先週24日にやっと観た「ソニはご機嫌ななめ」はホントにおもしろかったです。
ホン・サンス監督作品はこれが4つ目か5つ目。「よく知りもしないくせに」なんかおもしろかったけど、感動を期待して観る映画でもなく、今回も「まあ観てみるか」といった程度。しかし期待度が6.5/10くらいだったとすると、観終わった感想は8.5~9/10でした
いろんな方が評・レビュー等を書いている中で、とくにおもしろかったのが2つ。1つ目は「媚を売らずにモテる女の“技”(!?)を冷静に研究してみた」という→コチラ。スルドい分析に笑ってしまいます。もう1つは、初めてホン・サンス作品を観たという→コチラ。「最初から最後までなにも起きないんですよ!」と感動的に(!)書いていらっしゃいます。
それにしても、弄んでるつもりもないソニに翻弄されてる男3人、マジメで一途なところが笑っちゃうし、バカですねー、ははは。・・・で思うのは「우리 선희(ウリ・ソニ.われらのソニ)」という原題の単純にして秀抜なこと。そのまま邦題にはならないでしょうけどね。
その後、この作品関連のもろもろを漁ってみました。
いちばん驚いたのはこの映画がまるごと視聴できる動画があったこと。字幕なしですけど。ただ、ヌルボがほとんど意味がわからなかった「鳴梁」に比べると実に聴き取りやすい韓国語でホッとしました。
それにしても、焼酎だのビールだのよく飲むなー。そしてよくしゃべる。そういう場面ばっかり。それも昼間から。ホン・サンス監督は建国大映画科教授なんだそうですが、HOTSUN(チキンのチェーン店)の建大前店(←今はないそうです)にソニが1人で入ってビールを何本も飲んだり・・・。安国洞の憲法裁判所の裏手にあるカフェ・アリランも出てきますが、ここらへんは監督自身の実生活と重なっているようです。印象的な挿入歌「故郷」(1943年)という昔の歌を歌っているのはそのアリランの女主人で俳優・歌手でもあるチェ・ウンジンさんとのことです。これも<YouTube>にありましたので貼っておきます。
※上記の店情報等は→大塚ばつ丸さんのサイト<ばつ丸の「ロケ地を旅する」>(→コチラ)参照。
※ホン・サンス監督のインタビュー動画は→コチラ。
観る予定の韓国映画がいろいろあるのですが、今週中は忙しいので観られそうにありません。来週からは観るのに忙しくなる、かな?
「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」は結局9月の掲載はナシ。(たぶん)3月から続いてきて、「朝鮮日報」読者からも「楽しみ」との声もあるのに、続けてほしいものです。
★★★ Daumの人気順位(9月30日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①足球王(韓国) 9.3(97)
②60万回のトライ(日本・韓国) 9.2(68)
③バセコの子どもたち(韓国) 9.1(28)
④ぼくを探しに 8.9(121)
⑤その人 枢機卿(韓国) 8.7(28)
⑥はじまりのうた[ビギン・アゲイン] 8.7(883)
⑦さよならを待つふたりのために 8.6(341)
⑧ジゴロ・イン・ニューヨーク 8.6(23)
⑨映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~ 8.6(55)
⑩嗤う分身 8.6(40)
「60万回のトライ」の評点がさらに上がりました。
今回の新登場は⑧と⑩の2作品です。
⑧「ジゴロ・イン・ニューヨーク」はアメリカのラブコメディ。日本では7月11日に公開されています。韓国題は「지골로 인 뉴욕」です。
⑩はイギリスのミステリー&ラブロマンス。原題は「THE DOUBLE」で、昨年の東京国際映画祭では「ザ・ダブル/分身」というタイトルで上映されました。11月8日からの一般公開では「嗤う分身」となります。ドストエフスキーの初期作「二重人格(分身)」を、近未来的世界に舞台を置き換えて映画化した作品。地味で存在感のない男サイモン・ジェームズの前に、ある日、見た目がそっくりなジェームズ・サイモンという男が現れる。しかし性格はサイモン・ジェームズとは反対に行動力があり、積極的。彼の出現によりサイモン・ジェームズはだんだん追いつめられていきます・・・。対照的なこの2役をジェシー・アイゼンバーグが演じ分けます。ある記事に「ホラーとコメディが紙一重で交わった挑戦的な映画」とありました。ちょっとおもしろそうかも。韓国題は「더블: 달콤한 악몽(ダブル:甘い悪夢)」です。
【専門家による順位】
①その人 枢機卿(韓国) 8.0(1)
①コックリさん - 呪いのはじまり 8.0(1)
③自由が丘で(韓国) 7.7(4)
④夜間飛行(韓国) 7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥FRANK -フランク- 7.2(4)
⑦her/世界でひとつの彼女 7.0(6)
⑧空の黄金馬車 7.0(3)
⑨恋するヨプゴン・ガール 7.0(1)
⑨18:私たちの成長ノワール(韓国) 7.0(1)
今回の新登場は①「コックリさん - 呪いのはじまり」と⑥「FRANK -フランク-」の2作品です。
①「コックリさん - 呪いのはじまり」は中国のホラー。韓国では7月に「コックリさん 2(분신사바 2)」が先に公開されました。これはその前作です。7月22日の記事でその「コックリさん 2」を紹介した時に、韓国題の분신사바(プンシンサバ)は「日本語の「分身様」に由来する言葉のようです」と書きました。中国語の原題は「筆仙」。これもナルホドですね。日中韓の<コックリさん>の歴史・文化は比較文化の研究テーマになりそう。さて、物語の主人公は女性作家のシャオアイ。拘置所に入っていた夫チクンが出所したとの知らせを聞き、息子シャオシンを彼の暴力から守るため、彼女は友人の医師イナンに頼んで彼の別荘に息子を連れて避難します。初日の夜、シャオシンは近くでもらった女の子の人形をきれいに洗って一緒に寝るのですが、その後不可解なことが続き、シャオシンは異常な行動をとりはじめます。一方ホラー小説を執筆中のシャオアイがシャオシンの使っているコンピューターを見ると、彼女が書いてもいないホラー小説が出力されていて、その内容通りに事件が進んでいることを知ります。結局シャオシンはいなくなり、シャオアイは息子を探して隠された秘密に迫ります・・・。韓国題は「분신사바 - 저주의 시작」です。
⑥「FRANK -フランク-」はイギリス・アイルランド合作のコメディ。青年ジョンがあるバンドに加入したら、驚いたことにそのバンドのリーダー“フランク”が奇妙なかぶり物をいつも着けているのです。しかしそのことに衝撃を受けるが、メンバーの信頼が厚く、破天荒な彼の不思議な魅力に惹かれていく。しかし、ある日その“フランク”のようすが変わって・・・。「ちょっぴり可笑しくてほろ苦い、繊細な人間の心を描いた、静かに胸を打つ物語」と宣伝文にあり。韓国題は「프랭크」。日本でも今週10月4日公開されます。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月26日(金)~9月28日(日)] ★★★
「メイズ・ランナー」以下トップ3は変わらず。アジア大会のためか今週も観客動員数減
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・572,052・・・・・・・1,613,183 ・・・・・・・12,469・・・・・・・・655
2(2)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・2,908,549・・・・・・・・23,061・・・・・・・・491
3(3)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・132,865・・・・・・・3,839,204 ・・・・・・・31,299・・・・・・・・491
4(48)・・ベリー・グッド・ガールズ・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536・・・・・・・・・・75,381 ・・・・・・・・・・574・・・・・・・・336
5(5)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・・53,801・・・・・・・8,592,077・・・・・・・・65,937・・・・・・・・295
6(4)・・獣たちの墓・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・41,011・・・・・・・・・221,079 ・・・・・・・・1,719・・・・・・・・288
7(6)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・・26,565 ・・・・・・・2,067,177 ・・・・・・・・2,067・・・・・・・・197
8(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・18,685・・・・・・・・・263,383 ・・・・・・・・1,939・・・・・・・・208
9(40)・・FRANK -フランク- ・・・・・・・・・9/25 ・・・・・・・・・・・・17,283・・・・・・・・・・22,472 ・・・・・・・・・・176・・・・・・・・207
10(7)・・LUCY/ルーシー・・・・・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・15,089・・・・・・・1,966,697・・・・・・・・16,406・・・・・・・・147
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
先週に続き、いや、それ以上にアジア大会のあおりを受けてでしょうね、この低い数字は・・・・。
その中で、先週の記事でふれた「はじまりのうた」が29日累計観客動員数2,948,354人となり、多様性映画として歴代1位だった「牛の鈴音」(2009)の293万4409人を追い越しました。8月の公開当初から上映館数約200と多様性映画としては相当多かったのですが、今では約500館で動員数も増えています。やはり観た人による口コミの力が大きいということでしょうね。
今回の新登場は4位と9位の2作品です。
4位「ベリー・グッド・ガールズ」はアメリカの青春ドラマ+ラブロマンス。高校を卒業して迎えた最初の夏。親友同士のリリー(ダコタ•ファニング)とジェリー(エリザベス•オルセン)はビーチで出会ったデビッド(ボイド・ホールブロック)に同時に心を奪われます。ジェリーは積極的に気持ちを表現しますが、デビッドの関心はリリーに向かっていきます。リリーとデビッドがますます熱くなっていきますが、2人の関係を知らなかったジェリーの感情も深くなっていきます・・・。2人の女の子が同じ相手に恋する恋愛ドラマというのはよくある、ありすぎる設定ですが、どこらへんに新味があるのかな? ダコタ•ファニング、いつの間にか20歳になってるのか・・・。韓国題は「베리 굿 걸」。日本公開は未定のようです。
9位「FRANK -フランク-」については上述しました。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・・・・・2,908,549 ・・・・23,061・・・・・・・・525
2(19)・・ベリー・グッド・ガールズ ・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536 ・・・・・・・・・・・・・75,381・・・・・・・574・・・・・・・・336
3(16)・・愛しのゴースト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・6,173 ・・・・・・・・・・・・・11,561・・・・・・・・88・・・・・・・・166
4(新)・・ゾンビスクール(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・3,144 ・・・・・・・・・・・・・・6,377 ・・・・・・・・51・・・・・・・・・53
5(37)・・嗤う分身・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・2,681 ・・・・・・・・・・・・・・3,857 ・・・・・・・・29・・・・・・・・・44
2~5位の4作品が新登場です。
2位「ベリー・グッド・ガールズ」については上述しました。
3位「愛しのゴースト」はタイのホラー・コメディ。内戦に徴兵された若者マークが最前線から奇跡的に生還して4人の戦友たちとともに村に帰ってきます。そして最愛の妻ナークそして出征中に生まれた赤ん坊デーンと感動の対面を果たします。ところが、村人たちは帰ってきたマークを祝福するどころか、なぜか異様に恐れおののいて逃げ出すばかり。実は妻は既に死んでおり、幽霊となってこの地に留まっている、という噂が・・・。妻を強く愛するマーク聞く耳を持ちませんが、4人の仲間たちは「本当に死んでいるのは自分たちではないか?」という疑問も抱いたりします・・・。元の物語はこれまでに何度も映画化されている「ナン・ナーク」ですが、この作品はお笑いとかサスペンスとか、さまざまな要素があり、最後には感動のラストが、という趣向。タイでは2013年3月に封切られて以来大ヒットを記録し、観客動員は「アナ雪」の約10倍で、タイ映画の歴代興行収入第1位になったそうです。監督はホラー映画「心霊写真」やラブコメの「アンニョン!君の名は」等のバンジョン・ピサンタナクーン。あ、ヌルボも「アンニョン!君の名は」は去年大阪で観たゾ! たしかにおもしろかった!
この作品は<アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013>では「死者の村からこんにちは」の邦題で公式招待作品として上映され、今年9月12~16日開かれた<第7回したまちコメディ映画祭in台東>でも特別招待作品として上映されました。韓国題は「피막」。日本での一般公開は10月18日です。公式サイトは→コチラ。これは観なくっちゃ。
4位「ゾンビスクール」は韓国のホラー。孤島にある学校・青少年有害遮断学校に集まった問題児たち。ゾンビとなった不死身の、というかすでに死んでる先生たちと繰り広げるサバイバルゲームが始まる!・・・って、なんかよくあるホラー物をミックスした感じがするんですけど。原題は「좀비스쿨」です。
5位「嗤う分身」については上述しました。
ホン・サンス監督作品はこれが4つ目か5つ目。「よく知りもしないくせに」なんかおもしろかったけど、感動を期待して観る映画でもなく、今回も「まあ観てみるか」といった程度。しかし期待度が6.5/10くらいだったとすると、観終わった感想は8.5~9/10でした
いろんな方が評・レビュー等を書いている中で、とくにおもしろかったのが2つ。1つ目は「媚を売らずにモテる女の“技”(!?)を冷静に研究してみた」という→コチラ。スルドい分析に笑ってしまいます。もう1つは、初めてホン・サンス作品を観たという→コチラ。「最初から最後までなにも起きないんですよ!」と感動的に(!)書いていらっしゃいます。
それにしても、弄んでるつもりもないソニに翻弄されてる男3人、マジメで一途なところが笑っちゃうし、バカですねー、ははは。・・・で思うのは「우리 선희(ウリ・ソニ.われらのソニ)」という原題の単純にして秀抜なこと。そのまま邦題にはならないでしょうけどね。
その後、この作品関連のもろもろを漁ってみました。
いちばん驚いたのはこの映画がまるごと視聴できる動画があったこと。字幕なしですけど。ただ、ヌルボがほとんど意味がわからなかった「鳴梁」に比べると実に聴き取りやすい韓国語でホッとしました。
それにしても、焼酎だのビールだのよく飲むなー。そしてよくしゃべる。そういう場面ばっかり。それも昼間から。ホン・サンス監督は建国大映画科教授なんだそうですが、HOTSUN(チキンのチェーン店)の建大前店(←今はないそうです)にソニが1人で入ってビールを何本も飲んだり・・・。安国洞の憲法裁判所の裏手にあるカフェ・アリランも出てきますが、ここらへんは監督自身の実生活と重なっているようです。印象的な挿入歌「故郷」(1943年)という昔の歌を歌っているのはそのアリランの女主人で俳優・歌手でもあるチェ・ウンジンさんとのことです。これも<YouTube>にありましたので貼っておきます。
※上記の店情報等は→大塚ばつ丸さんのサイト<ばつ丸の「ロケ地を旅する」>(→コチラ)参照。
※ホン・サンス監督のインタビュー動画は→コチラ。
観る予定の韓国映画がいろいろあるのですが、今週中は忙しいので観られそうにありません。来週からは観るのに忙しくなる、かな?
「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」は結局9月の掲載はナシ。(たぶん)3月から続いてきて、「朝鮮日報」読者からも「楽しみ」との声もあるのに、続けてほしいものです。
★★★ Daumの人気順位(9月30日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①足球王(韓国) 9.3(97)
②60万回のトライ(日本・韓国) 9.2(68)
③バセコの子どもたち(韓国) 9.1(28)
④ぼくを探しに 8.9(121)
⑤その人 枢機卿(韓国) 8.7(28)
⑥はじまりのうた[ビギン・アゲイン] 8.7(883)
⑦さよならを待つふたりのために 8.6(341)
⑧ジゴロ・イン・ニューヨーク 8.6(23)
⑨映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ~ペコと5人の探検隊~ 8.6(55)
⑩嗤う分身 8.6(40)
「60万回のトライ」の評点がさらに上がりました。
今回の新登場は⑧と⑩の2作品です。
⑧「ジゴロ・イン・ニューヨーク」はアメリカのラブコメディ。日本では7月11日に公開されています。韓国題は「지골로 인 뉴욕」です。
⑩はイギリスのミステリー&ラブロマンス。原題は「THE DOUBLE」で、昨年の東京国際映画祭では「ザ・ダブル/分身」というタイトルで上映されました。11月8日からの一般公開では「嗤う分身」となります。ドストエフスキーの初期作「二重人格(分身)」を、近未来的世界に舞台を置き換えて映画化した作品。地味で存在感のない男サイモン・ジェームズの前に、ある日、見た目がそっくりなジェームズ・サイモンという男が現れる。しかし性格はサイモン・ジェームズとは反対に行動力があり、積極的。彼の出現によりサイモン・ジェームズはだんだん追いつめられていきます・・・。対照的なこの2役をジェシー・アイゼンバーグが演じ分けます。ある記事に「ホラーとコメディが紙一重で交わった挑戦的な映画」とありました。ちょっとおもしろそうかも。韓国題は「더블: 달콤한 악몽(ダブル:甘い悪夢)」です。
【専門家による順位】
①その人 枢機卿(韓国) 8.0(1)
①コックリさん - 呪いのはじまり 8.0(1)
③自由が丘で(韓国) 7.7(4)
④夜間飛行(韓国) 7.6(3)
⑤慶州(韓国) 7.2(7)
⑥FRANK -フランク- 7.2(4)
⑦her/世界でひとつの彼女 7.0(6)
⑧空の黄金馬車 7.0(3)
⑨恋するヨプゴン・ガール 7.0(1)
⑨18:私たちの成長ノワール(韓国) 7.0(1)
今回の新登場は①「コックリさん - 呪いのはじまり」と⑥「FRANK -フランク-」の2作品です。
①「コックリさん - 呪いのはじまり」は中国のホラー。韓国では7月に「コックリさん 2(분신사바 2)」が先に公開されました。これはその前作です。7月22日の記事でその「コックリさん 2」を紹介した時に、韓国題の분신사바(プンシンサバ)は「日本語の「分身様」に由来する言葉のようです」と書きました。中国語の原題は「筆仙」。これもナルホドですね。日中韓の<コックリさん>の歴史・文化は比較文化の研究テーマになりそう。さて、物語の主人公は女性作家のシャオアイ。拘置所に入っていた夫チクンが出所したとの知らせを聞き、息子シャオシンを彼の暴力から守るため、彼女は友人の医師イナンに頼んで彼の別荘に息子を連れて避難します。初日の夜、シャオシンは近くでもらった女の子の人形をきれいに洗って一緒に寝るのですが、その後不可解なことが続き、シャオシンは異常な行動をとりはじめます。一方ホラー小説を執筆中のシャオアイがシャオシンの使っているコンピューターを見ると、彼女が書いてもいないホラー小説が出力されていて、その内容通りに事件が進んでいることを知ります。結局シャオシンはいなくなり、シャオアイは息子を探して隠された秘密に迫ります・・・。韓国題は「분신사바 - 저주의 시작」です。
⑥「FRANK -フランク-」はイギリス・アイルランド合作のコメディ。青年ジョンがあるバンドに加入したら、驚いたことにそのバンドのリーダー“フランク”が奇妙なかぶり物をいつも着けているのです。しかしそのことに衝撃を受けるが、メンバーの信頼が厚く、破天荒な彼の不思議な魅力に惹かれていく。しかし、ある日その“フランク”のようすが変わって・・・。「ちょっぴり可笑しくてほろ苦い、繊細な人間の心を描いた、静かに胸を打つ物語」と宣伝文にあり。韓国題は「프랭크」。日本でも今週10月4日公開されます。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[9月26日(金)~9月28日(日)] ★★★
「メイズ・ランナー」以下トップ3は変わらず。アジア大会のためか今週も観客動員数減
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・572,052・・・・・・・1,613,183 ・・・・・・・12,469・・・・・・・・655
2(2)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・2,908,549・・・・・・・・23,061・・・・・・・・491
3(3)・・タチャ – 神の手(韓国) ・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・132,865・・・・・・・3,839,204 ・・・・・・・31,299・・・・・・・・491
4(48)・・ベリー・グッド・ガールズ・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536・・・・・・・・・・75,381 ・・・・・・・・・・574・・・・・・・・336
5(5)・・海賊:海に行った山賊(韓国)・・・8/06・・・・・・・・・・・・・53,801・・・・・・・8,592,077・・・・・・・・65,937・・・・・・・・295
6(4)・・獣たちの墓・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/18・・・・・・・・・・・・・41,011・・・・・・・・・221,079 ・・・・・・・・1,719・・・・・・・・288
7(6)・・イントゥ・ザ・ストーム ・・・・・・・・・・8/28 ・・・・・・・・・・・・26,565 ・・・・・・・2,067,177 ・・・・・・・・2,067・・・・・・・・197
8(9)・・みつばちマーヤ・・・・・・・・・・・・・・・9/04 ・・・・・・・・・・・・18,685・・・・・・・・・263,383 ・・・・・・・・1,939・・・・・・・・208
9(40)・・FRANK -フランク- ・・・・・・・・・9/25 ・・・・・・・・・・・・17,283・・・・・・・・・・22,472 ・・・・・・・・・・176・・・・・・・・207
10(7)・・LUCY/ルーシー・・・・・・・・・・・・9/03・・・・・・・・・・・・・15,089・・・・・・・1,966,697・・・・・・・・16,406・・・・・・・・147
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
先週に続き、いや、それ以上にアジア大会のあおりを受けてでしょうね、この低い数字は・・・・。
その中で、先週の記事でふれた「はじまりのうた」が29日累計観客動員数2,948,354人となり、多様性映画として歴代1位だった「牛の鈴音」(2009)の293万4409人を追い越しました。8月の公開当初から上映館数約200と多様性映画としては相当多かったのですが、今では約500館で動員数も増えています。やはり観た人による口コミの力が大きいということでしょうね。
今回の新登場は4位と9位の2作品です。
4位「ベリー・グッド・ガールズ」はアメリカの青春ドラマ+ラブロマンス。高校を卒業して迎えた最初の夏。親友同士のリリー(ダコタ•ファニング)とジェリー(エリザベス•オルセン)はビーチで出会ったデビッド(ボイド・ホールブロック)に同時に心を奪われます。ジェリーは積極的に気持ちを表現しますが、デビッドの関心はリリーに向かっていきます。リリーとデビッドがますます熱くなっていきますが、2人の関係を知らなかったジェリーの感情も深くなっていきます・・・。2人の女の子が同じ相手に恋する恋愛ドラマというのはよくある、ありすぎる設定ですが、どこらへんに新味があるのかな? ダコタ•ファニング、いつの間にか20歳になってるのか・・・。韓国題は「베리 굿 걸」。日本公開は未定のようです。
9位「FRANK -フランク-」については上述しました。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・267,723 ・・・・・・・・・・2,908,549 ・・・・23,061・・・・・・・・525
2(19)・・ベリー・グッド・ガールズ ・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・57,536 ・・・・・・・・・・・・・75,381・・・・・・・574・・・・・・・・336
3(16)・・愛しのゴースト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・6,173 ・・・・・・・・・・・・・11,561・・・・・・・・88・・・・・・・・166
4(新)・・ゾンビスクール(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・3,144 ・・・・・・・・・・・・・・6,377 ・・・・・・・・51・・・・・・・・・53
5(37)・・嗤う分身・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/25・・・・・・・・・・・・・・2,681 ・・・・・・・・・・・・・・3,857 ・・・・・・・・29・・・・・・・・・44
2~5位の4作品が新登場です。
2位「ベリー・グッド・ガールズ」については上述しました。
3位「愛しのゴースト」はタイのホラー・コメディ。内戦に徴兵された若者マークが最前線から奇跡的に生還して4人の戦友たちとともに村に帰ってきます。そして最愛の妻ナークそして出征中に生まれた赤ん坊デーンと感動の対面を果たします。ところが、村人たちは帰ってきたマークを祝福するどころか、なぜか異様に恐れおののいて逃げ出すばかり。実は妻は既に死んでおり、幽霊となってこの地に留まっている、という噂が・・・。妻を強く愛するマーク聞く耳を持ちませんが、4人の仲間たちは「本当に死んでいるのは自分たちではないか?」という疑問も抱いたりします・・・。元の物語はこれまでに何度も映画化されている「ナン・ナーク」ですが、この作品はお笑いとかサスペンスとか、さまざまな要素があり、最後には感動のラストが、という趣向。タイでは2013年3月に封切られて以来大ヒットを記録し、観客動員は「アナ雪」の約10倍で、タイ映画の歴代興行収入第1位になったそうです。監督はホラー映画「心霊写真」やラブコメの「アンニョン!君の名は」等のバンジョン・ピサンタナクーン。あ、ヌルボも「アンニョン!君の名は」は去年大阪で観たゾ! たしかにおもしろかった!
この作品は<アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013>では「死者の村からこんにちは」の邦題で公式招待作品として上映され、今年9月12~16日開かれた<第7回したまちコメディ映画祭in台東>でも特別招待作品として上映されました。韓国題は「피막」。日本での一般公開は10月18日です。公式サイトは→コチラ。これは観なくっちゃ。
4位「ゾンビスクール」は韓国のホラー。孤島にある学校・青少年有害遮断学校に集まった問題児たち。ゾンビとなった不死身の、というかすでに死んでる先生たちと繰り広げるサバイバルゲームが始まる!・・・って、なんかよくあるホラー物をミックスした感じがするんですけど。原題は「좀비스쿨」です。
5位「嗤う分身」については上述しました。
私的には、原題「ウリソニ」に付けられた「ウリ」の意味を考えるとき、邦題「ソニはご機嫌ななめ」より、原題の方がよりこの映画の本筋を語っているようで好きです。
(「ウリ○○」の経験者(?)としては...。)
観終わって、しばらくたってから思い至ったのですが、観客の立場からみたこの映画の魅力は監督の力量もさることながら俳優チョン・ユミの魅力によるところが圧倒的に大きいではないかと。
あと、「まるごと視聴」のリンクは、ヌルボさんらしくないな...。
「まるごと視聴」のリンクについてはたしかにご指摘の通りです。上映中の作品でもあるし・・・。オドロキのあまり首を傾げつつもリンクを張ってしまいました。直しておきます。