生き甲斐の心理学を学ぶ勉強会でも、時々自分の生育史が大嫌いな人に遭遇します。これは良いとか悪いとかの領域でなく、生き甲斐の心理学の学習を深めたい人にとって、一番重要で貴重なテキストがこの自分の生育史なのですが、その事に気付かない事が損失なだけです。勉強していく内に、自分の生育史が宝物であることに気付きだします。しかし、学習の当初は、どんな人でも過去の或場面を見たくも無いし思い出したくもないと思うのは当然なことです。生き甲斐の心理学を勉強していく内に、嫌いなものは嫌いなのですが、その解釈が少し変化してきます。どう変化するかと言いますと嫌悪感、劣等感、不信感が減少し、今日の自分の幸福は、あの嫌悪すべき場面を、人生を乗り越えたがゆえに、今の幸福が存在していることに気付きたすからです。生き甲斐の心理学で言う所の「心」は大事な自分の生育史から生まれてくる「思考、感情、行動」をも言いますし、ストレスの感じ方、幸福の感じ方、健全なのか不健全なのかを分析する思索も含みますし、アイデンティティの統合の仕方、防衛機制の処理、扱いの仕方、現実吟味力の在り様、自己実現への道を思索することも含めます。人生の夢、理想の追求、とにかく朝、目が覚めて、夜、寝ていく間の心の動き全体を「心」と定義しています。「心を大事にする」という意味は、現在と過去、将来への思索をする場合、どんな場合でも人生に希望を持ち、楽しく明るく爽やかに元気に生きていけるような精神状態を保持する事を言います。難しいでしょうが、その為にも過去の自分の生育史は宝物であると言う哲学を所持していないと、心を大事する人とはいえないでしょう。自分の過去の思い出、その生育史は地球で一番重要なテキストです。
<自分は何処へ旅しているのだろうか?:130>
自分の生き甲斐を探究されている方々へ:
(1)テキスト「生き甲斐の心理学:ISBN 978-4-9903527-2-1」はアマゾンでもサンパウロ書店でも全国の書店で販売されています。
(2)気楽に広く理論だけを学習したい方は、この私のブログの左記の「カテゴリー」欄をご覧下さい。
その第1章「愛の領域」から11章(カリタス カウンセラーの基本とは)を見ながら思索すると楽しみながら勉強することが出来ます。
(3)この記事は2005年12月10日から2012年4月6日までの約6年間にわたり私が全力投球して系統的に理論を分かりやすく解説した2275回分の記事です。第1章から11章までを日常の言葉を使用ながら書いたものです。貴重な資料ですので是非大事に読んで下さると有難いです。
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