
☆ムギがまたしても……
暮れから正月三が日にかけて、なんともめまぐるしい“事件”の連続だった。それらの主なものを記録しておこう。
ムギの膀胱炎(ぼうこうえん)は薬で快癒し、アレルギーはその原因と思われる新しいおやつを控えたのでかゆみがなくなったらしい。お腹の皮膚の赤みも少しずつおさまりかけていた。
ふと油断した矢先の昨年暮れ、また、夜中に家の中の同じ場所でオシッコをしてしまった。
さっそくクリニックへ連れて行き、半日預けて検査すると、膀胱炎ではなかった。
手術を断り、様子をみることにした膀胱結石の複数の石が大きくなっていた。しかも、ギザギザの石があって、これが膀胱を刺激してオシッコをうながしてしまうのだろうというお医者さんの見立てだった。
わが家は毎年、年末年始を伊豆の大仁で迎えるのが恒例になっている。しかもキャンプである。もちろん、テントを張っての……。
ふだん家の中でヌクヌクとしているわんこだけに、やや苛酷なそんな遊びに連れていけるものかが心配だった。キャンプとはいわずに、「旅行にいけるでしょうか?」と訊ねると、答えは「無理をさせないようにしてお出かけください」。
で、なんとか今年も出かけることができた。


キャンプ地でのムギは元気そのもの。毎度のことながら、頼みもしないのに見張りをしたり、ときどきテントを抜け出して、テントのまわりをパトロールをしたりと、生来の使役犬の面目躍如だった。
キャンプへくると役立たずのわんこじゃないとわかるけど、不審者が近づいてきたときどうなるかは不明。
以前、秩父の外れでテントのすぐ横をイノシシが通っていたことがあったが、わんこたちは知らん顔。本栖湖ではキツネが物乞いにやってきたが、このときも騒がなかった。
野生動物に直接ハチ合わせになったら少しは反応するのだろうと期待しているが、きっと、ぼくの背後に隠れてしまうだろう。
もっかのところ、ムギの膀胱結石は薬で様子を見ている。今週末の再検査次第で手術を覚悟しなければならない。お医者さんから、「これだけ(石が)大きくなると自然に排出は望めないでしょう」と宣告されているだけに、ぼくは覚悟を固めている。
気になるのはシェラの反応である。
☆母犬としてのシェラ
年末のレントゲンをはじめとする諸検査で、半日だけムギをクリニックへ預けた。シェラとは、夕方までムギなしで過ごした。
横にムギがいないというだけで、シェラから生気が消えた。とにかく元気がないのだ。歩く姿からしてすっかり年老いてしまった。「おい、どうしたんだ?」と心配になるくらい……。
シェラがいないからムギがおかしくなるのは理解できる。それほどムギはシェラに依存して生きている。以前は、散歩もできなかったくらいだ。ムギだけを連れて散歩に行こうとするとムギは倒れこんで抵抗し、一歩も歩こうとしなかった。
だが、ムギがいなくなってシェラがショックを受けるというのは意外だった。
数年前、ムギが1週間ばかり入院したことがあったが、当時のシェラは目に見えて元気を失うことはなかった。いまやそれだけ歳をとってしまったということなのか。
歳を重ねて、(育ての)母犬としての情を深めているのかもしれない。
ムギの手術がムギ自身のために避けられないとしても、願わくば短期間で退院して欲しいものだ。
もちろん、シェラのためにも……。
【写真=(上)昼間、テントの入口で陽射しを浴びてくつろぐムギ。 (中)夜、テントの内側にお尻を残して外を見張る。 (下)外から見ると上半身だけ出して見張っているのがわかる。】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます