かつて「歴史的な政権交代」と言われた2009年の民主党政権が誕生する前には、衆参での「ねじれ」現象が続いていた。
それが国会での緊張感を生み出し、安倍晋三の政権放棄から始まり、福田康夫、麻生太郎と「年替わりの総理大臣」が続き、その現象は民主党政権になっても「ねじれ」が解消されず鳩山内閣、菅直人内閣、野田内閣と「年替わり」の内閣が続いた。
そういった意味からは参院選は政権選択選挙ではないが、時の政権にも大きな影響を与える重要な選挙でもある。
ところが2022年の参議院選挙は、「泡のないビール」どころが「アルコールもないビール」となってしまい、有権者にワクワク感を与えない選挙となっている。
「参院選公示 物価高、安全保障、憲法を問う 18日間の選挙戦スタート」
【東京新聞より】
そして岸田内閣が独走しないように参院選でチェック機能を果たすべく野党が残念ながら選挙前から「不戦敗」の可能性が大きく、むしろ「半キぐれ集団」の日本維新の会の「雨合羽」の松井一郎が、なにを血迷ったのか「野党第1党にしてもらいたい。野党第1党になると、国会運営の協議の場に出て、自民に圧力をかけることができる。自民をピリッとさせないといけない。」とほざいていた。
「『野党第1党になると自民党に圧力かけられる』維新・松井代表」
維新が野党第一党になったら、国会では大阪の話題と他の野党の悪口で大半の時間が消費されるでしょう。 pic.twitter.com/zwwqajBrdR
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) June 22, 2022
江戸前ではピリッとするのは腐りかけの刺身と相場が決まってるんだよ。 pic.twitter.com/XZwkjw0kcu
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) June 22, 2022
3年前の参院選と大きく変わってしまったのが「野党統一候補」の選挙区で、連合の反共宣伝の影響から、共産党との統一候補が激減してしまった。
「参院選 1人区の野党候補一本化は11選挙区のみ 3分の2で競合、共倒れ懸念も」

【東京新聞より】
本来選挙は有権者にとって一番困っていることを解決してくれる政策を掲げる政党を支持するはずなので、この物価急上昇という異常な状態から各党はこぞって「消費税」の減税から廃止までを政策課題として掲げていたが、なぜか自民党の岸田文雄は消費税減税を拒み続けている。
この辺の裏事情と投票率が低下しそうな理由をこの御仁はわかりやすく解説していた。
「諸外国は軒並み減税。それでも自民党が消費税減税を拒み続ける真の理由」
■さらなる消費税増税を目論む自民党政権
6月22日(水)、参院選は公示日を迎え、7月10日(日)の投開票へ向けての選挙戦が始まりました。しかし、今回の参院選は、熱く燃えているのは選挙に出馬する側の政党や候補者や各陣営、そして一部の熱烈な支持者たちだけで、多くの有権者の間には「しらけムード」が漂っているように感じます。前回3年前の参院選の投票率は48.80%と、50%を下回って過去2番目の低さとなりましたが、今回はさらに投票率が下がり、過去最低を更新するのでは?との声も出始めています。 |
ところで、ジャーナリストの立岩陽一郎は今回の参院選について、こんな提言をしていた。
「今回の選挙を『参議院』というものの機能を考える機会にしたい」
7月10日に投開票が行われる参院選挙。ある地域で計画された党首討論が中止となったと耳にした。自民党が参加を拒否したのが理由だという。主催者側の関係者は、「自民党は失点さえなければ勝てると踏んでいるので、盛り上げたくないのでしょう」と話した。 昨今の情勢を見ると自民党がそう考えたとしても不思議ではない。仮に、その推測が本当だとして、自民党が悪いのか? そう思わせる我々有権者が悪いのか? 間違いなく後者だろう。 こうした中で、政府の衆院議員選挙区画定審議会が、1票の格差を2倍未満に収めるための小選挙区の区割り見直し案を勧告した。これによって、東京、神奈川など5都県で10増、宮城、和歌山、山口など10の県で10減となる。 もともと自民、公明両党が議員提案したものだが、後に減となる県が明らかになると自民党内から激しい反発が出たと報じられている。山口県、和歌山県などは有力議員の地元だけに、わかりやすい反応だ。 衆議院選挙において1票の格差を2倍未満におさえることは重要だ。有力政治家のために制度があるわけではない。一方で、1票の格差を是正する中で、結果的に地方の衰退を加速させる恐れがあることも否定できない。 私は、その部分を埋める役割を参議院に持たせるべきだと考えている。現状では、参議院にも1票の格差の是正を求める考え方となっている。最高裁もそれを命じている。本当にそれでいいのか? この点を考え直した方がいいというのが私見だ。 ■アメリカではどうしてる? ここで、別の国の例を見てみたい。100万余が2人を選ぶモンタナ州と約4000万人が2人を選ぶカリフォルニア州。これはアメリカの上院議員のケースだ。その1票の差は数倍などというレベルではない。桁が違う。 アメリカも下院議員の区割りは国勢調査に基づいて目まぐるしく変わる。日本の衆院に近い下院では有権者の平等が重視されているからだ。しかし制度的に参院に近い上院では、人口の多少にかかわらず各州2人の選出だ。それを見直す動きがあるとは聞かない。民意をストレートに反映させる下院と、大所高所からものを考える上院とで議会を構成するという考えなのだろう。 日本も、そうした衆参での役割分担を検討してもいいのではないか? 民意を反映させる衆院と民意から距離をおいて日本全体に目を向ける参院という役割分担を明確にしてはどうだろうか? 今回の選挙を、各党の主張を見るだけでなく、参議院というものの機能を考える機会にしたい。例えば、疑惑を指摘され雲隠れする衆議院議員がいる。もちろん、国会議員の身分は守られねばならないが、例えば、参議院には衆議院議員の身分を剥奪する権限を与えることはあり得るかもしれない。もちろん、その前提として参議院議員は政党の枠組みを超えて日本全体を考える役割を担うといった規定も必要だろう。 盛り上がりに欠けるとされる今回の選挙。ぜひ、そうした国会のあり方も含めて考える機会にしたい。 |
国会の在り方というよりは、各国会議員の姿勢とモラルも考える機会にしたいところだが、セクハラ疑惑の衆議院議長が老醜をさらしながらも平然と疑惑を報道した週刊誌を告訴したらしいのだが、参議院議員の通常選挙が行われた後には、必ず臨時会を召集しなければならないのだが、当然ながらセクハラ議長は表には出られないのだが、その後釜と噂されている人物がこれまた曰く付きの男らしい。
「甘利明氏が『次の衆院議長』候補に 永田町の論理では“現ナマ受領議員"でもリッパな有資格者」
セクハラ疑惑が報じられ、参院選後の辞職も囁かれる細田衆院議長の後任候補に甘利前幹事長の名が取り沙汰されています。前回衆院選では有権者からノーを突きつけられ小選挙区で落選、比例復活した議員が“三権の長"とはあ然ですが、永田町的には有資格者だとか。https://t.co/zeeJQ524QS #日刊ゲンダイ
— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) June 21, 2022
ふざけんな自民党。セクハラ細田は辞職が当然として、その後任にあっせん利得で大学ファンドの戦犯甘利とか、国民バカにしてんのか? というか自民党ってあれだけ議員いてもこんな人材しかいないのかよ(いません)。 https://t.co/gmPv5oeugh
— ニヤリ本舗 (@niyari_honpo) June 22, 2022
https://t.co/KwmWZuVuFG pic.twitter.com/rZ8UQ484O4
— 初唯 (@ui2021ui) June 22, 2022
セクハラ疑惑が報じられ、参院選後の“辞職"も囁かれている細田博之衆院議長。その後任候補として、なんと自民党の甘利明前幹事長の名前が取り沙汰されている。 大臣室で業者から現ナマを受け取り、前回衆院選では有権者からノーを突きつけられて小選挙区で落選(比例復活)したような議員が“三権の長"とは驚きだが、永田町の論理ではリッパな有資格者なのだという。20日も、岸田首相と官邸で30分間も会っている。 「自民党議員の中で当選回数が一番多いのは、当選14回の麻生副総裁です。甘利さんは、麻生さんに次ぐ13回です。当選13回は、二階俊博元幹事長ら5人しかいない。総理経験者の麻生さんは、さすがに議長にはならないでしょう。13回当選の5人の中から選ぶとしたら甘利さんになっておかしくありません。最近、衆院議長には、大臣と自民党幹事長の両方を経験した人が就いています。甘利さんは、いずれのポストも経験している。小選挙区で落選した議員が議長でいいのか、との声もありますが、現在、衆院副議長の海江田万里さんも落選復活組だから、問題にはならないでしょう」(自民党関係者) 甘利氏本人も、議長ポストを渇望している可能性が高い。この先、大臣に起用される可能性は低く、脚光を浴びるポストは議長くらいしかないからだ。目立つポストに就かないと、次の選挙も落選する恐れがあるという。 小選挙区の新しい区割り案が適用されると、選挙はさらに厳しくなるとみられている。 本人も、地元・神奈川新聞の取材に、「うちの選挙区は空中分解されてしまった」「この身が引き裂かれる思い」と吐露している。 ■新20区での出馬情報も 「甘利さんが当選を重ねてきた神奈川13区は、大和市、海老名市、綾瀬市、座間市が選挙区です。改定案では、海老名と座間が外れて、大和と綾瀬、それに横浜市瀬谷区が編入されます。新13区になると、甘利さんの選挙は以前より厳しくなるはずです。新たに誕生する新20区から出馬するのではないか、との声さえ上がっています。小選挙区で勝つためにも、衆院議長になりたいと考えていても不思議ありません」(政界事情通) “セクハラ疑惑"の次が、“現ナマ男"では、議長の権威は地に落ちてしまうのではないか。 |
これからの国会の議長は、「“セクハラ疑惑」とか「“現ナマ男"」という新たな基準で選ばれるということなのだろう、とオジサンは思う。