ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [5月22日(金)~5月24日(日)]

2015-05-26 23:42:49 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 この1週間は他にいろいろあって映画鑑賞はナシ。
 韓国映画情報。すでに5月16日から始まっているのが新宿シネマカリテの<カリコレ2015>。その上映作品中、韓国映画は「最後まで行く」「鰻の男」「セシボン」「優しい嘘」の4作品。うち韓国で大ヒットしたのが「最後まで行く」。私ヌルボ、昨年韓国文化院で観ました。なかなか凝ったストーリーですが、個人的には7.5/10点止まりか。それより期待は「優しい嘘」。「私の少女」といい「ハン・ゴンジュ」といい、少女の受難物語が続いています。「セシボン」は映画としての期待よりも一時代前の世相がわかるかな、という興味。スケジュールは→コチラ、作品紹介は→コチラです。

「朝鮮日報」5月22日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「人生スイッチ」
  たぎる憤りを鎮める薬 ★★★☆
 「奸臣」
  保険にたくさん入った ★★★
 「ホーム」
  家が最高だ、家が最高だ ★★★☆
 「生きる」
  正直ではあるが疲れる ★★★
 この4作品はすべて以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(5月26日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ファウルボール(韓国)  9.7(325)
②グラウンドの異邦人(韓国)  9.6(34)
③スパルタンX  9.5(41)
④マッガールズ(韓国)  9.5(22)
⑤プロジェクトA  9.4(45)
⑥チャップリンの独裁者  9.3(35)
⑦ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ  9.2(120)
⑧モダン・タイムス  9.2(93)
⑨マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.9(1100)
⑩スパイ  8.8(328)

 ④⑩の2作品が新登場です。
 ④「マッガールズ」は韓国のコメディ。英題は「Makgeolli Girls(マッコリ・ガールズ)」、つまり막걸리(マッコリ)と걸스(ガールズ)の걸の字が同じなのでくっつけてタイトルにしたわけですね。家業のマッコリ製造業を復活させようと、チョロン(ホン・アルム)たち女子高校生3人組が先生と一緒に奮闘する物語。2010年に忠洲にあるイェソン女子高の女生徒2人が水を入れて作るインスタントの五穀マッコリを全国科学展覧会に出品して農水産部門で特賞を受賞したことがあり、話題となったそうです(→コチラ)が、それがモチーフになったとのことです。原題は「막걸스」です。
「サニーに続くヒューマン感動コメディ」、「赤い鼻、トロンとした目! この高校生(고딩)なんかヘンだぞ!」
 ⑩「スパイ」については後述します。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(8)
②リヴァイアサン  8.6(5)
③セッション  8.4(7)
④ジェラシー  7.7(4)
⑤バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)  7.4(7)
⑤キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.4(7)
⑦雪の轍(わだち)  7.3(3)
⑧生きる(韓国)  7.2(7)
⑨イヴ・サンローラン  7.2(4)
⑩バンク・ジョブ  7.1(6)
⑩ア・モースト・バイオレント・イヤー  7.1(6)

 今回の新登場は⑧「生きる」だけです。昨年の東京フィルメックス・コンペティションの上映作品で、「ムサン日記 白い犬」のパク・ジョンボム監督が監督・主演しています。働いただけのお金をもらって食べて暮らしている 江原道建設現場の日雇い労働者の青年ジョンチョル。しかし、彼にとってはそのこと自体がむずかしい問題。賃金を持ち逃げしたチーム長の代わりにジョンチョルに賃金を督促する現場の同僚との衝突する一方、両親を失った後遺症で心を病んだ姉、彼女の代わりに世話をしている甥を抱えて寒い冬を日々耐えていかなければならないのです。 このような悪条件でも、彼は暇さえあれば去年の夏の洪水で半壊した家の修理に余念がありません・・・。原題は「산다」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[5月22日(金)~5月24日(日)] ★★★

         「マッドマックス 怒りのデス・ロード」がトップの座に

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・マッドマックス・・・・・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・672,761・・・・・・・・・1,839,741・・・・・・・・16,275・・・・・・・・714
         怒りのデス・ロード
2(13)・・スパイ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/21・・・・・・・・・・・・560,812 ・・・・・・・・・・649,349・・・・・・・・・5,231・・・・・・・・664
3(1)・・悪の年代記(韓国) ・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・415,881・・・・・・・・・1,599,113・・・・・・・・12,754・・・・・・・・575
4(新)・・奸臣(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/21・・・・・・・・・・・・392,604・・・・・・・・・・・485,156・・・・・・・・・3,980・・・・・・・・697
5(3)・・アベンジャーズ・・・・・・・・・・・4/23 ・・・・・・・・・・・・173,581・・・・・・・・10,311,557・・・・・・・・87,151 ・・・・・・・454
         /エイジ・オブ・ウルトロン
6(24)・・ホーム ・・・・・・・・・・・・・・・・・5/21・・・・・・・・・・・・134,414・・・・・・・・・・・144,152 ・・・・・・・・・1,084・・・・・・・・532
7(4)・・チャイナタウン(韓国)・・・・・・4/29・・・・・・・・・・・・・・8,566 ・・・・・・・・・1,466,773・・・・・・・・11,948・・・・・・・・148
8(7)・・ホワイル・ウィ・アー・ヤング・・5/14・・・・・・・・・・・・6,713 ・・・・・・・・・・・・49,369・・・・・・・・・・・394・・・・・・・・・70
9(15)・・アリスのままで・・・・・・・・・・・4/29 ・・・・・・・・・・・・・4,071・・・・・・・・・・・102,164・・・・・・・・・・・786・・・・・・・・・41
10(6)・・ダイノ・タイム(韓国) ・・・・・・4/30・・・・・・・・・・・・・・3,468・・・・・・・・・・・278,822・・・・・・・・・2,067・・・・・・・・・42
      ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「悪の年代記」は1週で「マッドマックス 怒りのデス・ロード」にトップの座を明け渡しました。初登場の「奸臣」が4位に入って韓国映画はランク内に4本。こんなところかな?
 今回の新登場は2・4・6位の4作品です。
 2位「スパイ」はアメリカのスパイ・コメディ。核兵器密売を推進するマフィアたちにCIA現場要員の身分がすべて漏出する事件が発生します。そこで投入されたのがマフィアたちが知らない最高の要員ブラッドリー・ファイン(ジュード•ロウ)のパートナーであるCIA内勤要員のスーザン•クーパー(メリッサ•マッカーシー)。ところが、彼女を信じられない自称<最高の要員>リック・フォード(ジェイソン・ステイサム)は彼女とは別に任務を遂行し、彼女のミッションは危機に直面することに・・・。韓国題は「스파이」です。
 4位「奸臣」は、韓国の時代劇。朝鮮時代15世紀末~16世紀初の稀代の暴君が燕山君[ヨンサングン](キム•ガンウ)。彼の義弟・任崇載[イム・スンジェ](チュ•ジフン)は、王の意を受けて国中の美女1万人(!?)王のもとに差し出すため強制的にかき集めるのですが、スンジェはこれを利用して権力を手に入れる野心を抱きます。そして美女タニ(イム・ジヨン)に王を虜にする秘策を教えます。そんな彼の野心に危険を感じた燕山君の寵姫・張緑水[チャン・ノクス](チャ・ジヨンは祇生のソルチュンメ(イ・ユヨン)を使ってスンジェに対抗しようとします。好色な暴君を間にした醜い奸臣たちの対決の図はどう結着がつくのか? 原題は「간신」です。
 6位「ホーム」」は、ドリームワークスのCGアニメ。ブーヴというエイリアンに侵略された地球で運よく捕獲から逃れた少女ティップは、いなくなった母親を探しています。一方、ブーヴが地球にやってきた最初の日、些細なミスでブーヴたちを危険に陥れて追われる身となったのがオー。そんな2人が出会い、ティップは母親探しを助けてくれるというオーと行動を共にすることにしますが、。彼らを追う包囲網が狭まる中、見た目も全然違うオーとティップの想像を超えた冒険はどこに向かうのか・・・。ティップはドリームワークスのアニメの主人公では初の黒人女性なんだそうです。歌手&モデルのリアーナが初の声優挑戦でそのティップの声を担当して話題となっているそうです。しかし、やっぱりアメリカ・アニメのキャラクターは原色系だな。(アバター以来? もっと前?) 今度は紫か。韓国題は「홈」。日本公開は未定です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ホワイル・ウィ・アー・ヤング・・・・・・・・・5/14・・・・・・・・・・・・・・6,713・・・・・・・・・・・・・49,369 ・・・・・・・・・・・394・・・・・・・・・70
2(3)・・アリスのままで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/29・・・・・・・・・・・・・・4,071・・・・・・・・・・・・102,164 ・・・・・・・・・・・786・・・・・・・・・41
3(2)・・言えない秘密 ・・・・・・・・・・・・・・・2008/1/10・・・・・・・・・・・・・・2,817 ・・・・・・・・・・・152,442・・・・・・・・・・1,071・・・・・・・・・32
4(22)・・人生スイッチ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/21・・・・・・・・・・・・・・1,337・・・・・・・・・・・・・・1,953・・・・・・・・・・・・・16・・・・・・・・・16
5(16)・・生きる(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/21・・・・・・・・・・・・・・・・721・・・・・・・・・・・・・・2,761・・・・・・・・・・・・・20・・・・・・・・・32

 またまた前回のランキングとの矛盾が発生。水曜以降に変更されたりするのかな?
 今回の新登場は4・5位の2作品です。
 4位「人生スイッチ」はアルゼンチンのブラック・コメディ。6話で構成されたオムニバス形式の作品で、→コチラの記事によると、昨年のカンヌ映画祭のプレス向け上映では爆笑の連続だったとのこと。またアルゼンチンでは「アナ雪」の2倍以上の興行収入を記録した史上最大のヒット作だそうです。韓国題の「와일드 테일즈: 참을 수 없는 순간(ワイルド・テイルズ:我慢できない瞬間)」は英題「Wild Tales」にキーワードを付けたもの。日本公開は7月25日。これは観てみたいな。
 5位「生きる」については上述しました。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 児童書で学ぶ韓国史 ①手っ取... | トップ | グルメやショッピングとはぜ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「風の丘を越えて~西便制~」無料上映とキム・ミョンゴン氏トーク (にいがた国際映画祭実行委員会)
2015-05-29 17:17:51
初めまして。以前より貴ブログを拝読しております「にいがた国際映画祭」実行委員です。
今年の映画祭が始まります6月20日(土)に、オープニングとして「風の丘を越えて~西便制~」無料上映と、キム・ミョンゴン氏をゲストにお迎えしてトークイベントを行います。もしご都合がよろしければ、ぜひご来場ください。今回(第25回)の上映作品中では、「ふたつの祖国、ひとつの愛~イ・ジュンソプの妻~」と、日韓合作「ノーボーイズ、ノークライ」もお勧めです。すでに全てご覧になっていらっしゃるかもしれませんが…。スケジュールや会場などは、「にいがた国際映画祭」ホームページからプログラムをダウンロードして頂ければと存じます。メッセージの送り方が分からずコメント欄に書かせて頂きましたが、単なる宣伝ですので、ご覧になったらご遠慮なく削除してください。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
返信する
「風の丘を越えて~西便制~」は・・・ (ヌルボ)
2015-05-29 21:04:50
 ご愛読ありがとうございます。

 「風の丘を越えて~西便制~」は、私としても絶対イチオシの大感動作であるとともに、もちろん韓国映画史上の傑作で、ソウルの大韓民国歴史博物館にもどでかい展示物がありました。(近いうちに?ブログにその写真をupします。) ところが、そんな作品なのに日本ではDVDが入手しにくい状態が続いていて、映画ファンの皆さんもなかなか観る機会がないのは私としても残念に思っていました。今回にいがた国際映画祭で無料(!)上映されるというのは大変うれしいことです。
 6月20日は先に別の予定を組んでしまっているので新潟に行くことはできませんが、私も本ブログを通じて微力ながら宣伝のお手伝いをさせていただきます。

 その他の上映作品では「ふたつの祖国、ひとつの愛~イ・ジュンソプの妻~」他数本観ましたが、韓国関係に限らず、観るに値する内容なのにあまり上映の機会のない作品をいろいろとりそろえていますね。新潟がもっと近ければ、と思いますが(笑)、首都圏から離れた都市でこのような映画祭が開かれる点に大きな意義があるのですね。
 本ブログは近場(横浜&東京)の情報が多くて恐縮ですが、今後ともよろしく。(新潟に行ったのは30年ちょっと前と24年前の2回だけです。また行きたいなと思い続けて今に至ってしまいました。)
返信する

コメントを投稿

韓国内の映画の人気ランク&興行成績」カテゴリの最新記事