都のあるお寺の池の写真です。ただのイメージですが・・



【羽田さんが取材で語っていた言葉】
「重厚な社会的背景と道ならぬ恋の二本柱。波の塔の意味を考え、役を演じながらわかったことは、頼子の塔は小野木の愛なんです」


ほんの少しだったけど、二人に光が当たっていた瞬間、そう楽しかったあの時間。
頼子にとってはそれが自分の幸せのすべてだったのでしょう。



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2 コメント

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Unknown (poko)
2012-07-03 21:31:32
監督、素敵な作品を届けてくださりどうもありがとうございます。
あれからまた録画したものを見直しています。

頼子が「違います」といったのは、新聞に書かれていた小野木が自分に近づいた理由はそうではない、二人の愛は純粋だということを言葉にしたのだと思いましたが・・  どうでしょうか。
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Unknown (K-SASABE)
2012-06-27 11:16:49
絶望的なエンディングにしたくなかった…
僕なりのギリギリのエンディングでした。

錆び付いたペンダントは甘くなりそうな気もしましたが、やはり僕らしい作品にするには、こんな感じのエンディングでしょうか…。

「痕跡や」、大詰めの仕上げ作業です。
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