2月1日「朝鮮日報」のコラム「萬物相」のタイトルは「古本屋街(헌책방 거리)」。
それによると、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が朝鮮日報のインタビューで、「清渓川や新村の大学街にイギリスのヘイオンワイや日本の神保町のような古本屋街を作る」と語ったそうです。
このコラムは「最近繁栄するコーヒー産業と古本屋文化を融合すれば、ソウルに格調ある街が誕生するきっかけになるかもしれない」と結んでいますが、実現する可能性はどれほどあるのでしょうか?
私ヌルボ、これまで仁寺洞の老舗古書店通文館には何度か行って、本ブログでも「韓国で一番歴史のある古書店・通文館のこと」と題した記事を載せたことがありました。
そのすぐ近くの承文閣という小さい古書店にも入ったことがあります。
しかし、それ以外は、ネット情報をたよりに訪ねた古本屋街は率直に言って期待はずれ。
具体的には、「萬物相」にも書かれている東大門市場の清渓川沿い、あるいは、釜山の宝水洞(ポスドン)です。
清渓川沿いの古本屋街は、昨年12月にも行ってきました。以下はその時撮った写真です。
このように、小さな店舗がずらっと並んでいます。
しかし、まず最初にとまどうのが、高く平積みされた本の山。
顔を横にしないと書名も読めないし、下の方に見てみたい本があったらどうするのでしょう?
店の前の路上にも本がたくさん積まれています。紐で括ってあるのは、新しく入荷した本なのでしょうか?
また、品揃えも、少し前の学参や、いわゆるゾッキ本が大半のようだし、狭い店内で時間をかけてたくさんの本の書名を確認する気にはとてもなりませんでした。
「萬物相」に書かれている釜山の宝水洞(ポスドン)も数年前に行きました。遅い時間で閉まっている店も多かったのですが、本の種類や並べ方(積み方、か)は清渓川沿いと似たような感じでした。しかし、アナバコリアの記事の写真でもわかるように、清渓川の古本屋街よりも広めの店が多いので、いろいろ手に取って見るにはよさそうです。
私ヌルボが韓国の古書店に行く主目的は、日本の統治時代の本や、現在新本では出ていない往年の漫画の名作等を探すことですが、古書店や古書の状況が日本とかなり違うのは、書物文化というものが社会で占める位相といったものに大きな隔たりがあるのでは、と思います。(たとえば、現在の漫画作品に対しても低いものと見る見方が多いのに、過去の漫画作品に価値を見出すという発想は、日本独自のものなのかもしれません。)
上記の「萬物相」の記事中で気になったのは、具体的に店名もあげられている新村一帯の古書店です。
関連情報を探してみたら、またまたおなじみの<大塚愛と死の哲学>中に「新村古本屋街の現在」と題する記事がヒット。そこに引用されている「ハンギョレ」の記事によると、アラディン中古書店の新村店が開業して新村の古書店の様相が大きく変わってきているとか・・・。
さて、過去記事でも書いたように、以前観た映画「菊花の香り」で格調高そうな古書店が映されているのを見て、どこの店なのかずっと気になっていましたが、新村の古書店の1つの「글벗서점(クルボッ書店)」で画像検索してみて、もしかしたらここだったかも、と思いました。
・・・ところがたった今、一応念のために「국화꽃 향기 헌책방」で韓国サイトを検索したところ、<NATE知識>で「「菊花の香り」の古書店はどこですか?」という質問と、詳しい回答がありました。(→コチラ。)
結論は、上述の釜山市宝水洞。なーんだ。外から撮影して、内部はセットなんですと。なーんだ。
※この回答には、宝水洞古本屋街の歴史まで略述しています。それによると、第二次大戦直後、日本人が残していった本を国際市場で売っていた商人たちがその後宝水洞に移ったのに始まり、その後朝鮮戦争中に臨時首都になった時は、避難民が貴重な本を生活のために売る一方、それを教授や学生が買ったりして需要と供給が増え、本格的な古本屋街が形成された。
いずれにしても、今度ソウルに行ったら新村の古書店めぐりをしてみようと思います。
それによると、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が朝鮮日報のインタビューで、「清渓川や新村の大学街にイギリスのヘイオンワイや日本の神保町のような古本屋街を作る」と語ったそうです。
このコラムは「最近繁栄するコーヒー産業と古本屋文化を融合すれば、ソウルに格調ある街が誕生するきっかけになるかもしれない」と結んでいますが、実現する可能性はどれほどあるのでしょうか?
私ヌルボ、これまで仁寺洞の老舗古書店通文館には何度か行って、本ブログでも「韓国で一番歴史のある古書店・通文館のこと」と題した記事を載せたことがありました。
そのすぐ近くの承文閣という小さい古書店にも入ったことがあります。
しかし、それ以外は、ネット情報をたよりに訪ねた古本屋街は率直に言って期待はずれ。
具体的には、「萬物相」にも書かれている東大門市場の清渓川沿い、あるいは、釜山の宝水洞(ポスドン)です。
清渓川沿いの古本屋街は、昨年12月にも行ってきました。以下はその時撮った写真です。
このように、小さな店舗がずらっと並んでいます。
しかし、まず最初にとまどうのが、高く平積みされた本の山。
顔を横にしないと書名も読めないし、下の方に見てみたい本があったらどうするのでしょう?
店の前の路上にも本がたくさん積まれています。紐で括ってあるのは、新しく入荷した本なのでしょうか?
また、品揃えも、少し前の学参や、いわゆるゾッキ本が大半のようだし、狭い店内で時間をかけてたくさんの本の書名を確認する気にはとてもなりませんでした。
「萬物相」に書かれている釜山の宝水洞(ポスドン)も数年前に行きました。遅い時間で閉まっている店も多かったのですが、本の種類や並べ方(積み方、か)は清渓川沿いと似たような感じでした。しかし、アナバコリアの記事の写真でもわかるように、清渓川の古本屋街よりも広めの店が多いので、いろいろ手に取って見るにはよさそうです。
私ヌルボが韓国の古書店に行く主目的は、日本の統治時代の本や、現在新本では出ていない往年の漫画の名作等を探すことですが、古書店や古書の状況が日本とかなり違うのは、書物文化というものが社会で占める位相といったものに大きな隔たりがあるのでは、と思います。(たとえば、現在の漫画作品に対しても低いものと見る見方が多いのに、過去の漫画作品に価値を見出すという発想は、日本独自のものなのかもしれません。)
上記の「萬物相」の記事中で気になったのは、具体的に店名もあげられている新村一帯の古書店です。
関連情報を探してみたら、またまたおなじみの<大塚愛と死の哲学>中に「新村古本屋街の現在」と題する記事がヒット。そこに引用されている「ハンギョレ」の記事によると、アラディン中古書店の新村店が開業して新村の古書店の様相が大きく変わってきているとか・・・。
さて、過去記事でも書いたように、以前観た映画「菊花の香り」で格調高そうな古書店が映されているのを見て、どこの店なのかずっと気になっていましたが、新村の古書店の1つの「글벗서점(クルボッ書店)」で画像検索してみて、もしかしたらここだったかも、と思いました。
・・・ところがたった今、一応念のために「국화꽃 향기 헌책방」で韓国サイトを検索したところ、<NATE知識>で「「菊花の香り」の古書店はどこですか?」という質問と、詳しい回答がありました。(→コチラ。)
結論は、上述の釜山市宝水洞。なーんだ。外から撮影して、内部はセットなんですと。なーんだ。
※この回答には、宝水洞古本屋街の歴史まで略述しています。それによると、第二次大戦直後、日本人が残していった本を国際市場で売っていた商人たちがその後宝水洞に移ったのに始まり、その後朝鮮戦争中に臨時首都になった時は、避難民が貴重な本を生活のために売る一方、それを教授や学生が買ったりして需要と供給が増え、本格的な古本屋街が形成された。
いずれにしても、今度ソウルに行ったら新村の古書店めぐりをしてみようと思います。