ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月15日(金)~5月17日(日)]

2015-05-19 23:21:31 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨日(18日)シネマート新宿に「国際市場で逢いましょう」を観に行ったら、平日の午後なのにこんなに混んでいるかというほどの入り。80人はいたかな? で、8割方は女性。もしかして、ユンホ人気? 映画ですが、半世紀の歴史をこの時間で収めているということは、やっぱりというか、いやそれ以上にここまで完全に政治色を排除しているとは・・・。李承晩も朴正煕もチラとも出てきません。4.19も5.16も5.18も・・・。だからダメとは思いませんけどね。まあ朴正煕を登場させたりするとどう描いても観客の半分は批判するだろうし・・・。それでも、たぶん日本人の多くにはなじみのない興南撤退、鉱山労働者や看護婦の西ドイツ派遣等々については知識が得られます。離散家族再会事業について、汝矣島(ヨイド)のKBS前で離散家族を探す人たちの姿を観て林権澤監督の「キルソドム」を思い出しましたが、→コチラの記事でも同様のことが書かれてました。この映画については他に多々ありますが、青さんがブログ記事→コチラ等で詳しく書かれていますので、ぜひ参照されたし。
 なお、新大久保に期間限定(~6月7日)でコンセプトショップ「国際市場」新大久保店が開店していて、この映画の撮影スチールパネル等を展示したり、料理やモノの販売とかもやっているそうです。(→コチラ参照。)
 「国際市場で逢いましょう」の後、勢いで(笑)「群盗」も観ることにしました。コチラは男性客が8割以上。音楽もストーリーもマカロニウェスタンならぬキムチウエスタンでしたね。しかし、哲宗の時代の民乱についていろいろ知ったのは収穫でした。

 4月初めに韓国文化院の沈東燮(シン・ドンソプ)院長にたまたまお会いする機会があって、初対面の私ヌルボ、「日頃観る機会のない昔の韓国映画の名作の上映を期待してます」などと申し述べたのですが、そのことと因果関係はないにしても、6月13~21日の9日間60~70年代の名作10本が韓国文化院で上映されるのはうれしいことです。日韓国交正常化50周年を記念して、とのことで「1960・70年代 日韓名作映画祭~その時代をご存知ですか?~」と銘打った企画です。これについては18~19日各紙で報じられています。(→コチラ等。) 日本映画も10本、「裸の島」等の名作が上映されます。ラインナップや応募については韓国文化院のサイト(→コチラ)から。私ヌルボにとっては、懸案だった「森浦への道」が上映されるのはうれしいかぎり。ただ、他の用もあったりするので観られるのは10本中6本くらい? また抽選に外れる可能性もあるし・・・。

 その他の韓国映画情報では、オススメの「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」「ハイヒールの男」との二本立てで23日(土)からキネカ大森で上映されます。やっぱりキネカ大森はエライ! まだ観てない方はぜひ!
シネマート新宿で韓国映画の予告編をいくつかやってました。 「犬どろぼう完全計画「皇帝のために」等は承知していましたが、 「どきどき僕の人生」(クオン)のタイトルで原作本の翻訳も出ている作品の邦題が「世界で一番いとしい君へ」となっているとは知りませんでした。しかし「いとしい君」とは誰のことなのかな? 翻訳本は読みましたが、わかりません。また原題「좋은 친구들(良い友人たち)」の邦題は「コンフェッション 友の告白」。これまたわかるはずがありません。タイトルを見て原題が思い浮かばない韓国映画はイチイチ確認してみないと、目当ての作品も見逃してしまうおそれあり、です。「キム氏漂流記」(邦題「彼とわたしの漂流日記」)なんか、首都圏での上映が終わってから気づいたからなー。
「朝鮮日報」5月15日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「マッドマックス 怒りのデス・ロード」
  自動車は獣、そして音楽 ★★★★
 「悪の年代記」
  よく練られたスリラー ★★★★
 「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」
  ゴミと希望とが大回転 ★★★☆
 「ホワイル・ウィ・アー・ヤング」
  酒の水割りか、その逆か? ★★★
 「ワット ウィ ディドゥ オン アワ ホリデイ」
  文化的異質感如何せん? ★★☆
 「リトルフォレスト 冬・春」
  欲しくても食べられず ★★☆
「リトルフォレスト 冬・春」はもちろん橋本愛主演の日本映画。他の5作品はすべて以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(5月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ファウルボール(韓国)  9.8(317)
②グラウンドの異邦人(韓国)  9.6(32)
③スパルタンX  9.5(39)
④プロジェクトA  9.4(45)
⑤チャップリンの独裁者  9.3(35)
⑥ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ  9.2(120)
⑦モダン・タイムス  9.2(93)
⑧マッドマックス 怒りのデス・ロード  9.0(544)
⑨ワット ウィ ディドゥ オン アワ ホリデイ  9.0(26)
⑩トラッシュ!-この街が輝く日まで-  8.9(59)

 ③⑧⑨⑩の4作品が新登場です。
 ③「スパルタンX」は1984年のジャッキー・チェン主演作の再上映。韓国題は原題のままで「쾌찬차(快餐車)」です。
 ⑧「マッドマックス 怒りのデス・ロード」については後述します。
 ⑨「ワット ウィ ディドゥ オン アワ ホリデイ」はイギリスのコメディ。小心なパパのダグ(デイヴィッド・テナント)と血の気の多い悪口屋ママのアビー(ロザムンド・パイク)は3人の子供を連れておじいちゃんのゴーディ(ビリー・コノリー)の誕生パーティーに出席するためにスコットランドの実家に向かいます。ダグはアビーとの別居という事実を家族に隠すために3兄妹に厳しく口封じをしますが、それでもその秘密が暴露されるかわからないハラハラな状況。家族たちがパーティーの準備に忙しくしている間、おじいさんと一緒にビーチに遊びに行った3兄妹に思いもよらない事件が・・・。 韓国題は「해피 홀리데이(ハッピー・ホリデイ)」とわかりやすいのに、今秋公開という邦題はホントにこの英語音読のままでいくの?
 ⑩「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」は、日本では今年1月に公開されました。韓国題は「트래쉬」です。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(8)
②リヴァイアサン  8.6(5)
③セッション  8.4(7)
④ジェラシー  7.7(4)
⑤バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.4(7)
⑤キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.4(7)
⑦雪の轍(わだち)  7.3(3)
⑧イヴ・サンローラン  7.2(4)
⑨バンク・ジョブ  7.1(6)
⑨ア・モースト・バイオレント・イヤー  7.1(6)

①「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、⑨「バンク・ジョブ」、⑨「ア・モースト・バイオレント・イヤー」の3作品が新登場です。
 ①「マッドマックス 怒りのデス・ロード」については後述します。
 ⑨「バンク・ジョブ」はイギリスの犯罪スリラー。日本では2008年に公開されました。韓国題は「뱅크잡」です。
 ⑨「ア・モースト・バイオレント・イヤー」はアメリカの犯罪ドラマ。舞台はニューヨークのブルックリンで、時代はそこで最も犯罪の多い年だった1981年。移民のモラレス夫婦はオイル販売の事業を拡大するためユダヤ人業者から施設を買収するが、手付け金は払ったものの、1ヵ月以内に全額支払えるかどうか? 競争の激しいこの業界では犯罪も横行していて、彼らもその中で困難な状況に追いつめられていきます・・・。韓国題は「모스트 바이어런트」。日本公開は今秋とのことです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月15日(金)~5月17日(日)] ★★★

         「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」、今秋中に1千万人突破か?

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(46)・・悪の年代記(韓国) ・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・732,961・・・・・・・・・・・859,890・・・・・・・・・6,931・・・・・・・・776
2(新)・・マッドマックス・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・708,319・・・・・・・・・・・802,002・・・・・・・・・7,147・・・・・・・・799
         怒りのデス・ロード
3(1)・・アベンジャーズ・・・・・・・・・・・4/23 ・・・・・・・・・・・・385,214・・・・・・・・10,025,465・・・・・・・・84,880 ・・・・・・・669
         /エイジ・オブ・ウルトロン
4(2)・・チャイナタウン(韓国)・・・・・・4/29・・・・・・・・・・・・・68,953 ・・・・・・・・・1,423,100・・・・・・・・11,607・・・・・・・・362
5(3)・・アンフレンディド ・・・・・・・・・・5/07・・・・・・・・・・・・・32,501・・・・・・・・・・・211,414・・・・・・・・・1,583・・・・・・・・223
6(6)・・ダイノ・タイム(韓国) ・・・・・・・4/30・・・・・・・・・・・・・29,810・・・・・・・・・・・273,271・・・・・・・・・2,029・・・・・・・・210
7(144)・・ホワイル・ウィ・アー・ヤング・・5/14・・・・・・・・・22,614・・・・・・・・・・・・29,630・・・・・・・・・・・240・・・・・・・・235
8(2)・・恋愛の味(韓国) ・・・・・・・・・・5/07・・・・・・・・・・・・・18,018・・・・・・・・・・・204,231・・・・・・・・・1,648・・・・・・・・166
9(5)・・危険な顔合わせ2(韓国) ・・4/29 ・・・・・・・・・・・・・15,098・・・・・・・・・・・463,766・・・・・・・・・3,514・・・・・・・・140
10(20)・・トラッシュ!・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・・・10,993・・・・・・・・・・・・16,694・・・・・・・・・・・107・・・・・・・・206
       -この街が輝く日まで-
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

  6週続いてアメリカ映画がトップだったのが、小差ながらも韓国映画「悪の年代記」がトップの座に。「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」は1000万人を超えましたが、勢いは鈍ってきて1100万人までは届きそうですが、そこらへんまでかな?
 今回の新登場は1・2・7・10位の4作品です。
 1位「悪の年代記」は韓国のスリラー。昇進を控えながら、会食のあと謎の怪漢に拉致された警察官のチェ班長(ソン・ヒョンジュ)。危機から逃れようして誤って殺人を犯してしまいますが、昇進のために事件を隠蔽することを決心。ところが翌朝、警察署の前の工事現場のクレーンに彼が殺した死体が吊り下げられ、韓国中が大騒ぎに。なんと彼は自分が犯人である事件の担当をすることになってしまいますが・・・。原題は「악의 연대기」です。
 2位「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は、1979年をかわきりに3作続いた「マツドマックス」シリーズの30年ぶりの新作。といってもさすがにメル・ギブソンは出てませんね。日本では6月20日公開ということで、もう予告編やってるし、諸情報が流されているので内容説明等は省略します。韓国題は「매드 맥스: 분노의 도로」。←「憤怒のロード」じゃなくて「道路」か。(笑)
 7位「ホワイル・ウィ・アー・ヤング」(仮)はアメリカのコメディ。ニューヨークの著名なドキュメンタリー監督ジョシュ(ベン•スティラー)と妻のコーネリア(ナオミ•ワッツ)は至極平和な日常を送っていましたが、自由奔放な若いカップルのジェイミー(アダム・ドライバ)とダービー(アマンダ・サイフリッド)と出会って20代に返ったように毎日が波乱万丈。しかし、出会いが重なるにつれ日常の突破口になると思った生活が別のお荷物のように感じられるようになり、ジョシュ夫婦は混乱に陥いるのですが・・・。韓国題は「위아영」。(←これで英語が思い浮かぶ人はエラい!) 日本公開は来年?
 10位「「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」については上述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(40)・・言えない秘密 ・・・・・・・・・・・・・・2008/1/10・・・・・・・・・・・・・・9,495 ・・・・・・・・・・・145,371・・・・・・・・・・1,015・・・・・・・・・63
2(1)・・アリスのままで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/29・・・・・・・・・・・・・・5,645・・・・・・・・・・・・・93,582 ・・・・・・・・・・・719・・・・・・・・・50
3(6)・・神は死んだのか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/16・・・・・・・・・・・・・・2,436・・・・・・・・・・・・・31,486 ・・・・・・・・・・・232・・・・・・・・・16
4(3)・・ファインディング・ビビアン・マイヤー・・4/30・・・・・・・・・・・・・1,368・・・・・・・・・・・・・15,442・・・・・・・・・・・・123・・・・・・・・・25
5(4)・・雪の轍(わだち)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/07・・・・・・・・・・・・・・・・964・・・・・・・・・・・・・・4,131・・・・・・・・・・・・・33・・・・・・・・・18

 今回の新登場はありません。

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6 コメント

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よほど親しくても (のんき)
2015-05-23 15:30:18
よほど親しい友人でも、言えないですね。
 日本人は近現代について知らな過ぎることを自覚していますが、韓国の人たちは自分たちは真実を正しく知って理解していると考えているように思います。さらに、自分の頭で考えた結果、悪いのは日本だとわかった、と思っているようで、言論や政府に巧みに誘導されていることに気づいていないようにも見えます。
 どれだけ時間をかけて説明すれば、私もかなり勉強してきたこと、いずれかの立場を擁護するわけでなく私なりに真剣に考えてこう思うに至ったのだということを理解してもらえるのか見当もつきません。

 諦めたわけではありませんが、道は遠いと痛感しています。
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一筋縄ではいかない「正しい歴史認識」 (ヌルボ)
2015-05-23 00:49:13
 歴史を顧みる時、鳥瞰図と「虫」瞰図、あるいは「森」全体と個々の「木」をともに見る視点が必要だと思います。
 「韓国人の友人」という方もよもや「火垂るの墓」の少年やその妹に加害者性があるとは思わないでしょうし、原作者の野坂昭如が「日本の加害者性を隠蔽するため」書いたとも思わないでしょう。兄妹は被害者「意識」どころかまさに被害者そのものではないてすか。彼らがたまたま日本人に生まれたことで加害者の同類として指弾されるなら、それこそ理不尽な被害を上塗りされるようなものです。
 一方、このような悲劇があったことが日本の侵略を免罪することにつながってはならないし、それは原作者や映画の制作意図にも反することになります。(「それを読み取れないとしたら韓国人的バイアスのゆえ?」などといったらケンカになる?)

 当時の大多数の日本国民が戦中・戦後の困難な社会にあって(必要なことであったにしろ)自らの戦争責任のことまで考えられなかったのは(肯定するわけではありませんが)無理からぬところがあったでしょう。(当時としては、ですが。) そして自身の、あるいは日本全体の悲惨な状況をみると2度と戦争はごめんだと思ったのも至極当然で、その経験が新憲法の平和主義につながっていることを考えると、「被害者意識」も大きな意味があると思います。ただ、それだけでは世界の人々の共感を得ることができないばかりか反感を生んでしまうのは現状を見れば明らかですね。

 「国際市場で逢いましょう」で主人公がベトナムに行くにあたって、ベトナムの人たちやそこの政治・社会のこと、戦争の意義等について何か考えたのかor何も考えなかったのか、全然描かれていませんでした。もしかして今の多くの韓国の人たちもそんなところがあるのでしょうか? 参戦は家族のため? 国のため? 今正しかった戦争と思っている? それとも・・・。だとすると、戦時中の日本人とどこが違うの?と思ってしまいます。そして戦功のあった人に勲章を与え、国立墓地に葬って・・・、となると靖國神社とどこが決定的に違うのでしょうね? ベトナム戦争についてだけでなく、韓国の人たちにも第2次大戦の加害者性について考えてほしいと思います。たとえば捕虜虐待で処刑されたりしたBC級戦犯(←朝鮮人軍属が多かったという)をどう見るか等々。虐待された側から見れは、日本人だろう朝鮮人だろうと加害者にかわりはありません。
現在の、それも限られたモノサシで測られた「正しい歴史認識」で歴史を裁断すると思わぬ落とし穴にはまってしまう、ということは、最近洪盛原の小説「されど」を読んだ時も痛感したことです。
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火垂るの墓でした (のんき)
2015-05-22 14:11:31
『蛍の墓』じゃなくて『火垂るの墓』でしたね、失礼いたしました。
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被害者意識 (のんき)
2015-05-22 12:24:37
先日、韓国人の友人から、「やはり日本人は自分達を被害者だと思っていると感じると嫌気がさす」と言われました。どんなときにそれを感じるのか?と聞くと、映画『蛍の墓』を観てもそうだし、歴史問題を話題にすると「日本だって被害を受けた」と言う、とのこと。
『蛍の墓』に被害者意識が投影されているとは意外な気がしましたが、確かに、戦争や時代が加害者であって、人間はその被害者だと考えている(教えられてきた?)かもしれません。
日本や米国を加害者としたときに韓国が被害者、というのとはちょっと違う気がしますが、戦争を自然災害のように~の部分に共感します。
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何を描かないか、がポイントかも (ヌルボ)
2015-05-22 01:41:27
 こういう映画を観て感動する人たちのために作られた映画で、そのねらい通りに多くの観客を獲得したのだと思います。とくに主人公と同世代の長年苦労を重ねてきた年配の人たち。そしてご指摘のようにこれまで父母や祖父母の過去に無頓着だった若者世代・・・。その点は理解するので、自分としては深く感動したわけではないですが批判しようとは思いません。
 朴正煕のことや民主化闘争等々が描かれなかったのは、そうした人々の思い出の最大公約数にはならないというか、むしろマイナス要素となるという計算があったということですかねー。
 日本でも、昭和館等の展示を見ると戦争がまるで自然災害でもあったかのように捉えられているようで「なんだかなー」と思いましたが、日韓を問わず大多数の庶民にとっては大きな政治的出来事もそんなようなものということなのでしょうか?
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国際市場 (のんき)
2015-05-20 15:30:06
『国際市場』、私も昨日、有楽町で観てきました。
隣席の女性はずっと泣いておられましたが私は感受性が鈍くなっているのか涙は出ず、どうしてこの作品が1400万人もの人を動員できたのか?について、ずっと考えていました。


結論として、父親、家長としてのドクスの「在り様」は、韓国人が考える<男の美学>ではないか?と思い至りました。日本の寅さんやルパン三世のように、「自分もこんなふうに行きたい」と思わせる<行動の美学>ではなく、「(そんな人生を送りたくはないが)ドクスのように在りたい」という<存在の美学>。
さらに、1400万人動員という中には若者、女性も多数含まれるはずで、その人たちが熱狂した理由は「この映画を観て感動した=親孝行したかのような満足感」ではないか? とも思いました。
評論家評の中に、「父親世代に対する免罪符」のような意見がありましたが、私は、親や祖父母のことを忘れて生活している若者世代への免罪符になったのではないかという気がしました。

珍しく、日本人批判がまったく入ってなくて、「6.25も離散家族もベトナムも元をただせば全ておまえら日本人のせいだ」と言われ続けてきた私としては正直、拍子抜けの感もあります。
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