カッパのロードスター

幌を開ければFeelin`good。カッパーレッドの
路渡☆くんとの楽しいドライブ日誌。

ぶっちゃけ、仏教系。

2015-08-07 21:31:43 | レトロ建築
西本願寺境内と隣接する龍谷大学大宮キャンパスに寄ってみました。
龍谷大学は、1639(寛永16)年に西本願寺境内に設けられた学寮を
前身とする仏教系の私立大学です。
龍谷大学を知らなくても、高校野球でお馴染みの付属平安高校は
ご存じでは?(^_^ゞ

〈東黌(とうこう)〉本館の向いにある教室棟。比較的新しいがユニーク。


本館のほか、校舎である南黌・北黌、正門、旧守衛所などは、
1879(明治12)年に竣工したもので、関西における洋風建築の
先駆を成す斬新な建物として、重要文化財に指定されています。



〈正門・重文〉
明治初期に建てられたままの景観を残し、ドラマのロケにも多く
使われているそうです。



鉄製の門扉はロンドンから取り寄せたものだそうで、当時
日本の軍艦などを造っていた英国のアームストロング社製。
現在の扉はレプリカで本物は東黌に展示されているそうです。

正面には本館、右に北黌(ほくこう)。手前に守衛所があります。
「ごめんやすな、写真撮らせてもろてもよろしおすか」と
声をかければ(別に標準語でも良いけど)快諾いただけます。
見学用のパンフレットも貰えるらしい・・・
左には南黌(なんこう)、手前にはこれも重文の旧守衛所が。



〈龍谷大学大宮学舎 本館・重文〉

モダンな洋風建築で、とても仏教系の大学とは見えませんね。
もうひとつ驚きが、この建物、木造なんです・・・(^_^ゞ



擬洋風建築といわれるもので、日本の技師、大工が見よう見まねで
造った?内部も含めて思いっきり和洋折衷の美が堪能できます。
ちなみにここの住所は、七条通大宮東入大工町。
居たのですね、こんな建物を建てる大工が・・・(^_^ゞ
木造石貼り建築は、比較的早い時期に外国人が居住した横浜などで
よく用いられたそうですが、現存するのは珍しいそうです。
窓や手摺等には前述の英国製のものが設えてあります。



〈南黌(なんこう)・重文〉

白亜の美しい壁とアーチ型に連なるヨーロッパ調の窓が印象的な
優雅な建築物。これも木造で、ベランダの連続アーチは、木を弓形に
組んで石灰モルタルを用い、石造りのように見せています。

〈渡り廊下〉南黌と本館を結んでいます。柱は昔の駅のイメージ?

〈北黌(ほくこう)・重文〉
2階の窓も優美、南黌、北黌は本館を挟んで建っています。
現在、教室として使われていますが、もともと寮として建てられました。
今でこそレトロですが、当時の学生たちはこんなにモダンな寮で
生活していたんだなぁ。



さて、煉瓦マニアにはお待たせ。小型建築物ですが、これは木造ではなく
煉瓦積み、側廻り四隅砂岩石材の明治初期のものです。
今は龍谷大学オリジナルグッズ展示館になっています。
〈旧守衛所・重文〉

(北小路通から北黌の北面を観る)




北小路通を挟んで西本願寺境内。台所門、大玄関門(工事中)、
唐門が並んでいます。



ところで、西本願寺系がこれなら東本願寺系は?
・・・ありますよ、北区にですが大谷大学尋源館(旧本館)が。
ここより少し遅れて1913(大正2)年に建てられた煉瓦造りの建物。
これまたレトロ建築として充分見る価値ありかな。



2015.7/5、龍谷大学大宮学舎にて。