「DOG DEPT GARDEN 玉川店」にて(7日昼)
☆夜の散歩もいかずにふたりで爆睡モード
昨夜、ぼくは早々と爆睡モードに入り、今朝、7時にシェラに起こされた。風呂へも入らず、着の身着のままベッドでシュラフをかぶって寝てしまったぼくの横でシェラも爆睡していたという。「(シェラが)死んでしまったのかと心配になったくらい」だったと家人から聞いた。だから、昨夜のシェラとの散歩はいかなかった。
もし、朝までのどこかで催促されていたらぼくは跳び起きていただろう。じつはシェラの散歩のことが気になって、午前2時前に一度目が覚めていた。家人が連れていったかどうかをたしかめるためである。ぼくが起きてもシェラは熟睡しているので、これは家人が連れていってくれたのかと思ったほどだった。
リビングのテーブルの上に家人の書置きがあった。シェラが熟睡しているので吐き気止めの薬を飲ませていない。もし、途中で散歩に出るようなことがあったら飲ませてやってほしいと錠剤がティッシュにくるんで置いてあった。つまり、散歩にはいっていないということである。
☆思いのほか減っていなかった体重
シェラはともかく、昨日のぼくは緊張の糸がプッツリと切れてしまいそうになっての爆睡だった。シェラの病院は今年はじめての訪問である。名前を呼ばれて診察室に入り、まずは院長先生に新年のご挨拶をしてからシェラを診察台に上げた。体重の数字を見て思わず顔がほころんだ。20.58キログラムは思いのほか体重が減っていないということである。
前回が20.7台だった。先生も、「あまり変わりありませんね。ちゃんと食べられているからでしょう」と喜んでくださった。
食事ができるのであれば、点滴は中断して薬で対応しましょうということになった。それでも、腰からうしろ足の衰えが進んでいるのを先生からも指摘された。
とはいえ、なんというシェラの生命力であろうか。むろん、癌が治ったり、腎臓機能が恢復する見込みはない。それでも簡単に命の灯火を消そうとしない生命力の強靭さにぼくはただただうれしかった。
こいう時間をまだ失わずにすみそうだ(7日夜)
別れの時間が少し延びただけではあるが、一分でも長く一緒にいられるのがいまは何よりもうれしい。健康体のときはそれが当たり前だった「一緒にいることのできる幸せ」を歓喜とともに感じている。
まだ少し一緒にいられる。それだけですっかり有頂天になって、病院を出ると二子玉川のドッグカフェへ向かった。まさか、もう一度シェラと一緒にランチを食べにいかれるとは思ってもいなかった。むろん、シェラやルイも美味しいおやつにありつける。
☆犬好きたらしのシェラ
玉川高島屋S・Cガーデンアイランドにある「DOG DEPT GARDEN 玉川店」が目指すドッグカフェである。テラス席と店内の席の両方があるが、さすがにこの時期は店内をお願いした。幸いあまり混んでいない時間帯だったので待たずに座れた。
シェラはむろんキャリーの中。テーブルと同じ目線になれるのでぼくたちもうれしい。床ではルイが店内のほかその犬と遊びたくてやたら動きまわる。
もうこのお店にはこられないと思っていたのでうれしい(7日昼)
シェラとルイに、おから入りの挽肉でビーンズをサンドして焼き上げたという「ミートローフ」を頼み、ひとつずつ食べさせてやる。ルイはもちろんだが、シェラもすごい勢いで食べてくれた。このシェラの食欲こそがぼくたちの希望の灯である。
ドッグカフェを出たところで、去年18歳のわんこを亡くしたというまだお若いご婦人に声をかけられた。シェラを「なんてかわいい子なんでしょう」と絶賛してくれた。この方としばしお話をして別れたが、シェラは犬好きのハートを掴む何かを持っているらしい。「犬好きたらし」とでもいいたいような……。
夕方、家に帰る前に最近も一度いっている鶴間公園で散歩をさせた。歩けないはずのシェラが驚異の歩行を見せてくれた公園である。今回も芝生の広場をゆっくりだが、前回に負けず劣らずしっかりと歩いてくれた。
シェラのロングリードをここではルイに譲り、ルイを走らせてやるが、やっぱりシェラへの「遊ぼう遊ぼう攻撃」を仕掛けようとするので油断できない。身体が大きくなっている分、力も強くなっているから弱る一方のシェラには危険きわまりない。
シェラと遊びたくても遊べないルイがかわいそうになる(7日夕方)
「ルイ、こないで」と家人がシェラを抱いて防御する。気持ちはわかるが、ルイもかわいそうなのでシェラと離れてぼくがルイの相手をしてやった。シェラとルイを家に置いてから出かけた夕飯の買物のスーパーで、ルイのために外用の大小のボールやフリスビーを買ってやったのは、次に公園へ出かけたときに遊んでやろうと思ったからである。
☆ルイのことだって忘れてないよ
シェラにばかり目がいって、ついついルイの相手がおろそかにならないよう、ぼくたちはそれなりに気づかっているつもりだが、やっぱりおろそかになるときがある。だから、できるときにルイの相手をする。
いまも、ぼくの部屋の椅子の上にルイはいる。パソコンに向かうぼくと椅子の背もたれの間、つまり、ぼくのお尻のところで寝ている。ぼくが座れるスペースは三分の一ほどだが、ルイの体温がぼくのまだ痛みが残る腰を暖めてくれる。
ルイをもっと遊んでやらないとな(7日夕方)
今日のシェラは相変わらずの食欲である。たぶん、ストロイドの影響だろう。食べればそれだけ腎臓に負担をかけ、やっぱり命を削ることになる。だが、食べられないまま、食べられないから死期を迎えるのと、食べることでやっぱり死期を早めるのなら、後者が望ましいに決まっている。
今夜、シェラにどんな美味しいものを食べさせてやろうか? それを家人と相談するのも、いまではささやかな幸せである。
コメントを書いては消して、
書いては消しての繰り返しでした。
なんとお声かけしてよいか…
どんな言葉をかければ
お二人の不安を取り除けれるのか…
でも今日の見て、
正直ちょっと安心しました。
楽観できる状態ではないにしろ
店内の写真のシェラちゃんが
瞳輝かせている姿を見れて…
なんだかとても嬉しかったです!
ありがとうございます。
それほどお気にかけてくださいまして、心から御礼申し上げます。
まずはこの新しい年を迎えることが目標だっただけに、いまはその日その日がとてつもない貴重な時間に思えています。
まして、12月の一時期よりも、足の衰えが進んだにもかかわらず、生命力の手応えを感じ、ぼくたちもまたシェラと同じように瞳を輝かせることができます。
むろん、楽観できる状態ではありませんが、ミスBOWIE様はじめ、このブログをお読みくださり、応援いただいている皆様のお気持ちにシェラの命の灯火が守られているとしか思えません。
なんという幸せな子だろと思います。
ありがとうございます。