ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月19日(金)~12月21日(日)]

2014-12-23 23:44:42 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 韓国映画ファンの皆さん、韓国旅行の機会があったら、2つ前の記事(→コチラ)に書いた韓国映像資料院で開催中の展示<韓国映画100選>をぜひ見てきてください。ポスター展示と掲げられていますが、それだけではありません。来年の4月26日までやっているので、私ヌルボ、もう1度行ってこようと思っています。

 韓国旅行中、映画関係では他に弘大入口方面のミニシアター想像(サンサン)マダンに行ってきました。(下左)。現在ヒット中の韓国映画「国際市場」のポスターは龍山駅構内(下右)等々で見かけるも行かず。それよりも今思えばインディスペースに行って「カート」と「クォ・ヴァディス」を観るべきだったな・・・と。(後悔先に立たず。)
      

 先週17日に青龍映画賞が発表されました。ことのついでに、この10月以降の韓国内の4つの映画賞の結果(の主要部門)をまとめておきます。
◎釜日映画賞(2014.10.3)
 ・最優秀作品賞 「鳴梁」)
 ・最優秀監督賞 ホン・サンス(「ソニはご機嫌ななめ」)
 ・男優主演賞 ソン・ガンホ(「弁護人」)
 ・女優主演賞 シム・ウンギョン(「怪しい彼女」)
 ・男優助演賞 クァク・ドウォン(「弁護人」)
 ・女優助演賞 キム・ヨンエ(「弁護人」)
 ・新人監督賞 チョン・ジュリ「扉の少女」)
 ・新人男優賞 イ・ジュスン(「シャトルコック」)
 ・新人女優賞 イム・ジヨン(「情愛中毒」)
◎韓国映画評論家協会賞(2014.11.13)
 ・最優秀作品賞 「自由が丘で」
 ・監督賞 チャン・リュル(「慶州」)
 ・男子演技者賞 チェ・ミンシク(「鳴梁」)
 ・女子演技者賞 チョン・ウヒ(「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」)
 ・男子助演賞 クァク・ドウォン(「弁護人」)
 ・女子助演賞 チョ・ヨジョン(情愛中毒」)
 ・新人監督賞 ヤン・ウソク(「弁護人」)
 ・男子新人賞 パク・ユチョン(「海霧」)
 ・女子新人賞 イム・ジヨン(「情愛中毒」)
◎大鐘賞(2014.11.21)
 ・最優秀作品賞 「鳴梁」
 ・監督賞 キム・ソンフン(「最後まで行く」)
 ・男優主演賞 チェ・ミンシク(「鳴梁」)
 ・女優主演賞 ソン・イェジン(「海賊:海へ行った山賊」)
 ・男優助演賞 ユ・ヘジン(「海賊:海へ行った山賊」)
 ・女優助演賞 キム・ヨンエ(「弁護人」)
 ・新人監督賞 ヤン・ウソク(「弁護人」)
 ・新人男優賞 パク・ユチョン(「海霧」)
 ・新人女優賞 イム・ジヨン(「情愛中毒」)
◎青龍映画賞(2014.12.17)
 ・最優秀作品賞 「弁護人」
 ・監督賞 キム・ハンミン(「鳴梁」)
 ・主演男優賞 ソン・ガンホ(「弁護人」)
 ・主演女優賞 チョン・ウヒ(「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」)
 ・助演男優賞 チョ・ジヌン(「最後まで行く」)
 ・助演女優賞 キム・ヨンエ(「弁護人」)
 ・新人男優賞 パク・ユチョン(「海霧」)
 ・新人女優賞 キム・セロン(「扉の少女」)
 ・新人監督賞 イ・スジン(「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」)
 ※さらに詳しくは、<海から始まる!?>(→コチラ)や<輝国山人の韓国映画>(→コチラ)を参照されたし。

 先週「朝鮮日報」12月12日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。

           ★★★ Daumの人気順位(12月23日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①クォ・ヴァディス(韓国)  9.9(58)
②パンクチュア 合衆国の陰謀  9.5(82)
③いのち(韓国)  9.3(101)
④60万回のトライ(日本・韓国)  9.3(95)
⑤ボックストロール  9.2(25)
⑥ちびっこ潜水艦オリー 2  9.1(23)
⑦あなた、その川を渡らないで(韓国)  9.1(823)
⑧アクト・オブ・キリング  9.1(38)
⑨ピアノ・レッスン  9.0(87)
⑩ハウルの動く城(日本)  9.0(878)

 今回の新登場は②「パンクチュア 合衆国の陰謀」だけです。2011年のアメリカのサスペンスで、日本ではDVDはありますが一般公開さされていません。刺青をしドラッグ中毒者でもあるという「不良弁護士」のマイクは、ある病院の調査を進めていく内に、事件の背後に巨大企業の陰謀が隠されていることを知り、単身立ち向かっていくのですが・・・。韓国題は「불량 변호사(不良弁護士)」です。ふと、この高評価のウラに何かあると思った私ヌルボ、探ってみたところ、朴槿恵政権による医療民営化推進に対する世論の反対という、韓国の今の政治・社会問題と関連づけられた見方がされているようです。関連記事(日本語)→コチラや→コチラ

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②クラウズ・オブ・シルス・マリア  8.3(6)
③鉄の夢(韓国)  8.0(5)
④アクト・オブ・キリング  7.8(6)
⑤ゴーン・ガール  7.7(8)
⑥自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑦インターステラー  7.6(9)
⑧巨人(韓国)  7.1(7)
⑨いのち(韓国)  7.0(4)
⑩帰来(カミング・ホーム)  7.0(3)
⑩ボックス・トロール  7.0(3)

 ②「クラウズ・オブ・シルス・マリア」だけが今回の新登場です。仏・スイス・独の合作で、今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作です。主人公その1は往年の名女優(ジュリエット・ビノシュ)。彼女は、20年前演劇でボスの女性を誘惑し自殺に追い込むヒロインの少女役を演じて有名になりました。ところがその劇が再演されることになり、それもボスの女性役でオファーされます。それに対し、少女役を演じることになったのが若いハリウッドスター(クロエ・モレッツ)。ベテラン女優としては、魅力を失いつつある自分に動揺しつつ、自分自身を見つめなおす・・・という構図で、現実のジュリエット・ビノシュとクロエ・モレッツをダブらせて観るのも至極当然のところですが、この2人の対決の勝者はどちらでもなく、ベテラン女優のアシスタントを演じたクリステン・スチュワートが勝者だったとのウワサです。韓国題は「클라우즈 오브 실스마리아」。日本公開は未定のようです。(なんで?)

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月19日(金)~12月21日(日)] ★★★

         「あなた、あの川を渡らないで」は240万人に達する!

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(31)・・国際市場(韓国)・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・1,138,745・・・・・・・・・・1,555,540・・・・・・・・12,123・・・・・・・・966
2(新)・・ホビット 決戦のゆくえ・・・・・12/17 ・・・・・・・・・・・977,023・・・・・・・・・・1,320,451・・・・・・・・11,353・・・・・・・・926
3(1)・・あなた、その川を渡らないで(韓国)・・11/27 ・・・・766,406・・・・・・・・・・2,400,405・・・・・・・・18,761・・・・・・・・704
4(2)・・インターステラー・・・・・・・・・・・・11/06・・・・・・・・・・・117,994・・・・・・・・・・9,938,504・・・・・・・・79,313・・・・・・・・317
5(7)・・ポロロ 劇場版・・・・・・・・・・・・・・12/11 ・・・・・・・・・・・・53,846 ・・・・・・・・・・・148,740 ・・・・・・・・・・745・・・・・・・・153
       雪の妖精村大冒険(韓国)
6(3)・・エクソダス:神と王・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・33,197 ・・・・・・・・・1,497,055・・・・・・・・・12,338・・・・・・・・270
7(5)・・あと1センチの恋・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・20,492・・・・・・・・・・・272,555・・・・・・・・・・2,071・・・・・・・・151
8(37)・・あにゃまる探偵キルミンずぅ(韓・日)・・12/18・・・・15,715 ・・・・・・・・・・・・20,985 ・・・・・・・・・・148・・・・・・・・188
9(4)・・博士と彼女のセオリー ・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・13,557・・・・・・・・・・・258,790・・・・・・・・・・2,010・・・・・・・・101
10(57)・・マミー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/18 ・・・・・・・・・・・・・9,983 ・・・・・・・・・・・・13,998・・・・・・・・・・・109・・・・・・・・・83
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1・2・8・10位の4作品が新登場です。
 1位「・国際市場」は「ツナミ(海雲台)」(2010)以来4年ぶりのユン・ジェギュン監督。今回も国際市場と、やはり釜山が舞台。主人公ドクス(ファン・ジョンミン)は1950年朝鮮戦争の渦中で別れた父親に代わって伯母が営む国際市場の輸入雑貨店で働き、5人家族の暮らしを支えることになります。
皆が苦しかった当時、弟の大学入学金を稼ぐため遠くドイツに炭鉱夫として渡り、そこで初恋の女性であり生涯の伴侶ともなったヨンジャ(キム・ユンジン)と出会います。その後彼は家族の生活拠点となった店を守るため、船長になりたいという夢をあきらめ、再び戦地ベトナムに技術勤労者として行くことに・・・。・・・つまり1950年代から現代までの韓国の現代史をドクスの視点からたどるというもので、ファン・ジョンミンは2時間余の間で20代から70代までを演じ分けたというわけです。「特殊メイクをして市場を歩き回っても誰も気がつかなくて面白かった」そうです。また「やっと子どもと一緒に観れる作品に出られた」とも。なるほどね。原題は「국제시장」です。
 2位「ホビット 決戦のゆくえ」は、日本でもすでに12月13日から公開中です。(めずらしい!) 韓国題は「호빗: 다섯 군대 전투」。
 8位「あにゃまる探偵キルミンずぅ」は、日韓合作アニメ。最高のペットを選ぶコンテストでお祭りムード一杯の村。そんな中、ズーロリング動物探偵は捨て猫1匹を救助してから、コンテストで受賞した動物たちが1匹2匹と消えているという事実を知ることになり、犯人を見つけるために推理に乗り出します。・・・どうも→コチラの記事を見ると合作といっても韓国の独自性が強いようです。韓国題は「쥬로링 동물탐정 극장판」です。
 10位「マミー」は、今年カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したフランス・カナダ合作の作品。「わたしはロランス」「トム・アット・ザ・ファーム」等々の注目の若手グザビエ・ドラン監督の新作です。「問題児」の息子スティーブが保護施設で事故を仕出かして追い出されると、ホームスクーリングを開始した母親のディアン。しかし愉快で堂々とした彼女でも1人で生計を立てながら不安定な性格のスティーブを世話するのは容易ではありません。この時彼らの前に現れたのが隣の女性カイラ。お互いに助け合って小さな幸せを見つけていくことになりますが、そんなある日ディアンに1枚の手紙が届けられて・・・。韓国題は「마미」。日本公開は来年4月です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・あなた、あの川を渡らないで(韓国)・・11/27・・・・・・・・・・766,406・・・・・・・・・・・2,400,405 ・・・・18,761・・・・・・・・・704
2(20)・・マミー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/18・・・・・・・・・・・・・・9,983 ・・・・・・・・・・・・・13,998 ・・・・・・・109 ・・・・・・・・・83
3(2)・・ハウルの動く城(日本)・・・・・・2004/12/23・・・・・・・・・・・・・・8,517・・・・・・・・・・・2,610,019・・・・・16,462 ・・・・・・・・・48
4(14)・・クラウズ・オブ・シルス・マリア・・・・12/18 ・・・・・・・・・・・・・・5,084 ・・・・・・・・・・・・・・8,372 ・・・・・・・・67 ・・・・・・・・・49
5(5)・・ムード・インディゴ うたかたの日々・・12/11 ・・・・・・・・・・・・4,386・・・・・・・・・・・・・・21,068 ・・・・・・・168 ・・・・・・・・・36

 2位「マミー」と4位「クラウズ・オブ・シルス・マリア」の2作品が新登場ですが、ともに上述しました。
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