ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20(2015年11月22日~11月29日)

2015-12-04 14:40:08 | 韓国のTV番組 週間視聴率ベスト20
 3ヵ月ぶりです。たぶん次会は以前のように2ヵ月ごとに戻す予定です。

 前回は→コチラ

データの出所は韓国の視聴率調査機関<TNmS>のサイト中の「全国・地上波」の部です。(→コチラ。)

 何ヵ月か前、「風と共に去りぬ」にも比される韓国の国民的大河小説・朴景利「土地」を読みました。ダイジェスト版全6巻です。19世紀末~1945年の光復までの約1世紀を描き、主な登場人物が200~300人、かな? 私ヌルボの感想の1つは「韓流ドラマみたい」。(※実際にドラマ化されているのですが。→「名家の娘ソヒ」) たとえば、生みの親と育ての親で違うといったような出生の秘密を持つ人物が5人はいたなー。考えてみれば、今でこそ<マクチャン>(トンデモ展開のドラマ)と言われるようなことが昔はけっこうあったのかも。日本でも昔は婚外子はけっこういたようだし、第2夫人なんかもわりとフツーにいたりしたわけだし・・・。ただ、韓国の場合は<MBCオンデマンド>の→コチラの記事(日本語)に「韓国社会の最大の話題を挙げるなら、不幸にもそれは“不倫”だ」とあるように<現実問題>という面が多分にあるようです。あ、もしかして日本でも<不倫は文化>ですか?

 たまたま韓国の人気ドラマ作家・洪(ホン)姉妹(ジョンウン&ミラン)についてちょっと調べてみました。デビュー作「快傑春香」(2005)以降「快刀ホン・ギルドン」(2008) ・「美男<イケメン>ですね」(2009)・「僕の彼女は九尾狐」(2010)等々次々にヒット作を出してますね。詳しくは<innolife>の記事(→コチラ)参照。しかし→コチラ脚本家ランキングでは第8位なので、まだ上に7人もいるということ。記事を読むと最上位の脚本家=“スペシャル”はドラマ1話あたりの原稿料は3千万ウォン以上。それに続く“特A”は、1千万~2千万ウォンが相場だそうです。ちなみに第1位は「太王四神記」等の女流脚本家ソン・ジナで、1話あたりの原稿料は4千万ウォン以上とか。
※なお、上記のホン姉妹とは別にもう1組のホン姉妹(ジナ&ジャラム)もいるのですね。小説家・洪盛原(ホン・ソンウォン)の娘。代表作は「ベートーベン・ウィルス」なんですが、それ以外は「オーバー・ザ・レインボー」とか、あとは、うーむ・・・。

【11月23日(月)~11月29日(日)】

①週末連続劇「お願い、ママ[부탁해요 엄마]」(KBS2)  24.3%

②週末特別企画「私の娘、クム・サウォル[내딸금사월]」(MBC)  21.7%
 「女王の花」の後続ドラマとして9月5日スタート。主人公クム・サウォル(ペク・ジニ)は実母のドゥゲ(チョン・イヌァ)がたった一度の不倫できた婚外子ですが、ドゥゲは夫カン・マヌ(ソン・チャンミン)に知られずに生んだ赤ちゃんを育てることができず保育園の前に捨ててしまいます。ところがなんと同じ日同じ保育園に、別の女性が保育園の園長(キム・ホジン)に「あなたの子だからしっかり育ててね」と電話して女の子を捨てて去ります(!)。 さらには、なんとドゥゲの後をつけていた姑ソ・クッジャ(パク・ウォンスク)が2人の子供の服を着せ替えてしまいます(!!)。こうしてサウォルとその女の子ヘサン(パク・セヨン)の出自のややこしさは2人の成人後の彼女とその周囲の人たちの問題の大きな種に・・・。で、カン・マヌは建設会社の会長で、息子のカン・チャンビン本部長(ユン・ヒョンミン)がその跡取り。しかしイイ男の若様チャンビンはドゥゲではなく前妻の子。つまりアウォルと血はつながっていません。なおトゥゲ自身も父親は有名な建築家で自身も有名女子大の建築デザイン学科卒で、つまりは建築一家。成人したサウォルもそんな血統を受け継いでか建築士へと・・・。
 しかし、このドラマは典型的な<マクチャン>だなー(笑)。赤ちゃんのすり替えといえば、最近では「それでも青い日に」(KBS2)にもあったし、「私はチャン・ボリ!」もそうだった? 夫と嫁ぎ先の裏切りに憎悪を募らせたドゥゲが復讐を企て・・・というのもよくあるパターンだし・・・。韓国人記者も→コチラの記事(日本語)で「ありえないドラマに裏切られる斬新なことは期待しなかったけれど、子供すり替えという陳腐さがすでに結末を予測させる」と厳しい書き方をしていましたが、その後の展開は「予測」通りなのか、どうなのかな?

③日日連続劇「我が家のはちみつの壷[우리 집 꿀단지]」(KBS1)  20.1%
 「家族を守れ」の後続。学費ローンと最低時給のバイトに苦しみながらも大学を卒業した若者たち。しかし社会に出ても正社員になるのは、至難の業!! そんな中、生まれた時から出発点が異なる4人の若者たちの物語ーを通じて先の見えない青春の厳しい現実に夢と希望を伝えたい、というのが制作意図。まずはオ・ボム(ジウン)。事故でお父さんを亡くした後、5千万ウォンも借金を抱え込み、学費や小遣いも必要とあって学生時代はバイトに追われ、スペックを積むことができず、なかなか就職も決まらないが、いつも明るくて活気あふれる新社会人女性。初回の放送では、大手酒造会社プンギルダンの面接日なのに寝坊してあわてて面接場に向かう途中、イケメン男のカン・マル(イ・ジェジュン)と出会います。彼は養父チェ・ジョンギ(イ・ヨンハ)に頼まれて買ってきた指輪を失くしたのてすが、ボムがその犯人だと勘違い。実はチェ・ジョンギはプンギルタンの女社長ペ・グッキ(チェ・ミョンギル)の元夫。パランがいなくなってからグッキと別れて再婚して連れ子のマルの養父となるが、再婚した妻が事故で亡くなると子供たちとともににグッキの元に戻りました。つまりカン・マル(イ・ジェジュン)共々グッキの家に居候というわけ。マル自身も留学から帰国して以来残高0ウォンの「持たざる者」。一方「持てる者」の側はグッキ(とジョンギ)の娘チェ・アラン(ソ・イアン)。プンギルタンのチーム長で、26歳にして、数百億ウォンの相続が予定されています。そしてプンギルタン課長のアン・テホ(キム・ミンス) 28歳はアランを愛する男性。プンギルタンの秘書である父親はテホとアランの結婚=逆玉を願っています・・・。
 このドラマでも、グッキは20年前に3歳で行方不明になった末娘パランをいまだに探していて、アランもまた妹のことがずっと気になっていますが、人物相関図を見るとボムはオ家の実の娘ではなく養女。つまりボムはアランの実妹なんですね。何という偶然というか必然というか・・・(笑)。ここにも歴然とマクチャンの影。

④週末ドラマ「オンマ(お母さん)[엄마]」(MBC)  15.1%
 「女を泣かせて」の後続。ユン・ジョンエ(チャ・ファヨン)は夫と死別後、女手一つで2男2女の子供たちを育てあげ、ソウルの外れに店と自宅も構えることができました。ところが・・・。しっかり者で思慮深い長女キム・ユンヒ(チャン・ソヒ)、幼い頃体が弱く母親の心配を一身に受けたせいか自己中心的な面はあるが真面目で立派に成長してくれた長男キム・ヨンジェ(キム・ソックン)、兄ヨンジェに対する劣等感に悩まされてさまよっていた時期もあったが、今は流行のメディカルリゾートの職に就いて活躍している次男キム・カンジェ(イ・テソン)、そして末っ子の娘キム・ミンジ(チェ・イェスル)は医大生(←実は家族に内緒で学校を辞め、念願の女優になるためオーディションを受けまくっているのですが・・・)といった信頼していた子供たちが相次いで期待を裏切るのです。母親の面倒はみないくせに遺産は欲しい? そんな子供たちに、ジョンエは痛快な復讐に乗り出します・・・。ふーむ、またまた復讐物かと思ったら、そんな陰湿なものではなさそう。

⑤KBSニュース9(KBS1)  15.1%

⑥日日ドラマ「帰ってきたファン・グムボク[돌아온 황금복]」(SBS)  14.3%

⑦日日朝連続劇「義母さんは私の嫁[어머님은 내며느리]」(SBS)  14.1%

⑧日日ドラマ「全部うまくいくよ[다 잘 될 거야]」(KBS2)  14.0%
 「親と子、夫婦、恋人など離れられない仇敵たちを通じて愛と幸せを見つけていくストーリーを描くヒーリングドラマ」とのふれこみなんですが・・・。第1話では、レストランを譲るという父親、クム・マンス(カン・シニル)の提案が、娘のクム・ガウン(チェ・ユニョン)の気に入らなかった、というところから。つまり料理関係が物語のベース。ここでもやはり大企業の御曹司が登場します。YBフードの会長の息子ユ・ヒョンジュン(ソン・ジェヒ)なんですが、彼とカン・ギチャン(クァク・シヤン)がクム・ガウンをYBフードの公募展プロジェクトへの参加チームの一員として呼び入れ、これにガウンの妹とか、その片思いの相手とか、子供時代以来ガウンに対する嫉妬心を持ち続けている「悪縁」の女性とその弟とかもからんで狭い人間関係の中でドロドロ・・・じゃなくて「仇敵たちを通じて愛と幸せを見つけていく」というんてすよねー。

⑨無限挑戦[무한도전](MBC)  13.1%

⑩日夜[일밤](MBC)  12.0%
 体験型バラエティ「日曜日 日曜日の夜に(일요일 일요일밤에)」です。次の「ハッピー・サンデー」(KBS2)と日曜の同時間帯(16:50~19:55)で争っています。

⑪ハッピー・サンデー[해피선데이](KBS2)  11.7%

⑫「6時 私の故郷[6시 내 고향]」(KBS1)  11.5%
 月~金の18:00~18:55放映。1991年5月から続いている長寿番組。

⑬朝ドラマ「明日も勝利[내일도 승리]」(MBC)  11.1%
 「イヴの愛」の後続として11月2日スタート。醤油宗家の家業を継ごうとがんばるハン・スンニ(チョン・ソミン)の奮闘と成長の物語。上記の建築士や下記のデザイナーといった専門的な職業関係のドラマは多いですが、たまに製造業関係がありますね。「我が家のはちみつの壷」のような酒造業は前にもありましたが(「シンデレラのおねえさん」)、醤油は初めてでしょうね。このタイトルは、主人公スンニのハングル表記が漢字の「勝利」と同じなので。またこのドラマは現代版「平岡(ピョンガン)王女とバカの温達(オンダル)」話というふれこみです。これは「三国史記」にある物語ですが、その内容は→コチラを読んでください。そういえば「天下無敵 イ・ピョンガン」というドラマもありましたね。(→コチラ参照。)

⑭日日連続劇「偉大な糟糠の妻[위대한 조강지처]」(MBC)  11.0%
 あるアパートで偶然女子高時代の同級生のジヨン(カン・ソンヨン)とギョンスン(キム・ジヨン)とジョンミ(ファンウ・スルヘ)の3人が出会います。「過去の隠密な殺人事件、危なげな結婚と離婚、そして、凄まじい復讐のストーリー」となってるからおどろおどろしい話かと思ったら、「‘コミカル夫婦ノアール」と続くのは何なんだ? つまり、元々裕福な家に育ったジヨンは父の勧めで結婚した夫が大学教授になり、家が貧しいため高校入学以前に3年も働いていたギョンスンも夫ギチョルが不動産業に携わってゴルフ場の社長になり、ちょっと不良っぽかったジョンミも早くに独立して夫と美容院をやっていて・・・と一応は順当な人生を送っていて・・・と思いきや、それぞれに夫の不倫といった問題のため幸せな家庭生活とは言いがたく、結局復讐に乗り出す・・・といっても、上述のように制作意図は「男性中心社会から抜け出した女性らの独り立ちを通じて、妻の愛がどれだけ高貴なものか、ユーモアと諧謔で知らせたい自分だけのアイデンティティを見つける面白さと感 動を与えたい」ということです。ここにもやはり現実社会が反映されてるということでしょう。

⑮「全国歌自慢[전국노래자랑]」(KBS1)  10.9%

⑯「人間劇場[인간극장]」(KBS1)  10.6%
 月~金の7:00~7:35に放映しているドキュメンタリー番組。

⑰KBSニュース7(KBS1)  10.5%

⑱特別企画「六龍が飛ぶ[육룡이 나르샤]」(SBS)  10.4%
 特別企画と言っても特集とかではなく、いつもドラマなんですけど・・・。で、これは時代劇。14世紀末、高麗王朝打倒に活躍した6人の物語。朝鮮王朝を開いた李成桂(チョン・ホジン)、その5男で、後に第3代国王・太宗となった李芳遠(ユ・アイン)、芳遠の師であり政敵ともなった鄭道伝(キム・ミョンミン)はもちろん実在の人物ですが、他の3人はフィクションかな? お、チョン・ユミも出てるでないの!?・・・って「ソニはご機嫌ななめ」に出てるチョン・ユミですよね。(<輝国山人の韓国映画>によるとチョン・ユミは5人もいるので紛らわしい。)

⑲視聴者コラム 私たちが暮らす世の中[시청자칼럼 우리 사는 세상](KBS1)  10.3%
 月~金の18:55~19:00、つまりニュースの5分間放映。世の中のさまざまな問題に対して、視聴者たちが意見・提言を語ります。

⑳TV小説「星になって輝く[별이 되어 빛나리]」(KBS2)  10.2%
 70年代を描いた「それでも青い日に」の後続は、さらに時代をさかのぼるのか。
1960年代を舞台とした1人の女性がデザイナーになるまでの過程を描いた心温まるサクセスストーリー。第2次大戦が終わった翌年、死んでしまった子供の代わりに紡織会社の社長ジェギュン(ソン・ヨンギュ)の次女となったボンヒ(コ・ウォンヒ)は、ジェギュンのおかげで豊かな暮らしをしていました。しかし突然のジェギュンの死により一家は路頭に迷ってしまいます。貧しい村で暮らすことになったボンヒは、家族のため食料を調達し、お金を稼ぐためにいろんな仕事をします。そんな中、ボンヒはジョンヒョン(イ・ハユル)と運命的な再会を果たします・・・。最初の方の画像を見ると、社会全体が貧しかった当時のようすがわかります。ボンヒのお金稼ぎというのも偽物たばこを作ったりとか・・・。米軍にチョコレートをもらったりもしてます。


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