ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国作家・林哲佑(イム・チョルウ)等と、東アジア文学フォーラムのことなど

2011-06-02 20:00:31 | 韓国の小説・詩・エッセイ
 「毎日新聞」に連載中の新世紀 世界文学ナビ 韓国編。9回目は林哲佑(임철우.イム・チョルウ)でした。
 記事の内容は→コチラ

 先週の本ブログの掲載作家予想はみごとに外れましたね。男性という点だけ合ってましたが。
 外れた理由その1は、林哲佑氏が1954年生まれという年配であること。その2は、彼が「붉은 방(赤い部屋)」で李箱文学賞を受賞したのも1988年で、もう20年以上も経っていること。その3は、(アトヅケの理由ですが)、記事にあるように、1980年光州事件の時にその真っ只中の全南大学の学生だったということもあって、今は退潮傾向にある政治的なテーマがその作品の基調となっている点もちょっとどうかな、という感じ・・・。

 しかし、逆に言えば、10人orそれ以上選ぶとなると、こういう作風の作家も入れるのがバランス感覚というものかも。

 「年配」と書きましたが、林哲佑さんは国境を越えた交流に積極的で、後輩作家に混じってソウル&春川で開かれた<韓日中・東アジア文学フォーラム2008>、北九州で開かれた<日中韓・東アジア文学フォーラム2010>にも参加しています。(金愛蘭さん、金衍洙さん、殷煕耕さんも。)
 記事中で紹介されている「直線と毒ガス」もその東アジア文学フォーラム日本委員会編の「いまは静かな時 韓国現代文学選集」に収められています。(各作品ごとの分冊も出ています。)

 「毎日新聞」のこのシリーズのナビゲーターきむふな(金壎我.김훈아)さんは、東アジア文学フォーラム以前に、90年代から日韓の文学と作家交流に関わっている方です。韓国の誠信女子大学大学院修了後、島根県に国際交流員として勤務していた時、1995年第3回日韓文学シンポジウムが松江で開かれた際に通訳を担当したことが契機となって上京し、大学院で日本文学を学び直し博士号も取得して、日韓両国の小説の翻訳の他、作家の交流にも継続して関わってこられました。
 ・・・ということで、当然多くの韓国作家と面識がおありなんですね。したがって、このシリーズで誰を取り上げるか、作品「以外」の要素でいろいろ難しい点もあるのかもしれません(?)。
 私ヌルボ、キリのいいところで10回まで続けるのかな、と何となく思ってましたが、この際もっと続けて、心おきなく大勢の韓国作家を紹介してくれることを期待しましょう。

参考①<日中韓・東アジア文学フォーラム2010>を聞きに行った方の感想→コチラ
参考②日韓文学シンポジウム等について記した鈴木雄雅さんの論文→コチラ
参考③2000年青森市で開かれた日韓文学シンポジウムに参加した作家・星野智幸氏の感想→コチラ