ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 週末の興行成績 [4月17日(金)~4月19日(日)]と、人気順位 ►韓国では観客動員数上向きに転ずる。セウォル号事故の生々しい映像記録「不在の記憶」をYouTubeで観てね!

2020-04-22 17:32:33 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸アカデミー賞の作品賞受賞で「パラサイト 半地下の家族」が注目されましたが、その短編ドキュメンタリー部門で「不在の記憶」という韓国作品がノミネートされて話題になっています。関連記事は→コチラ。あのセウォル号の事故の生々しい映像記録です。YouTubeで29分丸ごと観られられます。音声は韓国語で字幕は英語ですが、これはぜひ! →コチラです。この沈没事故について、今あらためて→コチラの記事等を見てみると、何ともひどい事故だとつくづく思います。進歩系の側が強く批判してきた朴槿恵の責任もあるとはいえ、現場の司令塔であるべき船長が真っ先に逃げたり、船の違法積載、避難ボートの保守等事故に対する備えのなかった船会社、救助にあたった海上警察、メディアの誤報、民間潜水士による混乱、デマのまき散らし等々・・・。朴槿恵批判以外の冷静な原因解明と反省、改善は進められているのでしょうか?

▸→コチラのニュースによると、韓国では「新たな感染者、2か月ぶりに一桁に」とのことで、映画の観客動員数も大幅ではないにしてもようやく上向いてきました。4月10日(金)~12日(日)の上位10作品の観客動員数は68,123人でしたが、17日(金)~19日(日)では83,422人と2割強の増加。1万人を超えた作品も2位までだったのが4作品に増えました。まだまだ低レベルですが、このまま新型コロナが鎮静化していけばどんどん回復していきそうです。

▸一方日本はというと、「今週の興行収入はちょっと衝撃的ですね…。1位の『パラサイト』が土日で173,100円。全国ですよ…? 全国で土日に観た人が123人。これが興行収入ランキング1位。恐ろしい…。映画が死ぬ…。」という情報が一昨日(20日)業界関係の人のツイート(→コチラ)から流されました。
 そんな中、注目の新作韓国映画「狩りの時間」がNetflixで23日に全世界同時公開されるとのことです。(→コチラ参照。)
 このような折から動画配信(VOD)サービスの需要が増えているようです。上記のNetflix等いくつかある配信サービスがそれぞれどう違うかを比較した記事も複数ありますが、私ヌルボがためになったのは→コチラのブログ記事。利用者の視点に立った懇切な内容だと思いました。と言いつつも私ヌルボ、個人的には前週の記事で書いたようにかなりガンコな「映画は映画館で観る」派ですけどね。

         ★★★ NAVERの人気順位(4月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(-) フォードvsフェラーリ  9.50(7,976)
②(2) サンティアゴの白い杖(韓国)  9.43(21)
③(3) アベンジャーズ/エンドゲーム  9.38(68,929)
④(1) 祈りのちから  9.33(36)
⑤(4) 映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!  9.28(202)
⑥(新) ライド・ライク・ア・ガール  9.25(67)
⑦(9) ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形(日本)  9.20(210)
⑧(6) ジョジョ・ラビット  9.17(1,246)
⑨(7) ネヴァー・ルック・アウェイ  9.15(119)
⑩(5) 改葬(韓国)  9.11(76)

 ⑥「ライド・ライク・ア・ガール」(仮)が新登場ですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 燃え立つ若い女性の肖像  9.22(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) はちどり(韓国)  8.38(13)
④(4) ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語  8.00(10)
⑤(-) アニエスによるヴァルダ  8.00(6)
⑥(5) 1917 命をかけた伝令  7.67(9)
⑦(-) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑧(6) アベンジャーズ/エンドゲーム  7.62(13)
⑨(7) ジョジョ・ラビット  7.17(6)
⑩(8) チャンシルは福も多いね(韓国)  7.00(10)

 今回新登場の作品はありません。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績4月17日(金)~4月19日(日) ★★★
           あらま、再上映の「ラ・ラ・ランド」が1位とは・・・ 観客動員数はようやく右肩上がりに

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(7)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・2016/12/07 ・・・・・・・・・・15,069 ・・・・・3,662,420 ・・・・・・・30,445 ・・・・・・・304
2(1)・・1917 命をかけた伝令・・・・・・・・・2/19 ・・・・・・・・・・14,307・・・・・・・785,042 ・・・・・・・・7,136 ・・・・・・・306
3(新)・・サーチ・アウト(韓国)・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・13,133・・・・・・・・20,607・・・・・・・・・・184 ・・・・・・・355
4(新)・・ガンズ・アキンボ ・・・・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・10,499・・・・・・・・19,368・・・・・・・・・・172 ・・・・・・・181
5(新)・・THE INFORMER/三秒間の死角・・4/15 ・・・・・・・・6,680・・・・・・・・10,666・・・・・・・・・・・93 ・・・・・・・200
6(3)・・ストレイ 悲しみの化身・・・・・・・4/08 ・・・・・・・・・・・5,627・・・・・・・・24,024・・・・・・・・・・219 ・・・・・・・147
7(新)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・・5,512・・・・・・・・・8,160・・・・・・・・・・・73 ・・・・・・・165
8(2)・・イップ・マン 完結・・・・・・・・・・・・4/01 ・・・・・・・・・・・5,294・・・・・・・・65,834・・・・・・・・・・572 ・・・・・・・148
9(48)・・ライド・ライク・ア・ガール・・・・4/15・・・・・・・・・・・3,897・・・・・・・・・6,431・・・・・・・・・・・57 ・・・・・・・187
10(再)・・LOGAN/ローガン・・・・・・2017/3/01 ・・・・・・・・・3,457 ・・・・・2,174,958 ・・・・・・・18,431 ・・・・・・・235
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 さらに観客動員数が減り続けていますが、韓国の感染者の推移を見ると今後は増えていきそうな気配も感じられます。
 今回の新登場は3・4・5・7位の4作品。そして旧作の再上映が10位に入っています。
 3位「サーチ・アウト」は韓国のスリラー。警察準備生のソンミン(イ・シオン)と就職準備中の学生ジュンヒョク(キム・ソンチョル)は同じ考試院(学習室)に暮らしていた少女の自殺事件に疑惑を抱き、興信所ハッカーのヌリ(ホ・ガユン)とも一緒になってSNSのアカウントを追跡することになります。ところが人助けのような気持ちで始めた捜査が思わぬ結果を招きます。「あなたの人生はどんな意味なの?」。こんなSNSメッセージが到着した後、3人もまたSNS犯罪の標的になってしまいます・・・。原題は「서치 아웃」です。
 4位「ガンズ・アキンボ」はイギリス・ドイツ・ニュージーランド合作のアクション。昼間は平凡な会社員だが夜はキーボードの戦士というマイルズ(ダニエル・ラドクリフ)。しかしちょっとした指使いの間違いでなんと殺人ミッションを引き受けてしまったって?! 。朝起きたら両手に拳銃を固定され、全世界の人たちの観ている画面で実際の命をかけて戦う新概念ゲーム、<スキズム>に強制接続される状況に。さらに悪いことに、彼の相手は5億戦5億勝を誇る、このエリアのクレイジーなXキリングプレーヤーのニックス(サマラ・ウィーヴィング)とは! 「ハエも殺せない俺があの女をなんで殺せるんだ!」。「じゃあおまえが死ぬか?」。誰か1人が死ぬまで終わらないひどいゲーム。はたしてマイルズは生き残ることができるのか・・・。韓国題は「건즈 아킴보」。日本公開は年内とのことです。
 5位「THE INFORMER/三秒間の死角」は、イギリスのクライムサスペンス。日本ではすでに19年11月公開されています。韓国題は「비밀정보원: 인 더 프리즌」です。
 7位「幽霊船」は、韓国のドキュメンタリー。これもまたセウォル号関連の作品です。2014年4月16日のセウォル号沈没事故の真実を隠すために、政府によってなんと1千隻の船、16万件のAIS(船舶自動識別装置)データが操作され、発表されました。これを企画した者は誰であり、また彼らはなぜ幽霊船を作ったのか? 私たちは粘り強く問いたださなければならりません。その日以来まだ何も明らかにされなかったからです。千個の嘘で構成された政府のAISデータについて、今検察が答える番です。原題は「유령선」です。この作品のネチズンの平均評点は6.23ですが、約400人中100人が評点1なんですね。<陰謀説>だ、とか・・・。
 9位「ライド・ライク・ア・ガール」(仮)はオーストラリアの実在の女性騎手ミシェル・ペインの実話を映画化したドラマ。ミシェル(テリーサ・パーマー)の父親パディ(サム・ニール)は有名なトレーナーで、妻を亡くした後10人もの子供たちを育て上げたとか。そんな家庭のドラマの他、15歳でプロデビューを果たしたものの落馬して怪我をしたり、男尊女卑の世界での苦労も重ねながら2015年女性騎手として初めてメルボルンカップで優勝するまでのドラマが描かれます。韓国題は「라라걸(ララガール)」というのは原題の「Ride Like a Girl」を略してでしょうが、「ラ・ラ・ランド」も意識して、かな? 日本公開は未定のようです。
 10位「LOGAN/ローガン」は2017年制作のアメリカのアクションの再上映。日本でも韓国から3ヵ月遅れて公開されました。韓国題は「로건」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・サーチ・アウト(韓国)・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・13,133・・・・・・・・・20,607・・・・・・・・・・184 ・・・・・・・355
2(新)・・ガンズ・アキンボ ・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・10,499・・・・・・・・・19,368・・・・・・・・・・172 ・・・・・・・181
3(新)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・・5,512・・・・・・・・・・8,160・・・・・・・・・・・73 ・・・・・・・165
4(1)・・イップ・マン 完結・・・・・・・・・・・・・・・・4/01・・・・・・・・・5,294・・・・・・・・・65,834・・・・・・・・・・572 ・・・・・・・148
5(21)・・ライド・ライク・ア・ガール ・・・・・・・4/15・・・・・・・・・3,897・・・・・・・・・・6,431・・・・・・・・・・・57 ・・・・・・・187

 4位以外の4作品が新登場ですが、すべて上述しました。

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