ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [3月21日(金)~3月23日(日)]

2014-03-25 23:21:55 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週は何も観なかったなと思ってメモを見たら19日に「LIFE!」を観てました。ということは、あまり印象に残らない映画だったということか。

 仕上がっていない「予定記事」がいろいろある中、それらと関係なく昨日読み始めた韓国本「남자한테 차여서 시코쿠라니(男に振られて四国って)」がけっこうおもしろい上、実はドキュメンタリー映画がらみの本だったとは思わぬ収穫。これも近いうちに記事にします。(←いつになることか、もはや自分でも信じていない。)

 22日から<新大久保ドラマ&映画祭>が始まっていますが、私ヌルボは明日から。どうも、事前申込みがなくても席が空いていれば入れるようですよ。→コチラが「完売」になっていても。

 29日(土)からユーロスペースで「チスル」がスタートします。(→公式サイト。) 大阪朝鮮高校ラグビー部を取材したドキュメンタリー「60万回のトライ」も3月29日~4月4日朝9:50~の1回だけですが、ここで延長上映されることになりました。
 あれっ!? 神奈川県では小田原コロナシネマワールド(at国府津)でも3月29日から上映されるのかな? いつものシネマジャック&ベティでやる(日程未定)ことは承知してましたが。ヌルボは行ったことないですが、以前からちょっとユニークなラインナップだなという感じではありました。温泉とかパチンコ等々オジサンが好きそうな施設を備えているのか。もう少し近ければいいんだけどな。そういえば「7番房の奇跡」もコロナでは今、ジャック&ベティでは来月上映です。

           ★★★ Daumの人気順位(3月25日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①もうひとつの約束(韓国)  9.7(2224)
②弁護人(韓国)  9.5(30421)
③貪欲の帝国(韓国)  9.3(40)
④アーネストとセレスティーヌ  9.2(51)
⑤リバー・ランズ・スルー・イット  9.1(119)
⑥ベルとセバスチャン  9.1(30)
⑦あまり者たちのヒッチハイキング(韓国)  9.1(114)
⑧怪しい彼女(韓国)  9.0(2669)
⑨イングリッシュ、ヴィングリッシュ  9.0(82)
⑩アデル、ブルーは熱い色  8.9(129)
  
 今回の新登場は⑥「ベルとセバスチャン」だけです。ピレネー山脈地方。6歳の少年セバスチャンは祖父と一緒に羊の世話をして過ごしていますが、ある日村の羊の群れが襲われる事件が起きます。祖父や村人たちは隣村の羊飼いたちに追われた狂犬のしわざと考え、丘を探し回ります。そんな中、セバスチャンの前に大きな白い犬が現れます。それは噂とは違い、善良な瞳のおびえた犬でした。彼はベルという名前をつけて、こっそり犬の世話を始めるのですが・・・、とここまで読んで思い出す人もいるのでは? 1981~82年NHKで放映されたアニメ「名犬ジョリィ」なんですね。私ヌルボもあの主題歌の「ルルルルル・・・・」というのは憶えてるゾ。(あれは発音できず悔しかった(T_T)。) そのセシル・オーブリーによる原作本のタイトルがそもそも「ベルとセバスチャン」で、日本でアニメ化された時になぜかジョリーになったということです。それから、DAUMの作品紹介を見て首を傾げたのは、記事冒頭に「フランスとスイスの国境をなすピレネー、アルプスの丘・・・」とあること。ピレネー山脈といえばフランスとスペインの国境ではないですか! そういえば、原作の翻訳本のタイトルも「アルプスの村の犬と少年」になってるし・・・。羊飼いとか、あのイヌの雰囲気がアルプスのイメージに合っているということなのかな? あのイヌはグレート・ピレニーズといって昔からピレネーで活躍している犬種なんですけどねー。この映画を観た人のコメントを見ると、みんなアルプスと思っているようで・・・、ってこの映画ではどうなってるのかな? 韓国題は「벨과 세바스찬」、日本公開は未定のようです。

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②ゼロ・グラビティ  8.2(5)
③ミヒャエル・コールハース  8.0(4)
④萬神(韓国)  8.0(3)
⑤グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
⑥アデル、ブルーは熱い色  7.8(6)
⑦そして父になる(日本)  7.6(6)
⑧アメリカン・ハッスル  7.6(5)
⑨物語る私たち  7.5(4)
⑩それでも夜は明ける  7.3(6)

 新登場は⑤「グランド・ブダペスト・ホテル」だけです。2014年第64回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した作品です。「ダージリン急行」等のウェス・アンダーソン監督が、群像ミステリー。舞台は1920年代の仮想の国ズブロッカ共和国。(ズブロッカといえばポーランドの酒ですよね、関係なさそうだけど。) 時間軸は1920年代と1960年代、現代の3つにまたがっていて、1980年代、インタビューを受ける作家が登場して、1960年代ジュブフカ共和国のホテルで会った老紳士の話をし始めるのですが、その老紳士が作家に語ったという話が映画の中身。なんかややこしい入れ子構造。その話の内容というのが、1920年代にホテルで起こった殺人事件にまつわるミステリー。といっても、映画ジャンルはスリラーとかではなくコメディだそうです。ホテルのコンシェルジュであるグスタフ.Hはマダム.Dと一夜を共にするのだが、その後彼女は何者かに殺されてしまいます。。彼女は「リンゴを持つ少年」という高価な絵をグスタフに譲るという遺言をしていたのですが、マダムの息子はグスタフが母を殺したと思い復讐を試みます。グスタフは絵を奪われないように、ベルボーイととその恋人力を借り、ヨーロッパ中を駆け巡って事件解明に奔走するのですが・・・。3月21日付「朝鮮日報」映画欄に、「この映画で論理を問うなかれ」との見出しでこの映画について書いた記事(→コチラ)がありました。「ざわめいた騒動で始まった映画はロマンや笑いや、ヒューマニズムに非情な時代を支えてホテルを守ったグスタフや友人を淡々と思い出して終わる。その頃グランドブダペストホテルにグスタフが必要だったように、大衆映画に飽きた今の観客にはアンダーソン監督とこの映画が必ず必要である」と持ち上げてます。韓国題は「그랜드 부다페스트 호텔」。日本公開は6月です。予告編(→コチラ)もできてます。待ち遠しいなー。

         
 【10字評でも「グランド・ブダペスト・ホテル」★4.5の高評価。「あら、これはぜひとっておかなくちゃ!」との寸評がついています。】
      
         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月21日(金)~23日(日)] ★★★

         韓国映画「優雅な嘘」も1週で首位陥落、「ノア」がダントツのトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(28)・・ノア・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・・950,851 ・・・・・・・1,133,405・・・・・・・・8,804・・・・・・・・951
2(1)・・優雅な嘘(韓国) ・・・・・・・・・・・・・3/13 ・・・・・・・・・・・・333,541 ・・・・・・・1,058,871・・・・・・・・7,784・・・・・・・・573
3(4)・・ノン・ストップ ・・・・・・・・・・・・・・・・2/27 ・・・・・・・・・・・・113,149 ・・・・・・・2,013,854・・・・・・・15,551・・・・・・・・337
4(2)・・300<スリーハンドレッド>・・・・・・3/06 ・・・・・・・・・・・・・99,408 ・・・・・・・1,538,341・・・・・・・12,982・・・・・・・・389
             ~帝国の進撃~
5(48)・・グランド・ブダペスト・ホテル ・・3/20 ・・・・・・・・・・・・・72,903・・・・・・・・・・83,175・・・・・・・・・・666・・・・・・・・163
6(3)・・モンスター(韓国)・・・・・・・・・・・・・3/13 ・・・・・・・・・・・・・60,329・・・・・・・・・497,199・・・・・・・・3,914・・・・・・・・361
7(6)・・それでも夜は明ける・・・・・・・・・・2/27 ・・・・・・・・・・・・・28,553・・・・・・・・・479,097・・・・・・・・3,516・・・・・・・・211
8(5)・・怪しい彼女(韓国) ・・・・・・・・・・・・1/22 ・・・・・・・・・・・・・26,539・・・・・・・・8,622,667・・・・・・・62,478・・・・・・・・198
9(新)・・ちびっこ英雄 警察車プロディ2・・3/20・・・・・・・・・・・・17,088・・・・・・・・・・18,301・・・・・・・・・・126・・・・・・・・257
10(新)・・ベルとセバスチャン ・・・・・・・・・3/20・・・・・・・・・・・・・16,581・・・・・・・・・・21,875・・・・・・・・・・157・・・・・・・・202
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回も、1週でトップ交代。また、4位以下が10万人にも届かないというのは前回よりも低調。まあ「アナと雪の女王」や「怪しい彼女」のような大ヒットは、そんなにあるわけはないですが、そうは言っても寂しいですね。
 今回の新登場は1・5・9・10位の4作品です。
 1位「ノア 約束の舟」は、旧約聖書の「ノアの方舟」の物語を、VFXを駆使した壮大な映像で描いた超大作です。日本公開は6月ということで、私ヌルボ、この前予告編を観たなー。公式サイト(→コチラ)
でも観られます。聖書の新解釈ってのがあるの? ノアが善良な人だったという基本は変えないのでしょうね?(ラッセル・クロウが演じるというのはイメージ的にいかがなものか?) 洪水の理由とか? 韓国題は「노아」です。
 5位「グランド・ブダペスト・ホテル」については上述しました。
 9位「ちびっこ英雄 警察車プロディ2」は、昨年4月韓国で公開されたノルウェーの3Dアニメの続編です。(昨年4月16日の記事で紹介しました。) 今回の作品は、村にやってきて動物たちを密猟していく母娘によって村の自慢の母鷲まで卵を残したまま消えてしまうという中で、プロディがおしゃべりカワウソと一緒に卵から孵った赤ちゃんワシの母親を探すために出動する、というお話のようです。韓国題は「꼬마영웅 경찰차 프로디2」。日本公開は未定。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ベルとセバスチャン ・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・・16,581 ・・・・・・・・・・・・・21,875・・・・・・・・・・157・・・・・・・・202
2(1)・・ダラス・バイヤーズクラブ・・・・・・・・・・・3/06 ・・・・・・・・・・・・・5,939・・・・・・・・・・・・・・66,665・・・・・・・・・・506・・・・・・・・・61
3(6)・・恋のときめき乱気流・・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・・・3,538・・・・・・・・・・・・・・・7,112・・・・・・・・・・・52・・・・・・・・・79
4(33)・・パークランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/20 ・・・・・・・・・・・・・3,128・・・・・・・・・・・・・・・4,151・・・・・・・・・・・30・・・・・・・・110
       ケネディ暗殺、真実の4日間
5(2)・・萬神(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/06 ・・・・・・・・・・・・・2,316・・・・・・・・・・・・・・29,699・・・・・・・・・・224・・・・・・・・・37

 新登場は1・3・4位の3作品です。
 1位「ベルとセバスチャン」は上述の通りです。
 3位「恋のときめき乱気流」は、フランスのコメディ。女性アーティストのジュリーがニューヨークでの個展を終えてパリに帰国するために乗り込んだ飛行機で、隣の席に駆け込んできた男はあろうことか3年前にひどい別れ方をした元恋人のアントワーヌ。気まずい雰囲気の中で言葉を交わし始めるのですが、まだヨリを戻したがっているアントワーヌに対し、結婚を控えているジュリーはできれば口も聞きたくない。アントワーヌの窮状を見かねて周囲の乗客たちは必死に助言したりして・・・。到着まで7時間、乱気流に巻き込まれながらも飛行機はパリへと向かう・・・。日本では昨年<フランス映画祭2013>で上映されましたが、一般公開はされていません。DVDは発売されています。韓国題は「러브 인 비즈니스클래스」です。
 4位、「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」は、1963年のケネディ大統領暗殺事件の真実に迫った緊迫の4日間に焦点を当て、現場の混乱をスリリングに描いた群像劇。JFK関連の本や映画、次々といろいろ出てくるものです。パークランドとは、ケネディが搬送された病院の名。原作は元検察官の作家ビンセント・ブリオシによるエドガー賞受賞作。昨年の第26回東京国際映画祭特別招待作品で、一般公開は今年6月28日。公式サイトは→コチラです。韓国題は「더 파크랜드」。

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4 コメント

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Unknown (くれど)
2014-03-26 22:32:30
キリスト教の信者さんが多いと 日本には あまり入らない 宗教的な映画も 韓国には入る?ということがあるんでしょうか?
返信する
多いですよー (ヌルボ)
2014-03-26 23:48:16
キリスト教関係のドキュメンタリーが多いですね。とくに海外での布教活動がらみ。プロテスタントの福音協会系とか。
最近では「神が送った人」「アー・ユー・レディ?」のような北朝鮮&脱北者にかかわるものとか・・・。
劇映画も、考えてみればいろいろあります。
コチラの記事を見てみて下さい。→
http://homepage2.nifty.com/taejeon/Christ/Christ.htm
(管理人さんご自身もクリスチャンです。)

仏教関係でも、「道の上で」のような尼さんたちの修行の記録とか、そういえば劇映画でも以前「波羅羯諦」「達磨はなぜ東に行ったのか」(ともに1989)のような作品が作られましたが、この頃はどうですかねー。
返信する
Unknown (no_tenki)
2014-03-27 13:51:26
「グランド・ブダペスト・ホテル」の「あら、これはぜひとっておかなくちゃ!(所蔵しなくちゃ!)」という寸評は、
普通は作品の独特な「ビジュアル」をDVDやBlu-rayで所蔵したいという意味に取れますが、
絵画の所有権をめぐる映画のストーリーにちなんだコメントなのかな?という深読みもさせられますね ^o^
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私もちょっと考えましたが (ヌルボ)
2014-03-27 16:20:35
私も「所蔵」という言葉には引っかかりました。「所蔵」以外の意味も考えたり・・・。
で、やっぱりDVDとかで自分の物として所蔵するということなのかな、と。
絵画の所有権のことまでは考えませんでしたが・・・。それでも今ひとつスッキリしないみたいな感じです。
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