獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

人は衣食住の他に何が必要なのか考えた。

2023-02-08 18:20:02 | 網膜色素変性症と私
人はパンだけで生きるものではない

昨日、久しぶりの人からメール。去年まで、ずっと7年ぐらい私のガイドヘルパーをやってくれていた人からのメール。彼は、住み込みではたらくので、もうガイドヘルパーはできませんと連絡してきたのが去年の11月。目の見えない私。網膜色素変性症な私デスペア。私の目の代わりになってくれるのがガイドヘルパー、同行援護ガイドヘルパー。

その彼が、またガイドヘルパーおねがいしますとのメール。彼は住み込みの仕事があわず、とびでてきたとのこと。

そして、今日の夜、冗談交じりで、出所いわいと称して、近所のサイゼリヤへ。最近あまり食事とってないんですとのこと。ミラノ風ドリアとポテトとメロンソーダをおいしそうに食べる彼。

聞くと、彼は、住み込み施設に、銀行通帳と印鑑と、スマホをあずけていて、スマホは自由に使えないとのこと。しかも、2か月住み込みではたらいても、給料がでないとのこと。住み込みの食費と家賃は免除で、住むところと、たべものは至急されるけども、はたらいた分、その経費をさしひいたお金の支払いがないとのこと

なので、スマホの携帯代金が支払えない、2か月滞納すると、携帯が解約されるのではないか、その不安にとりつかれた彼。施設を飛び出してきたとのこと。
こんな、蟹工船みたいな話が現代にもあるんだね。
彼はは発達障害があって、その住み込みの施設というのは、就労支援作業所B型。でも、B型にに入所するための着所の支給決定がおりないので、現状、たんなる、すみこみバイトの無報酬。

彼は、朝おきる、時間通りに出社する、お金を計画的につかうということが苦手。なので、施設としては、善意で通帳と携帯をあずかっているんだろうね。でも、携帯まで取り上げるというのはどうだろう?まったく外部と連絡がとれない状態におかれていた彼。

聞くと、みひとつでとびだしてきましたとのこと。

はたからみれば、住み込みで働いて、衣食住にこまらず、月3万円ぐらいの報酬ももらえる。この生活もまんざらわるくないとも思える。
そこで思い出すのが、NHKEテレの100分で名著、ハンセン病の小説をおもいだす。ハンセン病患者は、施設に隔離される、でもそこには、公園や、ボーリング場や、礼拝所、墓地、作業所もある。お金も、現金はもらえないが、その施設の中で使える金券を交付される。差別のない施設の中で、なに不自由なくくらせる生活。衣食住にはこまらない。

でも、なにかが足りないんだよね。それは、移動の自由、通信の自由、ふたつあわせて、コミュニケーションの自由。好きな時に、外に出て、好きなときに、好きな場所にいく、好きな人にあいにいく、それができない。

やっぱり、人間にとって、移動の自由はとても大事なのよね、そしてだれかとコミュニケーションする地涌。この自由をうばわれるのは、視覚障害者。視覚障害者は、移動障碍者であり、情報障碍者。

考えてみれば、ハンセン患者も、彼も、そして私も、みんなおなじなんだね。だから、とても、彼らには強いシンパシーを感じる。人間はたんに衣食住だけあたえておけばいいというんjないんですよ。移動と情報が必要不可欠なんです。それを、役所はわかってくれないんだよな。同行援護付き50時間しかみとめない市役所はほんとおかしいね。ましてや、繰越利用をみとめないなんて、まったくおかしい。このおかしさがいつかだれもが、それっておかしいよって言える世の中になればいいな。

PS
つんくに言わせれば、人はパンだけでいきていくのではなく、パンをわけわけする相手がいてこそパンがいきてくるのよね。

モーニング娘。 『恋ING』

コメント
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