▶この1週間で観た映画は次の4本です。
・「クルエラ」★★★★★ (思った以上に楽しめました。<悪役の誕生譚>というくくりで「ジョーカー」と同じモノサシで見てる記事やレビューもありましたが私ヌルボはそうは思いません。洒落たファンタジーといった感じでそのままアニメになりそう。ザンコクな場面がないのもいいですね。韓国でも観客動員数1位で、ネチズンの評価も非常に高評価というのもうなづけます。)
・「海辺の彼女たち」★★★★ (在日ミャンマー人一家の難民申請却下問題を扱った「僕の帰る場所」で第30回東京国際映画祭アジアの未来部門グランプリと監督賞を受賞した藤元明緒監督が、この最新作でも技能実習生として来日した3人の若いベトナム人女性を中心に、前作同様現在まさに焦点のひとつとなっているテーマを取り上げ問題提起。技能実習といいながらも不当な15時間もの長時間労働等々、劣悪な労働環境に堪えられず夜逃げを図った3人は港町に辿りつき、スマホで連絡済のブローカーの仲介で魚の仕分け等漁業労働に携わります。パスポート等は前の会社に預けたままなので、この時点ですでに不法就労者。それだけでなくあらたに別の重大事が・・・、となるのですが、焦点が少し拡散してしまったかも・・・。※漁業関係の外国人技能実習生に関しては→コチラのような事例もあります。)
・「デカローグ/3.あるクリスマスイヴに関する物語」★★★★☆
・「デカローグ/4.ある父と娘に関する物語」★★★★ (各話1時間弱のTVドラマとして制作されてポーランドでは大変視聴率が高かったというのはホンマか? 最後まで観て初めて作品の全体像がわかるという展開なのでずっと目が離せません。ほとんど(全部?)悲しい話か? しかし深い。観て良かった!と思えます。いろんな人のレビューに「第○話の××の場面にチラッと出てくる人物は第□話の主役だった人です」という話がたくさん出てきて、その度に私ヌルボは人の顔が全然憶えられないことを思い知らされます。3の方が☆1つ多いのは比較的わかりやすかったから。)
▶「クルエラ」でとくに印象に残ったのは音楽。ナンシー・シナトラの「にくい貴方」等々60年代頃からの名曲・ヒット曲が次々に出てきますが、オリジナル曲がとてもmelodious。とくに主題歌(かな? youtube等にはナシ)はきっとアカデミー賞主題歌賞(正式には歌曲賞)にノミネートされるだろうな。・・・と書いたところで、ふと最近のアカデミー賞主題歌賞受賞曲をほとんど知らないことに思い至り、→コチラで私ヌルボの知ってる主題歌賞受賞曲を年代別に数えてみると、1950年代=5、60年代=6、70年代=2、80年代=2、90年代=1、2000年以降=1。ちなみに90年代はセリーヌ・ディオンが歌った「タイタニック」の主題歌、2000年以降は「レット・イット・ゴー」(「アナ雪」)だけです。
この数字の激減は、年を取って感度が鈍くなったからかなとチラと思いましたが、曲の作り方が変わったことが大きいのではないでしょうか? バックの音楽も複雑化して、メロディラインもすぐには憶えられないものが今や大半です。少なくとも60年代までは長くミュージカルの作曲家として活躍してきたリチャード・ロジャースが健在だったし、「ムーン・リバー」「酒とバラの日々」での甘美なメロデイで人々を魅了し61・62年連続受賞したヘンリー・マンシーニ、65年の「シェルブールの雨傘」は惜しくもジョニー・マンデル作曲の「シャドウ・オブ・ユア・スマイル」(「いそしぎ」の主題歌)の後塵を拝しましたが68年「風のささやき」で受賞したミシェル・ルグラン等々、記憶に残る数々の名曲を産み出した作曲家が輩出しました。(アカデミー賞作曲賞の方までワクを広げると長くなるのでそこは封印しておきます。)
さらに個人的な思い出をひとつ記しておきます。1963年(5月12日?)~1966年(7月10日?)、TBSラジオの系列局で日曜の午前11:00~11:30「映画音楽ベスト・セブン」という番組がありました。当時中~高校生だった私ヌルボはNHK第一8:00~8:45のクラシック(←タイトル忘れた)とともに愛聴していた番組です。右画像は1964年1月12日の新聞より。「エデンの東」(レナード・ローゼンマン作曲)はほとんど毎回1位でしたね。少年ヌルボはそんなに好きでもありませんでしたが・・・。今思えば、このような番組があったこと自体当時の映画音楽事情を物語っていますね。現在ではちょっと考えられないのではないでしょうか? ・・・と思い出に浸っていてはキリがないので、ここまでにしておきます。
★★★ NAVERの人気順位(6月15日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(1) 学校に行く道(韓国) 9.59(132)
②(2) クルエラ 9.34(4,448)
③(-) 封鎖修道院カルトゥシオ(韓国) 9.34(74)
④(5) 復活: その証拠(韓国) 9.30(418)
⑤(7) 子供たちは楽しい(韓国) 9.30(201)
⑥(6) 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(日本) 9.29(12,357)
⑦(8) 草間彌生∞INFINITY 9.24(17)
⑧(10) 私のお姉さんチョン・ジヒョンと私(韓国) 9.15(180)
⑨(4) SNS 少女たちの10日間 9.05(20)
⑩(-) ジョゼと虎と魚たち(日本) 9.04(224)
新登場の作品はありません。③「封鎖修道院カルトゥシオ」は昨年12月8日の記事で紹介した慶尚北道尚州にある厳しい戒律で知られる修道院を取材したドキュメンタリーです。
【記者・評論家による順位】
①(2) 恐怖分子 8.22(9)
②(3) ノマドランド 8.00(8)
③(新) 帰れない二人 7.80(5)
④(5) アイダよ、何処へ? 7.67(3)
④(5) イントロダクション(韓国) 7.67(3)
⑥(-) 未来を乗り換えた男 7.60(5)
⑦(7) ミナリ 7.58(12)
⑧(8) 逃げた女(韓国) 7.33(6)
⑨(9) ファーザー 7.13(8)
⑩(新) ホワイト・オン・ホワイト 7.00(4)
③と⑩の2作品が新登場です。
③「帰れない二人」は中国・フランスの合作で、ジャ・ジャンクー監督によるドラマ。日本では2019年公開されています。中国題は「江湖儿女」で、韓国題はその漢字の韓国語読みの「강호아녀」です。
⑩「ホワイト・オン・ホワイト」(仮)はスペインのドラマ。20世紀初頭、中年の写真家ペドロ(アルフレド・カストロ)は得体の知れない地主ポッターの結婚式の写真を撮るために雪原に囲まれたチリのある村に行きます。ところが、まだ少女っぽさが消えていない幼い花嫁だけが現れ、ペドロは彼女の純粋な美しさにこだわっています。結局ポッターは姿を見せず、花嫁は彼の部下たちに引っ張られて行ってしまいますが・・・。世の中の果てに立った写真作家は悲劇の歴史と向き合います・・・。韓国題は英題「White on White」そのままの「화이트 온 화이트」で、それを仮題にしておきました。こういう作品は観てみたいものですが、日本公開は未定のようです。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月11日(金)~6月13日(日) ★★★
3週連続20万人超えの「クルエラ」が初めて1位に浮上
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(2)・・クルエラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/26 ・・・・204,105 ・・・・・・・965,774・・・・・・・9,254 ・・・・1,060
2(1)・・死霊館 悪魔のせいなら、無罪・・6/03 ・・・158,592 ・・・・・・・614,406 ・・・・・・6,153 ・・・・1,050
3(26)・・ラース・オブ・マン ・・・・・・・・・・・6/09 ・・・109,612 ・・・・・・・167,591 ・・・・・・1,603・・・・・・・751
4(3)・・ワイルド・スピード ・・・・・・・・・・・5/19・・・・・83,962 ・・・・・2,188,711 ・・・・・21,093・・・・・・・791
/ジェットブレイク
5(新)・・アーヤと魔女(日本)・・・・・・・・・・6/10・・・・・17,248・・・・・・・・・19,853 ・・・・・・・・170・・・・・・・362
6(新)・・クワイエット・プレイス・・・・・・・6/16・・・・・12,671・・・・・・・・・13,372 ・・・・・・・・146・・・・・・・116
破られた沈黙
7(4)・・劇場版「鬼滅の刃」 ・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・8,388 ・・・・・2,112,176 ・・・・・20,347 ・・・・・・208
無限列車編(日本)
8(5)・・パイプライン(韓国) ・・・・・・・・・・5/26・・・・・・・3,521・・・・・・・・133,359 ・・・・・・1,175・・・・・・・141
9(7)・・BanG Dream! Episode of Roselia I・・6/03・・3,186 ・・・・・・・12,249 ・・・・・・・・111・・・・・・・・92
:約束(日本)
10(新)・・フラッシュバック・・・・・・・・・・・6/10 ・・・・・・1,668 ・・・・・・・・・・3,325 ・・・・・・・・・27・・・・・・・125
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
先週の記事で予測したように20週の間5位以内を維持していた「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」が7位に後退しました。この先いつまで10位以内に留まれるか?
3・5・6・10位の4作品が新登場です。
3位「ラース・オブ・マン」(仮)はイギリス・アメリカ合作のスリラー&アクション。日本でも2005年に公開されたフランス映画「ブルー・レクイエム」(2003)のリメイクです。"H"ことハリー(ジェイソン・ステイサム)は現金輸送車[キャッシュトラック]を狙う武装強盗によって息子を殺されます。怒りに包まれた彼は復讐のために現金輸送車の警備員に就職し、息子の命を奪った強盗の手がかりを追います。最初のミッションから百発百中の射撃の実力を見せて一気にエースに浮上した"H"は、現金輸送車を狙う者たちを一つ二つと処理し、息子を殺した犯人たちに近づいていきますが・・・。原題「Wrath of Man」は<人間の怒り>といった意味です。韓国題は「캐시트럭(キャッシュトラック)」。日本公開は年内です。
5位「アーヤと魔女」は、イギリスを代表するファンタジー作家で「ハウルの動く城」の作者でもあるダイアナ・ウィン・ジョーンズの原作を宮崎吾朗監督がジブリで初めて3Dアニメ化した作品。しかし4月29日に公開予定だったのがコロナ第4波のため延期になってしまいました。それで観ていない人も多そうだし、作品自体知らない人もけっこういそう・・・と思ったら、各映画サイトにそれなりにレビューがあります。暮れの12月30日にNHKで観た人(→コチラ参照)、そしてジブリ美術館では無料で観られるとか。ところが厳しい評が目につきます。「3Dだろうと手書きだろうとジブリ好き」という人もいますが「3Dの必要あったのかなぁ?」という疑問は私ヌルボもよくわかります。「魔女を題材にし過ぎだろ」、「ほんとにジブリ?」等、もっと酷評も。アーヤの「ほんと悪賢い」性格をカワイイと見るかその逆と見るかは評価が分かれるようです。韓国題は「아야와 마녀」です。
6位「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」は、2018年にヒットしたアメリカのホラー「クワイエット・プレイス」の続編。日本でも6月18日公開で、すでに諸情報が流されています。韓国題は「콰이어트 플레이스 2」です。
10位「フラッシュバック」はカナダのスリラー&ドラマ。単調な日常に疲れたサラリーマンのフレデリック(ディラン・オブライエン)は30歳になるごく平凡な、ある日道で出会った見知らぬ男に既視感を感じた後、記憶の彼方に埋もれていた高校生の頃の初恋の女性シンディ(マイカ・モンロー)を思い浮かべます。シンディが卒業試験を前に突然いなくなったという事実を知ったフレデリックは、彼女の失踪が友人たちと好奇心にかられて、禁止されていた薬マーキュリーと深く関わっていることを直感します。「私は過去の記憶なのか、将来の幻影なのか?」。過去の謎を暴くほどに時空が崩れるような感覚を感じるようになり、悪夢のような過去と監獄のような未来の境界に閉じ込められたフレデリックは、自分の現実を決定する最後の選択をします・・・。韓国題は「플래시백」。日本公開は未定のようです。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(再)・・春の日は過ぎゆく(韓国)・・2001/9/28・・・・・・・・817・・・・・・・・・11,508 ・・・・・・・・・・69・・・・・・・・48
2(1)・・博士と狂人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/02・・・・・・・・775・・・・・・・・・16,227 ・・・・・・・・・140・・・・・・・・49
3(3)・・復活: その証拠(韓国) ・・・2020/10/08・・・・・・・・763・・・・・・・・・48,940 ・・・・・・・・・406・・・・・・・・12
4(4)・・アップル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/26・・・・・・・・591・・・・・・・・・・7,177・・・・・・・・・・・57・・・・・・・・28
5(21)・・スーパーノヴァ・・・・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・526・・・・・・・・・・9,686・・・・・・・・・・・78・・・・・・・・・3
新登場の作品はありません。
1位「春の日は過ぎゆく」はもちろんホ・ジノ監督の佳作の再上映。イ・ヨンエとユ・ジテの共演でした。もう20年も経ったのですね。懐かしく思い出されます・・・。原題は「봄날은 간다」です。
・「クルエラ」★★★★★ (思った以上に楽しめました。<悪役の誕生譚>というくくりで「ジョーカー」と同じモノサシで見てる記事やレビューもありましたが私ヌルボはそうは思いません。洒落たファンタジーといった感じでそのままアニメになりそう。ザンコクな場面がないのもいいですね。韓国でも観客動員数1位で、ネチズンの評価も非常に高評価というのもうなづけます。)
・「海辺の彼女たち」★★★★ (在日ミャンマー人一家の難民申請却下問題を扱った「僕の帰る場所」で第30回東京国際映画祭アジアの未来部門グランプリと監督賞を受賞した藤元明緒監督が、この最新作でも技能実習生として来日した3人の若いベトナム人女性を中心に、前作同様現在まさに焦点のひとつとなっているテーマを取り上げ問題提起。技能実習といいながらも不当な15時間もの長時間労働等々、劣悪な労働環境に堪えられず夜逃げを図った3人は港町に辿りつき、スマホで連絡済のブローカーの仲介で魚の仕分け等漁業労働に携わります。パスポート等は前の会社に預けたままなので、この時点ですでに不法就労者。それだけでなくあらたに別の重大事が・・・、となるのですが、焦点が少し拡散してしまったかも・・・。※漁業関係の外国人技能実習生に関しては→コチラのような事例もあります。)
・「デカローグ/3.あるクリスマスイヴに関する物語」★★★★☆
・「デカローグ/4.ある父と娘に関する物語」★★★★ (各話1時間弱のTVドラマとして制作されてポーランドでは大変視聴率が高かったというのはホンマか? 最後まで観て初めて作品の全体像がわかるという展開なのでずっと目が離せません。ほとんど(全部?)悲しい話か? しかし深い。観て良かった!と思えます。いろんな人のレビューに「第○話の××の場面にチラッと出てくる人物は第□話の主役だった人です」という話がたくさん出てきて、その度に私ヌルボは人の顔が全然憶えられないことを思い知らされます。3の方が☆1つ多いのは比較的わかりやすかったから。)
▶「クルエラ」でとくに印象に残ったのは音楽。ナンシー・シナトラの「にくい貴方」等々60年代頃からの名曲・ヒット曲が次々に出てきますが、オリジナル曲がとてもmelodious。とくに主題歌(かな? youtube等にはナシ)はきっとアカデミー賞主題歌賞(正式には歌曲賞)にノミネートされるだろうな。・・・と書いたところで、ふと最近のアカデミー賞主題歌賞受賞曲をほとんど知らないことに思い至り、→コチラで私ヌルボの知ってる主題歌賞受賞曲を年代別に数えてみると、1950年代=5、60年代=6、70年代=2、80年代=2、90年代=1、2000年以降=1。ちなみに90年代はセリーヌ・ディオンが歌った「タイタニック」の主題歌、2000年以降は「レット・イット・ゴー」(「アナ雪」)だけです。
この数字の激減は、年を取って感度が鈍くなったからかなとチラと思いましたが、曲の作り方が変わったことが大きいのではないでしょうか? バックの音楽も複雑化して、メロディラインもすぐには憶えられないものが今や大半です。少なくとも60年代までは長くミュージカルの作曲家として活躍してきたリチャード・ロジャースが健在だったし、「ムーン・リバー」「酒とバラの日々」での甘美なメロデイで人々を魅了し61・62年連続受賞したヘンリー・マンシーニ、65年の「シェルブールの雨傘」は惜しくもジョニー・マンデル作曲の「シャドウ・オブ・ユア・スマイル」(「いそしぎ」の主題歌)の後塵を拝しましたが68年「風のささやき」で受賞したミシェル・ルグラン等々、記憶に残る数々の名曲を産み出した作曲家が輩出しました。(アカデミー賞作曲賞の方までワクを広げると長くなるのでそこは封印しておきます。)
さらに個人的な思い出をひとつ記しておきます。1963年(5月12日?)~1966年(7月10日?)、TBSラジオの系列局で日曜の午前11:00~11:30「映画音楽ベスト・セブン」という番組がありました。当時中~高校生だった私ヌルボはNHK第一8:00~8:45のクラシック(←タイトル忘れた)とともに愛聴していた番組です。右画像は1964年1月12日の新聞より。「エデンの東」(レナード・ローゼンマン作曲)はほとんど毎回1位でしたね。少年ヌルボはそんなに好きでもありませんでしたが・・・。今思えば、このような番組があったこと自体当時の映画音楽事情を物語っていますね。現在ではちょっと考えられないのではないでしょうか? ・・・と思い出に浸っていてはキリがないので、ここまでにしておきます。
★★★ NAVERの人気順位(6月15日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(1) 学校に行く道(韓国) 9.59(132)
②(2) クルエラ 9.34(4,448)
③(-) 封鎖修道院カルトゥシオ(韓国) 9.34(74)
④(5) 復活: その証拠(韓国) 9.30(418)
⑤(7) 子供たちは楽しい(韓国) 9.30(201)
⑥(6) 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(日本) 9.29(12,357)
⑦(8) 草間彌生∞INFINITY 9.24(17)
⑧(10) 私のお姉さんチョン・ジヒョンと私(韓国) 9.15(180)
⑨(4) SNS 少女たちの10日間 9.05(20)
⑩(-) ジョゼと虎と魚たち(日本) 9.04(224)
新登場の作品はありません。③「封鎖修道院カルトゥシオ」は昨年12月8日の記事で紹介した慶尚北道尚州にある厳しい戒律で知られる修道院を取材したドキュメンタリーです。
【記者・評論家による順位】
①(2) 恐怖分子 8.22(9)
②(3) ノマドランド 8.00(8)
③(新) 帰れない二人 7.80(5)
④(5) アイダよ、何処へ? 7.67(3)
④(5) イントロダクション(韓国) 7.67(3)
⑥(-) 未来を乗り換えた男 7.60(5)
⑦(7) ミナリ 7.58(12)
⑧(8) 逃げた女(韓国) 7.33(6)
⑨(9) ファーザー 7.13(8)
⑩(新) ホワイト・オン・ホワイト 7.00(4)
③と⑩の2作品が新登場です。
③「帰れない二人」は中国・フランスの合作で、ジャ・ジャンクー監督によるドラマ。日本では2019年公開されています。中国題は「江湖儿女」で、韓国題はその漢字の韓国語読みの「강호아녀」です。
⑩「ホワイト・オン・ホワイト」(仮)はスペインのドラマ。20世紀初頭、中年の写真家ペドロ(アルフレド・カストロ)は得体の知れない地主ポッターの結婚式の写真を撮るために雪原に囲まれたチリのある村に行きます。ところが、まだ少女っぽさが消えていない幼い花嫁だけが現れ、ペドロは彼女の純粋な美しさにこだわっています。結局ポッターは姿を見せず、花嫁は彼の部下たちに引っ張られて行ってしまいますが・・・。世の中の果てに立った写真作家は悲劇の歴史と向き合います・・・。韓国題は英題「White on White」そのままの「화이트 온 화이트」で、それを仮題にしておきました。こういう作品は観てみたいものですが、日本公開は未定のようです。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月11日(金)~6月13日(日) ★★★
3週連続20万人超えの「クルエラ」が初めて1位に浮上
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(2)・・クルエラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/26 ・・・・204,105 ・・・・・・・965,774・・・・・・・9,254 ・・・・1,060
2(1)・・死霊館 悪魔のせいなら、無罪・・6/03 ・・・158,592 ・・・・・・・614,406 ・・・・・・6,153 ・・・・1,050
3(26)・・ラース・オブ・マン ・・・・・・・・・・・6/09 ・・・109,612 ・・・・・・・167,591 ・・・・・・1,603・・・・・・・751
4(3)・・ワイルド・スピード ・・・・・・・・・・・5/19・・・・・83,962 ・・・・・2,188,711 ・・・・・21,093・・・・・・・791
/ジェットブレイク
5(新)・・アーヤと魔女(日本)・・・・・・・・・・6/10・・・・・17,248・・・・・・・・・19,853 ・・・・・・・・170・・・・・・・362
6(新)・・クワイエット・プレイス・・・・・・・6/16・・・・・12,671・・・・・・・・・13,372 ・・・・・・・・146・・・・・・・116
破られた沈黙
7(4)・・劇場版「鬼滅の刃」 ・・・・・・・・・・・・1/27 ・・・・・・8,388 ・・・・・2,112,176 ・・・・・20,347 ・・・・・・208
無限列車編(日本)
8(5)・・パイプライン(韓国) ・・・・・・・・・・5/26・・・・・・・3,521・・・・・・・・133,359 ・・・・・・1,175・・・・・・・141
9(7)・・BanG Dream! Episode of Roselia I・・6/03・・3,186 ・・・・・・・12,249 ・・・・・・・・111・・・・・・・・92
:約束(日本)
10(新)・・フラッシュバック・・・・・・・・・・・6/10 ・・・・・・1,668 ・・・・・・・・・・3,325 ・・・・・・・・・27・・・・・・・125
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
先週の記事で予測したように20週の間5位以内を維持していた「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」が7位に後退しました。この先いつまで10位以内に留まれるか?
3・5・6・10位の4作品が新登場です。
3位「ラース・オブ・マン」(仮)はイギリス・アメリカ合作のスリラー&アクション。日本でも2005年に公開されたフランス映画「ブルー・レクイエム」(2003)のリメイクです。"H"ことハリー(ジェイソン・ステイサム)は現金輸送車[キャッシュトラック]を狙う武装強盗によって息子を殺されます。怒りに包まれた彼は復讐のために現金輸送車の警備員に就職し、息子の命を奪った強盗の手がかりを追います。最初のミッションから百発百中の射撃の実力を見せて一気にエースに浮上した"H"は、現金輸送車を狙う者たちを一つ二つと処理し、息子を殺した犯人たちに近づいていきますが・・・。原題「Wrath of Man」は<人間の怒り>といった意味です。韓国題は「캐시트럭(キャッシュトラック)」。日本公開は年内です。
5位「アーヤと魔女」は、イギリスを代表するファンタジー作家で「ハウルの動く城」の作者でもあるダイアナ・ウィン・ジョーンズの原作を宮崎吾朗監督がジブリで初めて3Dアニメ化した作品。しかし4月29日に公開予定だったのがコロナ第4波のため延期になってしまいました。それで観ていない人も多そうだし、作品自体知らない人もけっこういそう・・・と思ったら、各映画サイトにそれなりにレビューがあります。暮れの12月30日にNHKで観た人(→コチラ参照)、そしてジブリ美術館では無料で観られるとか。ところが厳しい評が目につきます。「3Dだろうと手書きだろうとジブリ好き」という人もいますが「3Dの必要あったのかなぁ?」という疑問は私ヌルボもよくわかります。「魔女を題材にし過ぎだろ」、「ほんとにジブリ?」等、もっと酷評も。アーヤの「ほんと悪賢い」性格をカワイイと見るかその逆と見るかは評価が分かれるようです。韓国題は「아야와 마녀」です。
6位「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」は、2018年にヒットしたアメリカのホラー「クワイエット・プレイス」の続編。日本でも6月18日公開で、すでに諸情報が流されています。韓国題は「콰이어트 플레이스 2」です。
10位「フラッシュバック」はカナダのスリラー&ドラマ。単調な日常に疲れたサラリーマンのフレデリック(ディラン・オブライエン)は30歳になるごく平凡な、ある日道で出会った見知らぬ男に既視感を感じた後、記憶の彼方に埋もれていた高校生の頃の初恋の女性シンディ(マイカ・モンロー)を思い浮かべます。シンディが卒業試験を前に突然いなくなったという事実を知ったフレデリックは、彼女の失踪が友人たちと好奇心にかられて、禁止されていた薬マーキュリーと深く関わっていることを直感します。「私は過去の記憶なのか、将来の幻影なのか?」。過去の謎を暴くほどに時空が崩れるような感覚を感じるようになり、悪夢のような過去と監獄のような未来の境界に閉じ込められたフレデリックは、自分の現実を決定する最後の選択をします・・・。韓国題は「플래시백」。日本公開は未定のようです。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(再)・・春の日は過ぎゆく(韓国)・・2001/9/28・・・・・・・・817・・・・・・・・・11,508 ・・・・・・・・・・69・・・・・・・・48
2(1)・・博士と狂人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/02・・・・・・・・775・・・・・・・・・16,227 ・・・・・・・・・140・・・・・・・・49
3(3)・・復活: その証拠(韓国) ・・・2020/10/08・・・・・・・・763・・・・・・・・・48,940 ・・・・・・・・・406・・・・・・・・12
4(4)・・アップル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/26・・・・・・・・591・・・・・・・・・・7,177・・・・・・・・・・・57・・・・・・・・28
5(21)・・スーパーノヴァ・・・・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・526・・・・・・・・・・9,686・・・・・・・・・・・78・・・・・・・・・3
新登場の作品はありません。
1位「春の日は過ぎゆく」はもちろんホ・ジノ監督の佳作の再上映。イ・ヨンエとユ・ジテの共演でした。もう20年も経ったのですね。懐かしく思い出されます・・・。原題は「봄날은 간다」です。