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「大連立しかない」というのは本当か

2007年11月11日 13時44分39秒 | 政治って?
政治には幻滅させられたので、鉄槌を下す意味でも政権交代を目指す方に賭けることにした。
清算の必要な部分も多い。ここで膿は出しておくべきだろう。

大連立を画策するというのも、一つの手ではある。だが、他にも手段はあるので、唆しておいてあげることにする。

自民党には衆院解散、総選挙のカードがある。仕掛けの主導権も自民にある。急いで解散する意味はないので、暫く静観ということになるだろう。衆院選をやったところで、参院の勢力逆転が変わる訳ではないからね。先延ばしできるのであれば、その方がいいと思っているだろう。自民党にとっての頭痛のタネを挙げておこう。


①公明党

もし大連立が起こった時に、大幅に存在価値が低下することが危惧されるのは、公明党である。大新聞に流れた大臣ポスト配分では、たったの一つにされてしまっていたようだし(笑)。これに加えて、先の参院選でも地盤沈下が見えてきているように思えた(参考記事:惨敗は予期されたものの…)。今後の選挙においてもこうした傾向が見られると、公明党の議席数は減少していくであろう、ということだ。自民党は選挙協力で公明に比例票を回す余裕などなくなっていくかもしれないしね。


②小泉チルドレン

自民の「多すぎる議席」というジレンマの象徴がこれだ。当選回数が1回だけ、数ばかり多くてベテラン議員たちからは見下されていることが多い、というような印象である。更に、復党問題もあったので、今後の選挙区割り当ては過酷なものとなろう。元々比例下位で当選したような人たちは、次の選挙なんて考えていないことが多いと思うが、どうなんだろうか。「比例単独」みたいに優遇されることはなくなるし、現職優先とかで小選挙区割り当てとしても数が多すぎる。これに加えて造反組が残っているのだからね。つまり、現職の中でも「叩き出される」議員の方々は少なくないかもね、ということだ。


③自民党内の永久凍土

決して日の当たる見込みのない層の方々のこと。特に弱小勢力になってくると、重要ポストには就けない人々が必ずいるだろう。それは自民党の中にいるからだ。当選回数とか実績において、低い評価となってしまうのだろうね、ということ。でも、自分の価値が高められる方法がある。それは、「日の当たる場所に行け」ということ(笑)。埋没するのも自由、永久凍土のままで終えてもしょうがない、という考え方もあるだろうけど、それで満足なのだろうか?


④共産党の選挙戦略

前回選挙では小選挙区に殆ど候補者を立てた。けれども、全敗だった(笑)。そりゃそうさ。イマドキ、共産主義に共鳴してくれる選挙民は殆どいないだろうと思うよ。なので、次回以降は無駄な候補を立てることは止めるだろう。その時に、この票がどこに流れるか、ということになってくる。前にも書いたのだけれど、自民の小選挙区での得票率は4割ちょい、くらいだ。民主は4割を切るくらい。ここに共産候補の票がどのように配分されるようになるか、ということになる。共産票の受け皿となりそうなのは、どちらかと言えば民主有利に働きそうだ、ということ。棄権という選択もあるとは思うけれど、誰かに入れようとすることはあるだろう。

小選挙区で自民が219議席獲得した「大勝」の選挙戦であっても、個々の選挙区で見れば大差勝ちというのはそんなに多かったわけじゃない。大勝要素がない状態であれば、自公であっても4割程度しか獲得できないことも十分あり得る、ということだ。共産候補に流れていた票が配分されるとなれば、非自民票を結集すると過半数を押さえることはでき得るということでもある。


⑤「民主を軸に連立」を目指すことはできる

上記①~④を考えれば、自ずと答えは見えてくる。
公明党にとっては、大連立を阻止する方が好ましい。公明党の価値を高められるのは、「不可欠」と相手に思ってもらえることが大前提であるからだ。なので、捨てられる前に、自民を捨てる、という選択肢は最も効果的だ。価値が暴落してから行動するのではなく、価値の高いうちに高く売る、ということ。参院においても、民主は110議席と単独過半数ではないので、公明20と組めば2党で過半数を制することになり、他の野党なんかの動向を気にせずに法案を通すことが可能になる。つまり、参院においては「民主+公明」に組まれてしまえば、当面ひっくり返すことはできない、ということになるであろう。仮に自民ばかりではなく共産や社民が反対に回ったとしても大丈夫、というのは、安定感があるだろう。その意味でも、公明の存在価値は高まるであろう。

自民党内のチルドレンばかりではなく、存在価値の少ない議員たちにとっては、大チャンス到来である。例えば20人程度の永久凍土議員たちと、チルドレンたち50人くらいが手に手を取って独立したとしたら?60~70人という一大勢力を持つことができ、自民にも民主にも、どちらからも「引く手あまた」ということになろう。特に、「次の目」が薄い現職議員たちにとっては死活問題なのだからね。永久凍土だった議員にも、取引によって大臣ポストとか重要ポストの話が確実に舞い込むことになろう。選挙区の心配のある議員(特にチルドレンたちだね)たちには、朗報もある。民主には空白地が「まだ90選挙区」もあるという。つまりは、現職議員であれば確実に割り当ててもらえる、という保障付きを意味する。チルドレン全部で89人だったと思うけど、全員が出て行ったとしても選挙区が足りなくなることは考え難いであろう。

こうして考えると、現在の与党を過半数割れに追い込むには、公明31+自民67が必要だ。次の選挙に不安を抱える自民内部のチルドレンたちと冷や飯を食わされてきた議員グループが飛び出せば、勢力は確実に逆転できる。ただでさえチャンスが少なかったのに、大連立になってしまえば民主にポストをかなり奪われてしまうことになり、もっと浮かび上がれるチャンスは遠のくだろう。ここで賭けに出るかどうかは、議員たちの考え方にかかっているだろう。自分の現職のイスがいつまであるか心配な人たちこそ、飛び出す方が存在価値は大幅に高まるであろうことは間違いないよ。民主と組むことを約束すれば、総理のイスだって夢じゃないからね。

民主との密約に動けるキーマンさえいれば、取りまとめは不可能じゃない。はなから小沢代表が総理になる必要性なんてないのだからね。自民から政権を奪取することこそ小沢民主の狙いなのであり、大連立よりも望ましいと判断するのであれば説得に動くべきだろう。