ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [11月21日(金)~11月23日(日)]

2014-11-25 23:49:11 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 以前から思っていることですが、映画館で本編上映前に流しているギフトムービーの類、たとえば紙兎ロペとかどーにゃつのことなんですけど、どうも私ヌルボの感覚からすると「さむい」のばっかりで、とくに紙兎ロペの「マジっすか!?」という言葉遣いや、会話の不自然な間が気になってしまいます。他の皆さんはどうかな、とネット検索したら、それがずいぶん好評なようで、これはむしろ私ヌルボの方が世間一般からずれてきているということなのかもしれません、です。

 昨日23日は朝日ホール(初めてか!?)で2本の韓国映画「扉の少女」と「生きる」を鑑賞。
 「扉の少女」は期待以上。ラスト近く、派出所長ヨンナム(ペ・ドゥナ)が危機を脱したあたりで終わりかなと思ったら、若い警官が彼女に「あの子が小さな怪物に見えることがある」とヌルボが(皆が?)思っていたのと同じことを口にして、それから密度の濃い展開となるとは・・・。最後のヨンナムのセリフが感動的でした。(「나하고 갈래.」)
 原題の「ドヒや(도희야)」は、観た後でナットクというタイトル。仮題の「扉の少女」は英題「A Girl at My Door」によるものでしょうが言葉足らず。「扉をたたく少女」の方がよさそう。ヨンナムの家の扉をたたくだけでなく、観る人の心の扉をもたたく、という意味で。(しかし配布されたアンケート中の一般公開タイトルに向けての質問「あなたならどんなタイトルをつけますか」の選択肢にはこれはナシ。「扉の外の少女」じゃないんだよなー。)
 もう1つの「生きる」は3時間の長尺。ヌルボもちょっと寝ちゃいました。事件があっても描き方にあまり起伏がなく、暗い画面も同じパク・ジョンボム監督の「ムサン日記 白い犬」と共通。上映後の質問を聞くと、それでも「希望」を読み取る人がいると知りましたが、無理しなくてもいいのでは、と思ったりして・・・。また眠たくなる映画だからダメというわけでもないし・・・。

「朝鮮日報」11月21日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「アクト・オブ・キリング」虐殺の追憶、悪の平凡性 ★★★★
 「フューリー」進撃の戦車、戦争の定石 ★★★☆
 「その人、その愛、その時代」そこに主が暮らされた ★★★
 「パパをお貸しします」まだ生きるに値する世 ★★☆
 「ハンガー・ゲーム:モッキングジェイPart1」ジェニファーの夢の国 ★★★☆
 「ゲーテなんて クソくらえ」教室崩壊? 生徒に責なし ★★☆
「その人、その愛、その時代」は孫良源牧師(1902~50)のドキュメンタリー。(→コチラ参照。) 「ゲーテなんて クソくらえ」は今年の<沖縄国際映画祭>で上映されたドイツのコメディ。(→コチラ参照。) 他の4作品は以下の記事中で紹介しています。


           ★★★ Daumの人気順位(11月25日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①誰にでもきらびやかな(韓国)  9.5(31)
②音叉(韓国)  9.5(31)
③ボックストロール  9.3(25)
④60万回のトライ(日本・韓国)  9.3(95)
⑤ジ・アングリエスト・マン・イン・ブルックリン  9.1(32)
⑥ある愛へと続く旅  9.0(26)
⑦ヴァン・ゴッホ:偉大な遺産  9.0(20)
⑧ぼくを探しに  9.0(131)
⑨アトリエの春(韓国)  9.0(39)
⑩アクト・オブ・キリング  9.0(23)

 今回の新登場は⑨「アトリエの春」と⑩「アクト・オブ・キリング」です。
 ⑦「ヴァン・ゴッホ:偉大な遺産」は、前々週が初登場だったのですが、説明をつけてなかったことに気づきました。ゴッホの故国オランダの作品。狂気と情熱に充ちた人生と、名作誕生の秘密が明かされる。「彼の絵は生前に一点だけ売れた?」「唯一の展示会は、バーだった?」「ゴーギャンが彼の耳を切った!?」「自殺? じゃなくて他殺?」等々、その真偽は? 韓国題は「반 고흐: 위대한 유산」。韓国では「ゴッホ」じゃなくて「ゴフ」。日本公開は未定です。
 ⑨「アトリエの春」は、先日の東京国際映画祭の上映作品です。時代は1969年。全身の麻痺が進む難病を抱えた彫刻家ジュング(パク・ヨンウ)は、妻ジョンスク(キム・ソヒョン)の勧めで湖のある村で療養しています。創作を断念し生きる希望も失った夫を見かねたジョンスクは、村で見かけたミンギョン(イ・ユヨン)をヌードモデルとして連れてきて、夫の創作意欲を回復させようとします。湖畔のアトリエで創作を再開したジョンスクは徐々に快復し、2人の子持ちで夫から虐待されていたミンギョンもまた生活の辛さから解放されて明るくなります。そしてジュングとミンギョンは親密になっていきますが・・・。原題は「봄」です。
 ⑩「アクト・オブ・キリング」は、日本では今年4月に公開されました。韓国題は「액트 오브 킬링」です。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②鉄の夢(韓国)  8.0(5)
③アクト・オブ・キリング  7.8(6)
④ゴーン・ガール  7.7(8)
⑤自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑥インターステラー  7.6(9)
⑦FRANK -フランク-  7.2(4)
⑧巨人(韓国)  7.1(7)
⑨地獄でなぜ悪い(日本)  7.0(4)
⑩帰来(カミング・ホーム)  7.0(3)
⑩ボックス・トロール  7.0(3)
⑩上海伝奇  7.0(3)

 今回の新登場は③「アクト・オブ・キリング」だけですが、これについては上述の通りです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月21日(金)~11月23日(日)] ★★★

         3週続いて「インターステラー」の独走状態

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・インターステラー・・・・・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・1,265,623 ・・・・・・・6,865,788・・・・・・・・54,905・・・・・・1,139
2(新)・・フューリー ・・・・・・・・・・・・・・・・11/20・・・・・・・・・・・389,243 ・・・・・・・・・469,026 ・・・・・・・・3,668・・・・・・・・529
3(41)・・ハンガー・ゲーム ・・・・・・・・・・11/20 ・・・・・・・・・・・387,785・・・・・・・・・480,556 ・・・・・・・・3,691・・・・・・・・630
         :モッキングジェイPart1
4(2)・・カート(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・11/13 ・・・・・・・・・・・115,367・・・・・・・・・668,916・・・・・・・・・4,906・・・・・・・・409
5(新)・・パパをお貸しします(韓国) ・・11/20 ・・・・・・・・・・・・84,268・・・・・・・・・104,603 ・・・・・・・・・・758・・・・・・・・326
6(46)・・ブーニー・ベアーズ・・・・・・・・・11/20 ・・・・・・・・・・・・22,355 ・・・・・・・・・23,627・・・・・・・・・・・167・・・・・・・・196
         :ローラ救出大冒険
7(4)・・ゴーン・ガール ・・・・・・・・・・・・・10/23 ・・・・・・・・・・・・16,242・・・・・・・1,721,468 ・・・・・・・13,677・・・・・・・・・44
8(3)・・ファッション王(韓国) ・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・・・・11,946・・・・・・・・・583,383 ・・・・・・・・4,295・・・・・・・・153
9(6)・・ボックス・トロール・・・・・・・・・・・11/06 ・・・・・・・・・・・・・9,330 ・・・・・・・・・97,188・・・・・・・・・・・697・・・・・・・・・73
10(新)・・ビッグ・マッチ(韓国)・・・・・・・11/27 ・・・・・・・・・・・・・8,322 ・・・・・・・・・11,502・・・・・・・・・・・・93・・・・・・・・・17
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 前週の約180万人という数字から減ったとはいってもまだ120万人台。「インターステラー」はどこまで数字を伸ばすのか注目。ヌルボは観るとしてもブームが峠を越してからですね、たぶん。
 今回の新登場は2・3・5・6・10位の5作品です。
 2位「フューリー」は、第2次大戦末期のドイツを舞台にしたアメリカの戦争アクション。日本でも11月28日公開で、情報は多々流されています。実をいうと、ヌルボとしては観たくないタイプの戦争映画、かな? (つまり戦争自体に対する批判的視点の有無の問題。) 韓国題は「퓨리」。
 3位「ハンガー・ゲーム:モッキングジェイPart1」は、日本でも翻訳が出ているスーザン・コリンズのベストセラーを映画化したアクション・アドベンチャーのシリーズ第3作。死のゲームを潜り抜けた少女カットニス、今度は仲間とともに独裁政府に戦いを挑む、って? いやはや・・・。韓国題は「헝거게임: 모킹제이」。日本公開は2015年です。
 5位「パパをお貸しします」は韓国のコメディ。名門大出身だけど就いた仕事はすべて失敗し、10年間ニート生活を送るテマン(キム・サンギョン)。生活を支える妻のジス(ムン・ジョンヒ)からいつも家で叱られ、いつも小言を言われている。そんな父をみた娘のアヨン(チェ・ダイン)は学校の<ナヌムの日>(福祉行事の日、かな?)で「お父さんをレンタルに出します」と宣言。その日以降テマンのケータイには「パパになって!」等のヘンなメールが・・・。やがて「ふつうに働いてほしい」という娘の気持ちを知ったテマンは、親友のスンイル(チョ・ジェウン)と一緒に妻には内緒でパパのレンタル事業を始めます・・・。原題は「아빠를 빌려드립니다」です。
 6位「ブーニー・ベアー:ローラ救出大冒険」は中国アニメ。今年1月公開され、中国国産アニメとしては過去最高の興行成績を記録した作品とのことです。嵐の夜の自動車事故で取り違えられた2つのカバン。自分のカバンが入れ替わったことも知らずに家に帰った木こりは、カバンの中に女の赤ちゃんローラを発見します。それを契機に、彼は仇敵のように過ごしてきたクマ兄妹と和解して、以後は一家族のように平和な日々を送り始めましたが、ある日突然現れた謎の男たちにローラが拉致されてしまいます。彼女を救うために、クマ兄妹と木こりは冒険に出ますが、ローラを拉致した悪人たちには巨大な秘密が隠されていたのです・・・。韓国題は「부니 베어: 롤라 구출 대모험」です。
 10位「ビッグ・マッチ」は娯楽アクション。主演のイ・ジョンジェ、撮影前のアクション練習の過程で肩の靭帯が2ヵ所切れて手術まで受けたみたいですよ。「留置場脱出から巨大賭博場、上岩競技場、ソウル駅に至るまで、都心全体を舞台に止まることのない疾走」ということだそうで・・・。お話はというと、邪悪な天才"エース"(シン・•ハギュン)に拉致された兄ヨンホ(イ・ソンミン)を探すため、不屈の闘士イクホ(イ・•ジョンジェ)の超特急無限疾走が始まる!・・・という漠然としたことしかわからず。あっ、BoAが韓国映画初出演というのも話題の1つ。「訳ありの女性キャラクター、赤い天使スギョンを演じる」って、これもよくわからんなー。「女なのに殴るシーンが多く、痛快な面があった」そうです。原題は「빅매치」。「ピンマチ」ね。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数

1(新)・・メメント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/20・・・・・・・・・・・・・・6,358・・・・・・・・・・・・・・・8,781 ・・・・・・・・70・・・・・・・・・67
2(39)・・アトリエの春(韓国) ・・・・・・・・・・・・・11/20・・・・・・・・・・・・・・4,502・・・・・・・・・・・・・・・8,968 ・・・・・・・・68・・・・・・・・112
3(2)・・巨人(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/13・・・・・・・・・・・・・・2,995・・・・・・・・・・・・・・17,571 ・・・・・・・134・・・・・・・・・32
4(3)・・ダイビングベル(韓国) ・・・・・・・・・・・・10/23・・・・・・・・・・・・・・1,943・・・・・・・・・・・・・・39,856 ・・・・・・・280・・・・・・・・・24
5(4)・・誰にもきらびやかな(韓国) ・・・・・・・・11/06・・・・・・・・・・・・・・1,238・・・・・・・・・・・・・・14,307 ・・・・・・・101・・・・・・・・・21

 1・2位の2作品が新登場です。
 1位「メメント」は2000年のアメリカ映画で日本では2001年公開。韓国ではなぜ今? 韓国題は「메멘토」です。
 2位「アトリエの春」については上述しました。


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