☆シェラに怯まないルイ
昼ごろまで雨が降っていた土曜日だったが、午後になって日差しを得た。ランチを兼ねて二子玉川のショッピングモールでひとしきり遊んだあと、家人の仕事の都合で夕方のひととき、ぼくがシェラとルイの面倒をみることになった。
家の近くの大型スーパーの前に広がる公園は午前中の雨に洗われて一見きれいになっている。シェラはまだ濡れている草の上を歩いていた。雨上がりということで、ルイにもリードをつけ舗装された歩道を歩かせた。
クルマで移動中は、シェラのストレスを考え、ルイは折り畳みの簡易クレートに入れてある。しかし、散歩のときにもうシェラを追っていなかったので安心してリアシートにふたりを並べた。
ルイのリードは短くして、シェラに直接届かないようにはしておいたつもりだった。それでも用意している最中にルイはシェラの頭の上に乗っていったりしている。だが、シェラは困惑の表情ではあっても吠えて威嚇したりしなかった。
スーパーでわんこ用のガムとルイのためのシャンプーを買ってクルマへ戻ると家人から電話があった。用事が終わったので迎えにきてほしいと……。ほんの十分ほどの距離である。リアシートのシェラとルイたちをそのままで、クルマを駐車場から出して、家人の店へ向かった。
うしろでシェラが、呼吸を荒くして弱々しく吠える。ルイが何か悪さをしているのはわかるが、リードの長さからいってシェラにじゅうぶん届くはずがない。
☆迷惑だからなんとかして!
信号で停車したときに振り向いてぼくは思わず吹き出してしまった。ルイが寝転んで、シェラの胸の下に顔を突っ込み甘えているではないか。明らかにシェラは困惑していた。
家人が出てくるのを待ちながら見ていると、どうやら、ルイはシェラのオッパイを探しているように見えてしまうが、こればかっかりはルイに訊いてみないとわからない。
ただ、明らかに仔犬が母犬に甘えてじゃれている風情である。
シェラも、ルイが自分に邪心がないのがわかるのか、怒りはせず、ただ、迷惑だからなんとかしてとぼくに訴えていた。
そうか、ルイがシェラの首に跳びつくのは、単に母犬へじゃれているつもりだったのか。それがようやくわかった。
むぎも目の前のシェラを母犬と思い、まさに死ぬ直前まで頼っていた。ルイと同じくらいのころのむぎは、寝ているシェラの尻尾の先っぽに顎を乗せてシェラの反応をうかがい、日を追って少しずつ上に上がっていって、あとはいつも横に張りつくようになった。
☆ルイもシェラを頼ってる
むぎはクルマの中では、シェラのお腹の下に入り込み、シェラの前脚の間から顔を出し、シェラもまた、それを許していた。そんな姿勢を1時間でも2時間でも続け、シェラはずっと座った姿勢を崩せずにいたものだ。
さすがに、ルイがむぎに代わってお腹の下に入り込める体力の余裕がすでにシェラにはないが、もう少しルイのほうが落ち着いてくれば、シェラの母性に頼れる部分が多少は残っているかもしれない。
シェラには迷惑だろうが、それが刺激になって元気を維持してくれるといいのにとぼくは勝手なことを考えてしまう。
昼ごろまで雨が降っていた土曜日だったが、午後になって日差しを得た。ランチを兼ねて二子玉川のショッピングモールでひとしきり遊んだあと、家人の仕事の都合で夕方のひととき、ぼくがシェラとルイの面倒をみることになった。
家の近くの大型スーパーの前に広がる公園は午前中の雨に洗われて一見きれいになっている。シェラはまだ濡れている草の上を歩いていた。雨上がりということで、ルイにもリードをつけ舗装された歩道を歩かせた。
クルマで移動中は、シェラのストレスを考え、ルイは折り畳みの簡易クレートに入れてある。しかし、散歩のときにもうシェラを追っていなかったので安心してリアシートにふたりを並べた。
ルイのリードは短くして、シェラに直接届かないようにはしておいたつもりだった。それでも用意している最中にルイはシェラの頭の上に乗っていったりしている。だが、シェラは困惑の表情ではあっても吠えて威嚇したりしなかった。
スーパーでわんこ用のガムとルイのためのシャンプーを買ってクルマへ戻ると家人から電話があった。用事が終わったので迎えにきてほしいと……。ほんの十分ほどの距離である。リアシートのシェラとルイたちをそのままで、クルマを駐車場から出して、家人の店へ向かった。
うしろでシェラが、呼吸を荒くして弱々しく吠える。ルイが何か悪さをしているのはわかるが、リードの長さからいってシェラにじゅうぶん届くはずがない。
☆迷惑だからなんとかして!
信号で停車したときに振り向いてぼくは思わず吹き出してしまった。ルイが寝転んで、シェラの胸の下に顔を突っ込み甘えているではないか。明らかにシェラは困惑していた。
家人が出てくるのを待ちながら見ていると、どうやら、ルイはシェラのオッパイを探しているように見えてしまうが、こればかっかりはルイに訊いてみないとわからない。
ただ、明らかに仔犬が母犬に甘えてじゃれている風情である。
シェラも、ルイが自分に邪心がないのがわかるのか、怒りはせず、ただ、迷惑だからなんとかしてとぼくに訴えていた。
そうか、ルイがシェラの首に跳びつくのは、単に母犬へじゃれているつもりだったのか。それがようやくわかった。
むぎも目の前のシェラを母犬と思い、まさに死ぬ直前まで頼っていた。ルイと同じくらいのころのむぎは、寝ているシェラの尻尾の先っぽに顎を乗せてシェラの反応をうかがい、日を追って少しずつ上に上がっていって、あとはいつも横に張りつくようになった。
☆ルイもシェラを頼ってる
むぎはクルマの中では、シェラのお腹の下に入り込み、シェラの前脚の間から顔を出し、シェラもまた、それを許していた。そんな姿勢を1時間でも2時間でも続け、シェラはずっと座った姿勢を崩せずにいたものだ。
さすがに、ルイがむぎに代わってお腹の下に入り込める体力の余裕がすでにシェラにはないが、もう少しルイのほうが落ち着いてくれば、シェラの母性に頼れる部分が多少は残っているかもしれない。
シェラには迷惑だろうが、それが刺激になって元気を維持してくれるといいのにとぼくは勝手なことを考えてしまう。
これから益々仲良くなっていくのでは~楽しみですね
ルイはほんとうの母親に対するようにまったく無防備です。
シェラにしてみると、ルイのその馴れなれしさに辟易していたのですが、いまや呑まれてしまいつつあります。
どこまで仲良くなることができますことやら……。
ジュリーさんのブログにもお邪魔させていただきます。