コルクの葡萄畑

日々面倒を見ているブドウ畑と愛犬のダックスフント『コルク』の成長と活動の記録

天敵だらけ

2011-09-29 13:36:19 | ブドウ畑の昆虫たち
畑の中を歩いていると、見慣れたコスズメの幼虫を発見。

ブドウの葉を食べられる前に捕殺しようとよく見たら、
なにやら元気が無いうえ、体にカビた干しブドウのようなものがついている…

どうやら寄生蜂に寄生されている様子。
カビた干しブドウはその繭。

息を吹きかけるとコスズメの幼虫は少し身じろぎするので、まだ生きているのだろう。

ブドウの葉を食べる憎い害虫なのだけれども、
こんなふうに食べられる側の存在でもあることを改めて見せつけられると、同情を禁じえません。

誠に身勝手な人間側の思いをよそに、食う食われるの命のリレーはひっそりと確実に行われています。


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捕まえた!?

2011-09-01 12:01:41 | ブドウ畑の昆虫たち
羊の白い背中に黒い物体を発見。

どうやら羊毛にからめとられ、身動きができない様子。
羊の背中に着地したはいいものの、もがいているうちに
羊毛が絡み付いてしまったのだろう。

どうにかこうにか、二重三重に絡みついた羊毛を引き剥がし、
思わぬ罠にはまった哀れな犠牲者を見てみると、
それはコクワガタのオス。

もがいているうちに疲れてしまったのか、動きが鈍くなっていた。
近くの草むらに放してやりました。

いまごろどこかで元気に樹液を吸っているといいけど。

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思わぬ天敵

2011-08-23 13:30:21 | ブドウ畑の昆虫たち
「肩」の5年目を迎えるブドウの木と支柱の間に見慣れた虫糞の塊が。
ブドウの木の周りをぐるりとかじり、木の真ん中に巣食う憎きコウモリガの食害跡。

おのれ退治してくれる、と覗き込んでみるとなんだか予想外な二本の触角が見える…



              

コウモリガが虫糞で作った棲み処の中に
とぐろを巻くようにして占拠していたのはトビズムカデかアオズムカデと思しきムカデ。

大きな約20cmはあろうかというトビズムカデが走り去るのは何度も見たことがあれども、
コウモリガの巣に巣食っているのは初めて見た。

もともとの主のコウモリガはどうなったのかと調べると…

              


支柱側の穴から半身をさらし、あおむけになってぐったりしているコウモリガの幼虫…
どうやらムカデの毒にやられたのか、死んでいる様子。

虫糞の家のなかで天敵もおらず、好き勝手できるのかと思えば、やはり敵はいるようで。
自然界は厳しい。

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寄らば大樹の陰

2011-07-06 16:19:34 | ブドウ畑の昆虫たち
去年、耕作放棄地となっていた畑を購入し、現在耕作中。

森と化していた部分をあらかた切り倒し、一本だけ残したキハダの大木。
そこにとまっているチョウを発見。

名前はヒョウモンエダシャク。
綺麗に見えたけど、蝶ではなく蛾。
幼虫はアセビを食べるらしく、体内にアセビの毒素を溜め込むらしい。

アセビといえば漢字で書くと馬酔木。
アセビの葉を食べると馬が酔っぱらったようになるからつけられたとのこと。
羊を放牧しているところでもあるし、
近くにアセビが無いか、気をつけなければ。

               

                   ↓「沢」で見つけた子ウサギ。親らしきウサギは周りに見えず。このあとも畑の中でちらほら見かけます。
                   


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よく目が合います。

2011-06-30 13:47:46 | ブドウ畑の昆虫たち
羊の越冬時の餌として育てているカボチャ。
育てていると言っても、羊小屋近くで餌のカボチャのこぼれダネが発芽し、
羊の糞を肥料にして、勝手に大きくなっているだけですが。

そのカボチャの葉に乗って食事中の虫がいます。
オレンジ色の頭に黒い目玉が良く目立つクロウリハムシ。

その小さな目玉が用心深くこちらをうかがうのでよく目が合います。

一匹見かけるとその周辺に何匹もいるのが常。

集団で見つめられると少し困ってしまいます。



                  ↓クロウリハムシの食害痕。葉のふちを丸く食べます。
                  



                  ↓クロウリハムシに食べられた後、葉脈がつながっていると長崎の出島みたいに。こういうゲーム昔あったなぁ。
                  

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擬態

2011-06-28 13:11:25 | ブドウ畑の昆虫たち
コンクリート壁を歩き回るアリ…と思いきや、よく見ると八本足。
顎も巨大すぎる。

すっかりだまされるところだった。
こいつはアリに擬態したハエトリグモの仲間のアリグモ。

クモらしからぬスマートな体とアリっぽい動き。
やはり他の虫達はアリだと勘違いして油断してしまうのだろうか…

自然の中に潜む知恵の一端を垣間見たような気がします。



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開花とともに

2011-06-24 13:28:50 | ブドウ畑の昆虫たち
「沢」のマスカットベリーAの花が満開を迎えて、そこらじゅうに香りを振りまいています。

その香りにつられてやってきたのは、ハナムグリ。
体中をブドウの花粉で黄色に染めながら、その花粉をむさぼっています。

花びらの無い地味な花だけれども、多くの昆虫には魅力的らしく
様々な種類の虫が集まってきます。

開花とともに受粉も完了。

あと3,4ヶ月で収穫となります。



                  ↓クマバチも忙しく、房と房の間を飛び回りながら蜜を集めていました。
                  


                  ↓房の根本に緑色に光る小さな虫。
                  


                  ↓天気の良い日はブンブンと小さな蜂が忙しく働いています。小さくて見つけづらい…
                  

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ブドウの用心棒

2010-11-04 13:15:27 | ブドウ畑の昆虫たち
早いもので10月も過ぎて11月に突入。
ワイン仕込みもラストスパート。
自社畑のブドウも10月末までには収穫が終わり、残すは甲州のみ。

ブドウ畑「肩」のブドウも猛暑と長雨を乗り越えて無事収穫することができました。
写真はそのカベルネフラン。

ここのカベルネフランを収穫していると、写真中央でハエを捕まえているこのクモに何故かよく出会います。
鳥につつかれたり、病気にかかった粒の周辺にいて、
寄ってくるハエなどの虫を獲物にしている様子。
アヅマカニグモか?ヨコフカニグモ?
いずれにしても、ブドウの房を警護する用心棒として心強いのだが、
いざ収穫するとき、一目散に房の外へ逃げ出す姿を見るのは心苦しい…

秋も深まり、クモたちも姿を消し始めました。
今年出会えたクモたちの子孫が来年用心棒として活躍してくれるのを祈りつつ、
冬支度を急ぎます。

                   ↓カベルネフラン。ようやくしっかりと実をつけるようになりました。 
                   

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殿様御夫妻

2010-08-27 14:21:45 | ブドウ畑の昆虫たち
8月23日は、暑さが止んで、新涼が間近いという「処暑」だったそうです。

ですが、8月も終わりだというのに最高気温が30℃を超える日がずっと続いています。

雨もほとんど降らず、土はカラカラ。
草達の立ち姿もどこか乾いた印象をうけます。

そんななか、バタバタと派手な羽音をたてて飛んでいるのはトノサマバッタ。
草むらを歩いていると数mも近づかないうちにバタバタと逃げていきます。

飛んで逃げていくのは独り者だけなのか、
草陰でひっそりと隠れているトノサマバッタのカップルを発見。

大きなメスの背中にしがみつく小さなオス。

ヒラタアブのカップルのようにメスを抱えて空を飛ぶことはできなさそうです。



                ↓車のドアを開けて休憩中に飛び込んできたバッタの幼虫。
                 ショウリョウバッタだろうか。直線的なそのフォルム。赤いドアを背景に緑色の体が良く映えます。
                

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真夏のくも

2010-08-17 08:45:00 | ブドウ畑の昆虫たち
真夏の青い空に映えるのは白い雲だけではなく、
細い糸で空中にふわりと浮かぶ蜘蛛もなかなかのものです。

ブドウ畑「狸沢」の垣根の間に蜘蛛が幾重もの巣を作り、
奥へ入ることを妨げる障壁のようになっています。

まだ小さなジョロウグモなどが多いのですが、中には写真のナガコガネグモなどの
大きな蜘蛛も見かけます。

風通しがいいところに巣を作るらしく、
風が吹きぬける垣根の間に多く、垣根本体にはほとんど作っていません。

真夏の昼間でも空中でじっと獲物を待つくもたち。
熱中症にはならないのかといらぬ心配をしてしまいます。

 
                 

                    ↓獲物を捕らえる蜘蛛。巣の中心部の白い帯はかくれ帯というらしく、巣の補強や隠れ場所、強い日差しを避ける、
                     紫外線を反射して花に擬態し、獲物を呼び寄せるなど、さまざまな説があるらしい。
                    


                    ↓一方、強い日差しをブドウ樹の陰に隠れて避けるオニグモ。
                    

                    ↓こちらも葉陰に隠れるオニグモの仲間。 
                    

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