ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[7月19日(金)~21日(日)]

2013-07-23 23:52:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 今日は「風と共に去りぬ!?」を観に新宿K’s cinemaに行ってきました。昨年490万人の観客動員数で韓国映画中第4位。その数字も十分うなずけるレベルの作品でしたが、17:30~の回で客の入りは私ヌルボを含めて4人とは残念。時代劇初挑戦のチャ・テヒョンが天才的な戦略家として爆薬製造や穴掘り等々の「専門家」たちを集めて西氷庫(ソビンゴ.氷を保存した倉庫)の氷を盗むための作戦を展開するという話で、アクション物より個人的には期待度も高かったんですけどね。
 で、私ヌルボ、映画を観てまず驚いたのは、チャ・テヒョン演ずる主人公が18世紀末)の実学者李徳懋(イ・ドンム)だったこと! 本ブログの過去記事(→コチラで安素玲(アン・ソリョン)の「本ばかり読むバカ(책만 보는 바보)」という小説を紹介したことがありましたが、それがまさにこのイ・ドンムについて書かれた本でした。また映画ではオ・ジホが演じていた白東脩(ペク・トンス)もその本に登場していました。彼は2011年のSBSのドラマ「武士ペク・トンス」の主人公です。つまり実在の歴史上の人物が何人も出てくるのです。ラストの方で正祖(イサン)が即位するのですが、上記2人もドラマ「イサン」と同じく常に正義の側。そういえばエンドクレジットで「私のオオカミ少年」等々で人気のソン・ジュンギが科挙のトップ合格者(=壮元.チャンウォン)しの青年としてチラと登場し、「丁若(チョン・ヤギョン)です」と名乗ったのには笑ってしまいました。(→参考。)
 つまり、史実を少しだけ踏まえて、大方のストーリーはファンの皆さんに楽しんでいただくというコンセプトですね。英祖の時代に西氷庫をめぐる事件が実際にあったのかな? しかし時代劇の娯楽作といっても、実は現在の、公共財の民営化を通じて儲けている連中を批判した作品とは<オーマイニュース>ならずとも察しがつくところ。
 そう言えば、数年前慶州で見た石氷庫も正祖の前の英祖の時代に造られたとか。冷凍倉庫自体は→コチラの「17」のカキコミに詳しく書かれているように、ずっと昔の三国時代からあったそうです。

           ★★★ Daumの人気順位(7月23日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編/始まりの物語(日本)  9.8(26)
②踊る森(韓国)  9.4(27)
③道の上で(韓国)  9.4(55)
④ザ・クルーズ  9.2(305)
⑤イン・ザ・ハウス  9.1(25)
⑥がんばって、ビョンホンさん(韓国)  8.9(25)
⑦ビッグ・ピクチャー  8.8(22)
⑧天使の分け前  8.8(23)
⑨ウォールフラワー  8.8(130)
⑩スター・トレック イントゥ・ダークネス  8.7(1148)

 今回の新登場は①「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編/始まりの物語」だけです。日本のアニメとはいえ、私ヌルボの苦手なジャンルで、今まで知りませんでした。ウィキペディア(→コチラ)によると、「願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たちに降りかかる過酷な運命を描いたテレビアニメ」ということで、→コチラの記事では「幼女向けの魔法少女作品ではなく、感情と感情がぶつかり合う、大人向けのシリアスアニメ」なので勘違いしないように」とのこと。韓国でも日本のような「オタク」っぽい大人が増えてるということかな? 韓国題は「마법소녀 마도카 마기카 : 시작의 이야기」です。

【専門家による順位】

①ザ・マスター  9.0(5)
②スター・トレック イントゥ・ダークネス  7.8(6)
③ビフォア・ミッドナイト  7.7(4)
④天使の分け前  7.5(4)
⑤ザ・クルーズ  7.3(3)
⑥ローン・レンジャー  7.2(5)
⑦パシフィック・リム  7.2(4)
⑧ピュア  7.0(2)
⑨イン・ザ・ハウス  7.0(1)
⑩エブリデイ  6.8(5)

 前週と順位、評点とも変わりありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月19日(金)~21日(日)] ★★★

         「REDリターンズ」がトップ。「監視者たち」は500万人に迫る

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・REDリターンズ・・・・・・・・・・・・・・7/18・・・・・・・・・・・・・・832,267 ・・・・・・・・・・965,067・・・・・・・・7,020 ・・・・・・・738
2(2)・・監視者たち(韓国)・・・・・・・・・・・・7/03・・・・・・・・・・・・・・576,330・・・・・・・・・4,574,867 ・・・・・・・32,791・・・・・・・623
3(13)・・ミスター・ゴー(韓国)・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・・540,407 ・・・・・・・・・・730,953 ・・・・・・・・5,299・・・・・・・788
4(1)・・パシフィック・リム・・・・・・・・・・・・・7/11・・・・・・・・・・・・・・425,714 ・・・・・・・・2,186,615 ・・・・・・・17,587・・・・・・・517
5(3)・・ワールド・ウォー Z・・・・・・・・・・・・6/20・・・・・・・・・・・・・・115,376 ・・・・・・・・5,131,085 ・・・・・・・37,817・・・・・・・265
6(新)・・ターボ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/25 ・・・・・・・・・・・・・・69,614 ・・・・・・・・・・・73,453・・・・・・・・・・・516 ・・・・・・224
7(新)・・トニー・ストーリー・・・・・・・・・・・・7/18 ・・・・・・・・・・・・・・34,594 ・・・・・・・・・・・43,372・・・・・・・・・・・281 ・・・・・・257
       :空き缶帝国の秘密
8(4)・・ザ・ウェブトゥーン ・・・・・・・・・・・・6/27・・・・・・・・・・・・・・・32,332 ・・・・・・・・1,168,583 ・・・・・・・・・8,321 ・・・・・・121
         予告殺人(韓国)
9(10)・・ザ・マスター・・・・・・・・・・・・・・・・7/11・・・・・・・・・・・・・・・・4,971・・・・・・・・・・・・19,932 ・・・・・・・・・・151 ・・・・・・・37
10(6)・・隠密に偉大に(韓国) ・・・・・・・・6/05・・・・・・・・・・・・・・・・4,139・・・・・・・・・6,950,760・・・・・・・・48,647 ・・・・・・・34
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 ハリウッドの新登場アクションがトップというよくあるパターンで今回は「REDリターンズ」が1位。2位の「監視者たち」は健闘して再来週には500万人にとどきそう。
新登場は1・3・6・7位の4作品です。
 1位「REDリターンズ」はアクション・コメディ「RED/レッド」(2010)の続編。ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、アンソニー・ホプキンス等の他に、今回はイ・ビョンホンも出演。当初彼の役は中国人という設定だったのが彼の提案で韓国人になったとか。またこれまでアジアの俳優によくある単純な悪役ではなく、フランク(ブルース•ウィリス)との過去の因縁や独自のコミカルさ、そして殺し屋という職業等が複合した立体的なキャラクターとのこと。韓国題は「레드:더 레전드」、日本公開は11月30日です。
 3位「ミスター・ゴー」は、アジア初の3Dデジタルキャラクターであるゴリラのリンリンがマネージャーの少女ウェイウェイと共に韓国のプロ野球団に入団し、スーパースターになっていくという話。ゴリラがすごくリアルで「もうそこにゴリラがいるかのよう」らしいです。(→参考。) 主演のソン・ドンイルは今日の「風と共に去りぬ!?」にも出てたな。オダギリジョーもカメオ出演とか。原題は「미스터 고」。韓国だから「ミスター高」かと思っちゃいましたが「ミスターGO」です。
 6位「ターボ」はアメリカのドリームワークス制作の3DCGアニメ。家庭菜園のトマト畑で暮らすカタツムリたちの中の1匹の「ターボ」ことテオは、カタツムリなのにレーサーに憧れる変人、じゃなくてなんだ? ある日偶然スーパーパワーを手に入れて、すごいスピードが出せるスーパー・カタツムリになっちゃうという話。しかしアメリカアニメのキャラクター、なんかブキミ系が多いような気がします。韓国題は「터보」。日本公開は未定。
 7位「トニー・ストーリー:空き缶帝国の秘密」はドイツのアニメ。「ミスター・ゴー」「ターボ」同様夏休みに入っての子ども向き映画か。身体はリサイクルだが心だけは新しいリサイクル仲間たちが住む魔法の国、空き缶帝国。騎士大会での優勝が夢という古鉄の騎士トニーは競走馬チョッパーに新しいエンジンを搭載して過去連覇のノーブル王子を破って優勝するが、その新エンジンが盗まれ、騎士の資格を剥奪されてしまうというピンチに・・・。実はその背後には恐ろしい陰謀が・・・。韓国題「토니 스토리:깡통제국의 비밀」をそのまま訳して仮題としました。日本公開は未定。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ザ・マスター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/11 ・・・・・・・・・・・・・4,971 ・・・・・・・・・・・・・・19,932・・・・・・・・・・151・・・・・・・・・・37
2(3)・・ビッグ・ピクチャー ・・・・・・・・・・・・・・・7/04 ・・・・・・・・・・・・・2,583 ・・・・・・・・・・・・・・16,331・・・・・・・・・・122・・・・・・・・・・22
3(2)・・冥王星(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/11 ・・・・・・・・・・・・・1,895 ・・・・・・・・・・・・・・13,782・・・・・・・・・・・94・・・・・・・・・・39
4(4)・・道の上で(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・5/23 ・・・・・・・・・・・・・1,581・・・・・・・・・・・・・・・35,332・・・・・・・・・・243 ・・・・・・・・・12
5(新)・・ブロークン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/18 ・・・・・・・・・・・・・・・987・・・・・・・・・・・・・・・・1,472・・・・・・・・・・・10・・・・・・・・・・16

 新登場は、5位「ブロークン」だけです。チューリヒ映画祭2012でグランプリを受賞したイギリス映画。ロンドンで暮らす11歳の少女"スカンク"の近所に、ある日オズワルドという男性が引っ越してくるが、彼は妻が死んで以来暴力を抑えきれず、また彼の3人の娘たちも"スカンク"の学校生活を生き地獄に変える。ところが父は、こうした変化に全く気づかない。そして片思いをしている先生が衝撃的な事件の容疑者として追われることに・・・。韓国題は「브로큰」です。日本公開は未定。

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