ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月23日(金)~5月25日(日)]

2014-05-27 21:25:01 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 とりあえず、下の動画を。

  

 昨晩観てきましたがな、「世界の果ての通学路」。それぞれにすごいものですが、ケニアの兄妹の歩く速さにはビックリ! 毎朝5時半に家を出て、片道15㎞を2時間とは!! もちろん往復だから、毎日マラソンやってるようなもの。その道も丘に上って危険なゾウの群れの位置を確認したりしてるのだからなー。
 それと正反対に、極端なほど遅く歩いている場面が多いのが一昨日観た「友だちと歩こう」。「独立少年合唱団」「いつか読書する日」)の監督・緒方明と脚本・青木研次の9年ぶりの新作です。その予告編は→コチラ。ゆっくり歩くと気持ちもゆったり・・・では全然なくて、緊張感が途切れることのない映画です。
 両方観ると、人が歩く姿や速さ、道や風景、そして歩く目的等々は、そのまま人生を表しているんだなと思いました。(あいかわらず毒にも薬にもらない感想だな。)
 今のヌルボ、「友だちと歩こう」の方にかなり近いのは言うまでもないことですが、思い起こせば中学の頃、多くの級友はバスで行く道のりを歩いて通ったものです。それもわざわざ遠回りして持っている地図で歩いた道を赤鉛筆で塗りつぶしていったりして・・・。城山に登ったこともあったなー(と遠い目)。

 韓国映画or韓国・朝鮮関係の映画について。
 「60万回のトライ」、ユーロスペースの後もアップリンクで上映しているんですね。ヌルボ行きつけの横浜シネマジャック&ベティ等でも。前にも書きましたが、ラグビーや朝鮮高校関係者でなくてもお薦めできるドキュメンタリーです。
 んーと、これから観る予定の韓国映画は何かあったかな?
 「ファイ 悪魔に育てられた少年」は<映画生活>の平均評点82店か、ふーむ。「カンチョリ オカンがくれた明日」は川崎でもやってるのか・・・、と思案中。
 「観相師 ―かんそうし―」(6月28日公開)や「怪しい彼女」(7月11日公開)が待ち遠しい。

 5月23日の「朝鮮日報」掲載の「封切映画 ぴったり10字評」です。

        
  [左] 「X-MEN:フューチャー&パスト」やはり男の中の男はX-MEN!★★★★ 「ドヒ」非情な世間に耐える法。★★★☆ 「ロスト・ボディ」「シックス・センス」台無し。 ★★ 
  [右] 「トム・アット・ザ・ファーム」才気を超えた才能とは。 ★★★☆ 「her/世界でひとつの彼女」そんな世間で愛する法。★★★★ 「シザーハンズ」デップはこの時に帰れ! ★★★☆

           ★★★ Daumの人気順位(5月27日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①10分(韓国)  9.4(74)
②シザーハンズ  9.2(284)
③ミスター・ピーボディ&シャーマン  9.1(73)
④ハン・ゴンジュ(韓国)  8.9(264)
⑤一対一(韓国)  8.9(38)
⑥お弁当箱  8.6(42)
⑦デタッチメント  8.6(78)
⑧her/世界でひとつの彼女  8.6(74)
⑨パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト  8.5(45)
⑩ロスト・ボディ  8.5(38)

 今回も「怪しい彼女」「あなたを抱きしめる日まで」等が消えて、かなり変わりしました。初登場は②⑤⑧⑩位の4作品です。
 ②「シザーハンズ」は、もちろん旧作の再上映。韓国題は「가위손」、つまり「ハサミの手」です。
 ⑤位「一対一」はあのキム・ギドク監督の20本目の長編。冒頭から女子高生オ・ミンジュが暴漢によって顔にテープを巻かれ、殺害される衝撃的なシーン。(これで映像物等級委員会から青少年観覧不可の判定を受けた。) 容疑者は7人。そして彼らにテロを敢行する「影」が7人。彼らの正体は? そしてあなたは彼らの中の誰? 監督曰く、「誰もがそれぞれのオ・ミンジュがいてこそ、この映画を最後まで見られる」。格差の大きい国と社会に不満と傷を抱いた人々が、上に君臨する人たちを拉致、復讐して・・・という内容のようです。出演はマ・ドンソク、キム・ヨンミン等。しかし監督自身上映スクリーンの確保のため頑張ったにもかかわらず客席は寂しい状況だそうで、監督は観客数10万人を達成するまでは販売しないと言っていた2次版権を売ると方針を変えたそうです。原題は「일대일」です。
 ⑧位「her/世界でひとつの彼女」は、「マルコヴィッチの穴」等のスパイク・ジョーンズ監督によるラブ・ストーリー。近未来のロサンゼルスを舞台に妻と別れて傷心中の男(ホアキン・フェニックス)と、最新人工知能の女性(スカーレット・ヨハンソンが声だけの出演!)の恋のドラマを描く。日本では6月28日公開で、すでにいろいろ情報が出ています。韓国題は「그녀」。
 ⑩位「ロスト・ボディ」はスペインのスリラー。日本では昨年10~11月の<シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション>で上映されましたが、その後一般公開はされていません。死体安置所から消えた死体をめぐる物語。そこからなぜか逃げてきた警備員が事故で死んだりとか、いろんな謎と観客の意表を突くどんでん返しが続くということで、観た人たちのブログ記事等読むとほとんど「おもしろかった!」と書かれているんだけどなー。DVDは出ています。韓国題は「더 바디(ド・バディ)」つまり「ザ・ボディ」。

     【専門家による順位】

①インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌  8.8(7)
②グランド・ブダペスト・ホテル  7.8(7)
③萬神(韓国)  7.7(4)
④物語る私たち  7.4(5)
⑤キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー  7.3(6)
⑤ハン・ゴンジュ(韓国)  7.3(6)
⑦X-MEN:フューチャー&パスト  7.1(6)
⑧her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑨ブランカニエベス  7.0(3)
⑩新村ゾンビ漫画(韓国)  6.8(5)
⑩バックコーラスの歌姫〈ディーバ〉たち

 新登場は⑦、⑧と、⑩の2作品の計4作品です。
 ⑦「X-MEN:フューチャー&パスト」については後述します。
 ⑧「her/世界でひとつの彼女」は上述の通りです。
 ⑩「新村ゾンビ漫画」は今月1~10日開かれた<全州国際映画祭>で開幕作として上映されたオムニバス映画です。3作品中最初のリュ・スンワン監督「幽霊」は、現実に適応できず、就職にも関心がない高校生スンホとSNSで出会った少女、そして人を助ける少年の物語を描いた作品。
2つ目の作品ハン•ジスン監督「あなたを見た」は、ゾンビたちが労働者階級に就職して治療を受けて生きていく未来の世界を語る。最後のキム•テヨン監督「ピクニック」は、自閉症児の弟とピクニックに出る小学生1年生のスミンの物語。つまり、「ゾンビ」といってもホラーではなくて、まさに韓国の深刻な社会問題を扱っている、という共通点をもったオムニバスなんですね。原題は「신촌좀비만화
 ⑩「バックコーラスの歌姫〈ディーバ〉たち」は、日本では昨年12月に公開されました。韓国題は「스타로부터 스무 발자국(スターから20歩)」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月23日(金)~25日(日)] ★★★

         「X-MEN」の新作が抜群のトップ。ほかは低調。

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(23)・・X-MEN:フューチャー&パスト・・5/22・・・・・・・・・1,451,596・・・・・・・1,755,896 ・・・・・・・14,497・・・・・・1,056
2(1)・・人間中毒(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・231,505・・・・・・・1,135,546 ・・・・・・・・9,008・・・・・・・・460
3(4)・・標的(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30・・・・・・・・・・・・116,079・・・・・・・2,779,939 ・・・・・・・21,812・・・・・・・・368
4(3)・・トランセンデンス・・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・113,066・・・・・・・・・644,329 ・・・・・・・・5,097・・・・・・・・349
5(2)・・GODZILLA ゴジラ ・・・・・・・・・・・・5/15・・・・・・・・・・・・・77,261・・・・・・・・・692,024 ・・・・・・・・5,828・・・・・・・・331
6(5)・・逆鱗(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/30 ・・・・・・・・・・・・66,658 ・・・・・・・3,800,209 ・・・・・・・29,539・・・・・・・・311
7(24)・・ドヒ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・55,867・・・・・・・・・・72,393 ・・・・・・・・・・583・・・・・・・・310
8(新)・・her/世界でひとつの彼女・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・46,818・・・・・・・・・・57,357 ・・・・・・・・・・480・・・・・・・・167
9(新)・・ロスト・ボディ ・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・37,500・・・・・・・・・・46,128 ・・・・・・・・・・355・・・・・・・・161
10(7)・・リオ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・32,633・・・・・・・・・749,762 ・・・・・・・・5,561・・・・・・・・193
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1000館以上で上映の「X-MEN:フューチャー&パスト」が週末だけで150万に迫るスマッシュヒット。他は軒並み低レベルです。韓国映画では「逆鱗」は400万人に届かず、この2週は同じ日に公開された「標的」にも抜かれてます。
 今回の新登場は1・7・8・9位の4作品です。
 1位「X-MEN:フューチャー&パスト」は、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」に続くシリーズ最新作。日本でも5月30日の公開間近ということで諸情報がたくさん出回っているので、内容紹介は省略します。韓国題は「엑스맨: 데이즈 오브 퓨처 패스트」です。
 7位「ドヒ」は、ペ・ドゥナが「ハナ~奇跡の46日間~」以来2年ぶりに韓国映画に帰ってきたことが話題になっているようですね。タイトルのドヒは、キム・セロン演じる4歳の少女の名前。物語の舞台は人里離れた海辺の村。ドヒは実の母が逃げた後、義父と祖母を受けて日々暮らしています。そんな彼女の前に現れたのが町村の派出所長に左遷されてきたヨンナム(ペ・ドゥナ)。彼女は義父や村の子供たちの暴力からドフイを守ってくれます。初めて出会った救世主のヨンナムと片時も離れていたくないドヒでしたが、ある時ヨンナムの秘密を知って危機に陥ります。ずっと無力にしかみえなかったドヒがそんな状況の中で取った危険な選択とは・・・。監督は女性のチョン・ジュリ。原題は「도희야」です。
 8位「her/世界でひとつの彼女」と、9位「ロスト・ボディ」については上述の通りです。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・her/世界でひとつの彼女 ・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・46,818・・・・・・・・・・・・・・57,357・・・・・・・・・480・・・・・・・・167
2(新)・・ロスト・ボディ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・37,500・・・・・・・・・・・・・・46,128・・・・・・・・・355・・・・・・・・161
3(新)・・カサブランカ・・・・・・・・・・・・・・・・1999/4/03・・・・・・・・・・・・・・1,384・・・・・・・・・・・・・・・8,770 ・・・・・・・・・・21・・・・・・・・・・1
4(9)・・トム・アット・ザ・ファーム ・・・・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・・1,350・・・・・・・・・・・・・・・2,583 ・・・・・・・・・・20・・・・・・・・・26
5(1)・・ル・ウィークエンド・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/01・・・・・・・・・・・・・・・・974・・・・・・・・・・・・・・30,046・・・・・・・・・238・・・・・・・・・11

 1~4位の4作品が新登場です。
 1位「her/世界でひとつの彼女」と、2位「ロスト・ボディ」については上述しました。
 3位「カサブランカ」は言うまでもなく往年の名画の再上映。韓国題は「카사블랑카」です。
 4位「トム・アット・ザ・ファーム」はカナダ・フランス合作。「わたしはロランス」のカナダ人監督グザビエ・ドランによる心理サスペンス。広告業界で働くトム(ドラン監督自身の主演)は亡くなった同僚(恋人?)ギョームの葬儀に参列するため彼の故郷に行きます。しかしギョームの兄フランシスは「お前を知っている」とトムを脅すし、彼らの母のアガットもまたどこかヘン。葬儀に参列したトムはしばらくここに留まってくれるように言われ、従うことに。その間乗ってきた車を壊されて帰る手段を失ったトムは農場で働き始めます。そしてトムはギョームが母に彼女だと言っていたサラを農場に呼び寄せるのですが、サラが来たときにはトムは「ふたりは家族だ」と言い始めていて・・・、っていろんな秘密がありそうだし、何がどうなるのか、実際に観てみないとわからんゾ。昨年の東京国際映画祭で上映されました。(→コチラ)参照。今秋アップリンクで一般公開、かな? 韓国題は「탐엣더팜」。「タメットパム」なんて何のことかすぐにはわかりませんでしたがな(笑)。


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