ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [2月23日(金)~2月25日(日)]

2018-02-28 23:50:28 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸京橋のフィルムセンターでは1月30日から<発掘された映画たち2018>という特集をやっています。(→コチラ。) 昨晩はちょっと気になっていた「裕仁皇太子の渡欧映画」。1921年の皇太子(後の昭和天皇)の外遊記録です。西木正明の小説「冬のアゼリア」とか、抗日独立運動の中の武装テロ組織・義烈団のリーダー金元鳳(キム・ウォンボン)関係の本によると、この外遊の際の最初の寄港地・香港で皇太子暗殺が企てられて云々・・・といったことが書かれていたので。(波多野勝「裕仁皇太子ヨーロッパ外遊記」という資料的な本にも。) まあこういう映像記録を観ても何がわかるというものでもないとは思いつつも、昨晩行ってきました。やっぱり日本での出発のようすとイギリスに始まるヨーロッパでの映像ばかりでしたが、上映前後に紙谷牧子さんによる詳しい解説もあって、観た甲斐はありました。(※→研究紀要の関係記事)
 そして引き続き今晩は「日露戦争と関東大震災の記録映画」。観客は昨晩より大勢。コチラもあの朝鮮人虐殺関係の映像はないものの、いろいろ貴重な映像資料でした。ただ、トーキーではないので、90分近くも音声一切ナシの映像だけを観るのはツライと実感しました。

▸一昨日(26日)は、年末以来いろいろ抱えていた仕事など懸案事項がほぼ片付いて肩の荷が下りた気分。しかし、溜まった疲れで映画館に行っても確実に寝ちゃいそう。まず数時間ぐた~っと寝て、「よしっ!」とばかりにバイクで約10分のブルク13(桜木町)に向かったのが午後9時過ぎ。韓国でも日本でも評判のよさそうな「グレイテスト・ショーマン」の22:00~24:00の回を観て来ました。客席数 291で、観客はその1割程度。なるほど、高評価がうなずけるミュージカルで後味のいい作品でした。こういう生活も自由と言えば自由ですが、まっとうな日本の年寄りの姿でははないわなー・・・。(笑)
    
「朝鮮日報」2月24日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

괴물과의 사랑도 아름다울 수 있다

 「シェイプ・オブ・ウォーター」

    怪物への愛も美しくありうる
   ※《週末の劇場街》で紹介





 「ブラックパンサー」

   宝石のような黒人英雄 ★★★



 「セブン・シスターズ」

   奇抜な設定、意外な反転 ★★★



 「季節の変わり目」

   ふと感じる春風のよう ★★☆

 「季節の変わり目」は韓国のドラマ。息子(チ・ユンホ)の事故により息子が同性愛者であることを知った母ミギョン(ぺ・ジョンオク)が、その恋人ヨンジュン(イ・ウォングン)に会い、苦悩する姿を描いた作品。2016年釜山国際映画祭では観客賞を受賞しました。他の作品は以下の記事の中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(2月27日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 地球:驚きの1日  9.52(119)
②(2) みつばちマーヤの大冒険 2  9.41(217)
③(6) グレイテスト・ショーマン  9.39(11,392)
④(4) ワンダー  9.39(1,432)
⑤(5) 血の年代記(韓国)  9.38(180)
⑥(-) ゲストハウス(韓国)  9.33(3)
⑦(1) ジェクスキス エイティーン(韓国)  9.29(321)
⑧(7) ザ・ヒーロー  9.29(7)
⑨(8) 1987(韓国)  9.26(29,788)
⑩(9) リメンバー・ミー  9,21(13,173)

 今回の新登場は①と⑥の2作品です。
 ①「地球:驚きの1日」(仮)は、イギリスと中国の初の合作によるドキュメンタリー。地球の各地に棲むさまざまな生物の活動のようすを、日の出から夜までという1日の時間軸に沿って撮り、編集した作品です。[午前]では、ガラパゴスの火山島でレーサースネークから逃げる生まれたばかりの海イグアナたちの脱出大作戦、ジャイアントパンダの赤ちゃんの大冒険、北極海で長い棒のような鼻のイッカクの航海など。[午後]は、灼熱のアフリカではキリン同士の体当たり、海中を遊泳するマッコウクジラ一家の遊泳。[夕方]は南極近くの小さな島での雄のヒゲペンギンの子育て、エクアドルの熱帯雨林では、蜂蜜をめぐるハチドリとミツバチの死闘、中国の南西部に棲む絶滅危惧霊長類のゴールデンヘデッドラングールが子を抱いて素手で岩壁を越えるようす。[夜]の部では、洞窟にぶら下がって柔らかい糸で飛虫を捕るホタルの群れが光のショーが繰り広げられます・・・。英題は「Earth:One Amazing Day」、韓国題は「지구: 놀라운 하루」です。日本公開は未定のようです。
 ⑥「ゲストハウス」は、超新星のメンバー・ソンジェが初の単独主演を務めたドラマ&ラブロマンス。ヒロインを演じたのは在日俳優のちすん。ソンジェとのデュエットにより作品のエンディング曲も担当したとのことです。ジョンウ(キム・ソンジェ)は姉と共に江陵でゲストハウスを運営しているものの、ゲストハウスには何の関心もありません。俳優になるという夢があるからで、暇さえあればオーディションを受けるため江陵を脱出します。そのんジョンウの前に、ある日ヒロコ(ちすん)が現れます。かつてカーリングの日本代表選手だった彼女は、平昌冬季オリンピック特集放送のために氷上競技が開かれる江陵を訪ねたのです。ジョンウは、姉に背を押されてヒロコのために江陵ガイドをすることになり、やがて彼女が江陵を訪れた本当の理由を知ることになります。そしてだんだん理解を深めていった2人の間には微妙な感情が行き来することに・・・。ネタバレをあえて書くと、ヒロコの祖母は子供のころの江陵に住んでいた在日韓国人で、ヒロコは在日3世ということになります。江陵には、日本の統治時代の日本式家屋の痕跡が残っているそうで、そんな異国的(?)な雰囲気にチョ・ソンギュ監督が虜になったとのことです。そんな時間と空間を超えた物語でもある、のかな? 原題は「게스트하우스」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版]  9.00(6)
②(3) パターソン  8.20(9)
③(-) シェイプ・オブ・ウォーター  8.18(11)
④(4) 1987(韓国)  8.08(12)
⑤(5) リメンバー・ミー  7.83(6)
⑥(6) タンジェリン  7.71(7)
⑥(6) 私はあなたのニグロではない  7.71(7)
⑧(8) 共同正犯(韓国)  7.67(9)
⑨(10) パディントン2  7.67(3)
⑩(-) ゴッホ~最期の手紙~  7.50(8)

 ③「シェイプ・オブ・ウォーター」が今回の新登場です。アカデミー賞作品賞の有力候補で、日本でも明日3月1日公開。関係情報が多数出ているので、内容紹介等は省略します。韓国題は「셰이프 오브 워터:사랑의 모양(シェイプ・オブ・ウォーター:愛のかたち)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績2月23日(金)~2月25日(日) ★★★

         「ブラックパンサー」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ブラックパンサー ・・・・・・・・・・・・2/14 ・・・・・・・・・709,167・・・・・・・・4,496,694 ・・・・・・・38,642・・・・・・・・1,242
2(新)・・セブン・シスターズ ・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・238,650 ・・・・・・・・・267,903 ・・・・・・・・2,302 ・・・・・・・・・355
3(3)・・ゴールデンスランバー(韓国) ・・・2/14・・・・・・・・・158,217・・・・・・・・1,327,658 ・・・・・・・10,978 ・・・・・・・・・684
4(2)・・朝鮮名探偵:吸血怪魔の秘密(韓国)・・2/08・・・・・・146,827・・・・・・・・2,386,781 ・・・・・・・19,407・・・・・・・・・・636
5(28)・・シェイプ・オブ・ウォーター・・・ 2/22 ・・・・・・・・・132,614 ・・・・・・・・・162,560 ・・・・・・・・1,405 ・・・・・・・・・404
6(新)・・フィフティ・シェイズ・フリード・・2/21・・・・・・・・77,313 ・・・・・・・・・116,592 ・・・・・・・・1,026 ・・・・・・・・・213
7(8)・・パディントン2・・・・・・・・・・・・・・・・2/08・・・・・・・・・・32,044 ・・・・・・・・・287,876 ・・・・・・・・2,183 ・・・・・・・・・258
8(5)・・名探偵コナン・・・・・・・・・・・・・・・・・2/14・・・・・・・・・・29,616 ・・・・・・・・・226,289 ・・・・・・・・1,688 ・・・・・・・・・312
       /紺碧の棺〈ジョリー・ロジャー〉(日本)
9(6)・・リメンバー・ミー・・・・・・・・・・・・・・1/11 ・・・・・・・・・27,814・・・・・・・・・3,48,983・・・・・・・・27,543 ・・・・・・・・・272
10(4)・・興夫[フンブ](韓国) ・・・・・・・・・・・2/14 ・・・・・・・・・25,750 ・・・・・・・・・404,694・・・・・・・・・3,301 ・・・・・・・・・391
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 先週に続き満足な数字が出ているのは「ブラックパンサー」くらい。500万人以上確実で、あとどこまで伸びるか? 韓国映画は最初上位に登場してもまもなく急落といった例が続いています。
 今回の新登場は2・5・6位の3作品です。
 2位「セブン・シスターズ」は、日本ではすでに2017年10月公開済み。韓国題は原題に近く「월요일이 사라졌다(月曜日が消えた)」です。
 5位「シェイプ・オブ・ウォーター」は上述のように日本では明日3月1日公開です。
 6位「フィフティ・シェイズ・フリード」は、アメリカのラブロマンス&スリラーの<フィフティ・シェイズ>シリーズ3部作の最終作。E.L.ジェイムズによる同名の世界的ベストラー(ハヤカワ文庫)の映画化作品です。前作でついにに結ばれたアナ(ダコタ・ジョンソン)とクリスチャン(ジェイミー・ドーナン)が物語序盤で結婚することに。その後アナの妊娠が発覚しますが、クリスチャンは彼女の妊娠を喜ぶどころか父親になれないと責めるのです。またアナの元上司ジャック・ハイド(エリック・ジョンソン)が彼女にストーカー行為、そればかりか・・・。「よりエロティックに、よりドラマティックに」というキャッチコピー? ふーむ・・・。韓国題は「50가지 그림자:해방(50の影:解放)」。日本公開は今秋です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・セブン・シスターズ・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・238,650 ・・・・・・・・・・267,903 ・・・・・・・・・2,302・・・・・・・・・355
2(1)・・パディントン2・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/08 ・・・・・・・・・・32,044 ・・・・・・・・・・287,876 ・・・・・・・・・2,183・・・・・・・・・258
3(新)・・ホタル火ディンディン・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・15,754 ・・・・・・・・・・・19,204・・・・・・・・・・・138・・・・・・・・・303
4(4)・・タイタニック ・・・・・・・・・・・・・・1998/2/20 ・・・・・・・・・・・2,996 ・・・・・・・・・・427,380 ・・・・・・・・・4,895・・・・・・・・・・56
5(3)・・ダンシング・ベートーヴェン・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・1,831 ・・・・・・・・・・・・3,114・・・・・・・・・・・・23・・・・・・・・・・38

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位の「セブン・シスターズ」については上述しました。
 3位「ホタル火ディンディン」は中国のアニメ。きれいな花や野草でいっぱい清潔で美しい村に住んでいるホタルのディンディンは夜になると光を発し、いろんな生き物仲間の人気者。ところがある日、暗い空に明るい光を点滅させながら見知らぬ物体が村に着陸し、そこからロボットオーロラが降り立ちます。ディンディンより明るい光を照らすオーロラに人気を一気に奪われたディンディンは気に障りますが、おりしも悪辣なウルフキングが村を破壊しようという企みをめぐらせていて、ディンディンはオーロラと力を合わせ、仲間たちとともに闘うことに・・・。原題は「蛍火奇兵」、韓国題は「반딧불이 딘딘」です。日本公開はなさそう、かな?
 5位「ダンシング・ベートーヴェン」は、日本ではすでに2017年12月公開済み。韓国題も「댄싱 베토벤」です。


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