ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月17日(金)~10月19日(日)]

2014-10-21 23:49:58 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 飲み屋で日本シリーズの中継を見ながらの雑談。野球の話でも自然と古いネタに・・・。「川上のフォームは美しかった」(酔(粋?)人H氏)とか「初めて見たホームランは中日球場での青田選手」(ヌルボ)等々。プレーヤーとしてだけではなく監督としても偉大と言えばその川上と野村・・・と言ったところで、クリント・イーストウッド監督の話に。
 先週17日に話題の「ジャージー・ボーイズ」を観てきました。やっぱり彼は期待を裏切りません。私ヌルボ、ひいきの映画監督は何人かいますが、中でも一番「打率が高い」のが彼ではないでしょうか? しかし1930年生まれ(84歳)でこの知力&体力、敬服するばかりです。ウィキペディアを見ると、Clint Eastwoodという名前はOld West Action(懐かしい西部劇)のアナグラムになっているって、なーるほど。(あ、映画のこと何も書いてないな。)

 韓国文化院で開かれる<コリアン・シネマ・ウィーク 2014>、私ヌルボは24日の「慶州」を皮切りに、25日には「晩餐」「チラシ」「ストーン」の3作を立て続けに鑑賞の予定。楽しみなのか仕事みたいなものか自分でもよくわかりません(笑)。

 「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」、8月29日以来の復活です。

「朝鮮日報」10月17日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「キル・ユア・ダーリン」デイン、男でも「ミューズ」。 ★★★
 「砂漠でサーモン・フィッシング」石油をエサに人生釣り。 ★★★
 「ウォーキング・オン・サンシャイン」心躍るオールドポップ。 ★★
 「黄金時代」ひとり輝くタンウェイ。 ★★☆
※いずれの作品も以下の記事中で紹介しています。


           ★★★ Daumの人気順位(10月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①神秘世界歴険記 2  9.5(26)
②60万回のトライ(日本・韓国)  9.2(92)
③チョコレートドーナツ  9.1(58)
④ぼくを探しに  8.9(125)
⑤その人 枢機卿(韓国)  8.7(28)
⑥足球王(韓国)  8.7(236)
⑦シリアル・バッド・ウェディングズ  8.7(65)
⑧はじまりのうた[ビギン・アゲイン]  8.6(1025)
⑨獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)  8.6(21)
⑩黄金時代  8.6(36)

 今回の新登場は⑦と⑩の2作品です。
 ⑦「シリアル・バッド・ウェディングズ」はフランスのコメディ。韓国題は「컬러풀 웨딩즈(カラフル・ウェディングズ)」ですが、一応英題にしたがって仮題をつけておきました。地方のある裕福な家族のお話。4人の娘たちが次々と結婚するのですが、その相手の男性というのが長女はイスラム教徒、次女はユダヤ教徒、三女は中国人ときて、昔風の考え方の両親は表面的には理解ある態度はとるものの内心は複雑なものが・・・。そして四女の番。「きっとカトリックの信者と結婚するでしょう」という神父の励ましの言葉の通り、彼女はカトリックの男性と結婚することになった、ところが・・・。という、いかにも多人種社会になっている今のフランスらしい内容。フランスでこの映画を観た方のブログ記事をいくつか読むと(たとえば→コチラ)「最初から終わりまで皆爆笑が続きます」とのことで、4月の公開以来フランスでの観客動員数は1200万人を超え、歴代19位(フランス映画中7位)に。
 ※この上位100位までのランキング(→フランス・ウィキペディア)を見ると、1940~60年代の作品がかなり多いことと、仏・米以外の作品が皆無に近い(日本映画はゼロ)ことが目につきます。で、この「シリアル・バッド・ウェディング」、フランスも含め22ヵ国で公開しているのに、日本では公開予定なし。あーあ。これまでにもフランス国内でのヒット作や佳作と思われる作品が日本ではどうもあまり公開されていないようだと思っていたところ、<jour et nuit>というフランス情報関係ブログに「フランス映画歴代観客動員数ランキングTOP20~1位の映画はなぜ日本で公開されていない?」という記事がありました。(→コチラ。) 決定的な理由とはいかないまでも、なるほどと思われるようなことが書かれています。
 ※映画とは関係ありませんが、この<jour et nuit>中に「J'irai dormir chez vous」(あなたのうちに泊まらせてもらうよ)という人気TV番組の日本編を動画入りで紹介した記事はおもしろかったです(→コチラ。)
 ⑩「黄金時代」は、「桃(タオ)さんのしあわせ」等で知られる香港のアン・ホイ監督作品。今月初め開催の釜山国際映画祭、そして近日開催の東京国際映画祭の上映作品です。主演は今年7月「レイトオータム」を撮った時のキム・テヨン監督と国際結婚をしたばかりのタン・ウェイ。物語は、20世紀前半の中国の女性作家・蕭紅(1911~42)の短くも波乱にとんだ一生を描いた評伝ドラマ。日本ではあまり知られていない作家、かな? 私ヌルボも知りませんでしたが、図書館にある秋山洋子「私と中国とフェミニズム」という本を読むと、黒竜江省の地主の家に生まれたものの厳格な父に背いて家を飛び出し、婚約者だった男と同棲するが妊娠したあげく捨てられ、ハルビンの文学青年仲間に救われてその1人蕭軍と結ばれ、共同で短編集を出版するが発禁となり、その後上海に行って魯迅の庇護のもとに作家活動に入り・・・、最期は真珠湾攻撃の直後に攻撃を受けて入院していた香港の病院から日本軍に追い出されて臨時病院で世を去った等々、まさに「悲劇の色にそめられた一編の小説のような生涯」だったのですね。中国では1980年代以降東北を中心に蕭紅ブームが起こり、近くは2012年にも生誕100年とのことでフォ・ジェンチイ監督による「蕭紅」が公開されました。(→コチラの記事でその映画と彼女の生涯について記されています。) 秋山洋子さんの本では、蕭紅の生涯を最初に紹介した駱賓基「蕭紅小伝」が彼女を日本の中国侵略の犠牲者だっただけではなく、男性中心の封建歴史の犠牲者として位置づけている点に注目しています。そのあたり、はたしてこの映画ではどのように描かれているのかな? 韓国題は「황금시대」です。日本での一般公開はどうなっているのかな?

     【専門家による順位】

①その人 枢機卿(韓国)  8.0(1)
②自由が丘で(韓国)  7.7(4)
③夜間飛行(韓国)  7.6(3)
④FRANK -フランク-  7.2(4)
⑤her/世界でひとつの彼女  7.0(6)
⑥帰来(カミング・ホーム)  7.0(2)
⑥できそこない[仮題]  7.0(2)
⑧情報提供者(韓国)  6.6(8)
⑨私の最初の葬式  6.6(3)
⑩ぼくを探しに  6.5(6)
⑩ジミーズ・ホール  6.5(6)

 今回の新登場は⑩「ジミーズ・ホール」だけです。ケン・ローチ監督作品で、今年のカンヌ映画祭上映作です。これまでにもいくつかあったアイルランドの歴史物で、1930年代の共産主義活動家ジミー・グラルトンの実話に基づく作品。ニューヨークから故郷のアイルランドの田舎町に年老いた母を世話するため10年ぶりに帰ったジミーは、労働者階級の人々への啓蒙・宣伝活動のためホールを村に開いてジャズやダンス、絵画や朗読等の催しを始めますが、「堕落文化」を嫌悪し社会主義を恐れる聖職者や富裕層等との対立を招き、また当局からも弾圧を受けることに・・・。1936年生まれのケン・ローチ監督、この作品を最後に引退すると言っていましたが、5月に撤回宣言。クリント・イーストウッド監督よりも6歳下だしねー、といっても78歳か。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月17日(金)~10月19日(日)] ★★★

         1位「情報提供者」以下、1~3位は変わらず

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・私の愛、私の花嫁(韓国) ・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・396,127・・・・・・・1,441,860 ・・・・・・・11,315・・・・・・・・596
2(2)・・ドラキュラZERO・・・・・・・・・・・・・10/08 ・・・・・・・・・・・260,592・・・・・・・・・979,871 ・・・・・・・・7,968・・・・・・・・430
3(3)・・情報提供者(韓国) ・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・170,689・・・・・・・1,555,714 ・・・・・・・12,058・・・・・・・・416
4(新)・・スパイ・レジェンド ・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・127,415 ・・・・・・・・159,494 ・・・・・・・・1,218・・・・・・・・395
5(5)・・メイズ・ランナー ・・・・・・・・・・・・・・9/18 ・・・・・・・・・・・109,410・・・・・・・2,697,661・・・・・・・・20,642・・・・・・・・295
6(27)・・シリアル・バッド・ウェディングズ・・10/16 ・・・・・・・・84,013・・・・・・・・・106,051 ・・・・・・・・・・828・・・・・・・・343
7(6)・・アナベル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/02・・・・・・・・・・・・・76,292・・・・・・・・・882,504 ・・・・・・・・6,758・・・・・・・・300
8(4)・・スロービデオ(韓国)・・・・・・・・・・10/02 ・・・・・・・・・・・・58,405 ・・・・・・・1,140,308 ・・・・・・・・8,709・・・・・・・・339
7(6)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・8/13 ・・・・・・・・・・29,234・・・・・・・3,388,722・・・・・・・・26,804・・・・・・・・154
10(10)・・獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ・・10/02・・17,490 ・・197,176 ・・・・・・・1,434・・・・・・・・175
         恐竜大決戦!さらば永遠の友よ(日本)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 連続1位の「私の愛、私の花嫁」も動員数は40万人に届かず全体的に低い数字。国内作品、ハリウッド大作とも作品の端境期なのか、よくわからず。
 今回の新登場は4位と6位の2作品です。
 4位「スパイ・レジェンド」は、ビル・グレンジャーのサスペンス小説「ノヴェンバー・マン」(集英社文庫)の映画化作品。コードネームのアメリカの情報部エージェントだったピーター・デベロー(ピアース・ブロスナン)。引退後平凡に暮らしていた彼にある日秘密に課せられたミッションは、元のガールフレンドで次期ロシア大統領の秘密を知っている随行員を無事に確保すること。しかし彼女は任務中に狙撃されて謎の死を遂げ、また狙撃した人物が自分の弟子でCIAの特殊要員であるデビッド(ルーク・ブレイシー)であることを知ります。以来、多くのエージェントたちのターゲットとなったピーターは、事件の唯一のカギを握るアリス(オルガ・キュリレンコ)と命をかけた脱出を開始する・・・。どうも原作をいろいろ変えているような・・・。韓国題は原題そのままの「노벰버 맨」。日本公開は来年1月17日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・はじまりのうた[ビギン・アゲイン]・・・・8/13・・・・・・・・・・・・・29,234 ・・・・・・・・・・3,388,722 ・・・・26,804・・・・・・・・154
2(17)・・キル・ユア・ダーリン・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・9,527・・・・・・・・・・・・・13,256・・・・・・・・105・・・・・・・・・90
3(新)・・砂漠でサーモン・フィッシング・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・5,549・・・・・・・・・・・・・10,436・・・・・・・・・81・・・・・・・・・88
4(新)・・黄金時代・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/16・・・・・・・・・・・・・・3,961 ・・・・・・・・・・・・・・5,715・・・・・・・・・44・・・・・・・・・52
5(新)・・ウォーキング・オン・サンシャイン・・10/16・・・・・・・・・・・・・・3,960 ・・・・・・・・・・・・・・9,470・・・・・・・・・72・・・・・・・・146

 2~5位の4作品が新登場です。
 2位「キル・ユア・ダーリン」は日本ではすでに8月に公開されているので説明省略。韓国題は「킬 유어 달링」です。
 3位「砂漠でサーモン・フィッシング」も、日本では2012年12月に公開済み。そんなに話題にならなかった? ヌルボは未見。韓国題は「사막에서 연어낚시」です。
 4位「黄金時代」については上述しました。
 5位「ウォーキング・オン・サンシャイン」は、80年代に全世界でヒットした曲で構成されたイギリスのミュージカル映画。スペインの海岸沿いの街で結婚式を挙げる姉マディから式に招待された妹のテイラー。ところが行ってみると、その結婚相手はテイラーが以前旅行先で知り合った忘れられない男性だった・・・というよくある(ことないか?)ストーリーのようです。韓国題は「할리데이(ホリディ)」です。日本公開は不明(?) ギャガが買った?

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2 コメント

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Unknown (no_tenki)
2014-10-22 01:09:40
作品読んだことないので応募はしませんけれど、
益田ミリさんが韓国にいらっしゃるそうですね。

ch.yes24.com/Culture/SalonEvent/4270

というかボクはこのヌルボ・イルボブログでお名前を知りました。
(絵はなんとなく知ってたんですが…w)
返信する
益田ミリとチョン・イヒョン (ヌルボ)
2014-10-22 14:38:38
私が益田ミリさんの名を知ったのは2012年4月に「週刊文春」で連載されるようになってからです。最初はなんでこんなに絵がヘタで内容もおもしろくない(笑えない)漫画がうけるのかわかりませんでした。
その彼女の漫画が韓国でも好評だということを知ってまた少し驚いたのですが、考えてみればなるほどな、ですね。

リンク先を見ると益田ミリ&チョン・イヒョンの催しがあるとのこと。チョン・イヒョン著「マイ スイート ソウル」については、以前感想を書きました。 →
http://blog.goo.ne.jp/dalpaengi/e/db43e10a08b4318762d39a2a2c219c1a
内容はあらかた忘れていましたが、今自分の感想文を読み直してみると、ホントに益田ミリの漫画と共通するところが多いと思います。とくに主な読者層と思われる「若い」をちょっと過ぎた独身女性層の心理について。
というわけで、これはナットクの企画ですね。
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