☆好転していなかったルイの拒食
きのうまでの暖かい日差しから一転して、きょうは雨の予報も出た鈍色の一日だった。持参した傘を使うことなく終わったのがせめてもだが、あすもあさっても天気はぐずついたままだという。そして、週の後半に空模様こそ回復を見せるが、寒さが戻ってくるという。記録的な積雪に呻吟する豪雪地帯の方々に心からのお見舞いを申し上げる。
昨日の夕飯をようやく食べてくれたルイだったが、今朝はまたほとんど食べてくれなかった。ルイと一緒の散歩はぼくの歩数にして2600歩、およそ20分かけたので、空腹であるはずなのに、ドライフードとウエットフードの混合を嫌った。ドライをあたりにまき散らして終わった。ドライに飽きたからかもしれないというので、すでに二度、変えてみたがうまくいかなかった。
シェラがいなくなった喪失感なのか、それとも不安なのか。やっぱり、シェラの苦悶の叫びで受けた傷、いわばPTSD(心的外傷後ストレス障害)のようなものなのだろうか。
もっと単純に守ってくれるはずのシェラがいなくなった不安からなのかもしれない。家人によれば、昼間も、シェラがいたころのような熟睡をしていないという。ほんのちょっとした気配ですぐに目覚めてしまうらしい。
☆元気いっぱいだというのになぜ?
それでも、表面的には元気である。散歩も嫌がらずに歩くし、遊びとなるとめいっぱい活動的に反応する。ケージから解放された当初は戸惑いもあったが、いまではすっかり慣れてしまった。
朝、ぼくが会社へ向かうために玄関に出ると、一緒にいきたいとばかり先まわりしてドアの前で待機している。家人に預けてバイバイをすると、「なんで?」と怪訝そうに見送っている。金曜日の朝と今朝のルイである。
ぼくが帰宅したとき、玄関へ飛び出してきて大喜びで跳びついてくれたのは今夜がはじめてだ。その喜びぶりは若いころのシェラを彷彿とさせる。きっと明日からそうやって迎えてくれるだろう。
「ルイはごはん食べたかい?」
ぼくは開口一番、家人に訊いた。昼間、何度も電話して訊こうかと思っていたくらいである。朝はもちろんだが、夕方のご飯も今日は食べてくれなかったという。しかなく、病院で教わった「特別食」に切り替えて食べさせたらしい。
ルイが、ドライフードは食べなくなったが、おやつやお米のご飯は食べるということで、鶏のササミなどのボイルをご飯をまぶし、まずは二割くらいドライフードを入れる。それを食べてくれたら、時間をかけてドライフードの量をふやしていくというメニューである。
病院で教わる前からしかなく家人はそんな特別職を作ってルイに与えてきた。心配なのはルイの口がおごってしまい、ドライフードに戻せないのではないかと……。
☆シェラを失った寂しさにひたるヒマもなく
いま、家人がもっとも恐れているのが、ルイをデブコギ(太ったコーギー。コーギーは食欲が旺盛で太りやすい)にしてしまうことだ。シェラもむぎも肥満で苦労した。シェラはなんとか脱却できたが、むぎは腎結石を患い、手術で石を摘出したが、その後遺症なのか死ぬまで肥満に悩まされつづけた。晩年はろくに食べさせてやれないまま逝かせてしまった。家人はそれをいまでも烈しく悔いている。ルイでは同じ轍を決して踏むまいとかたく決めているはずだ。
それなのに、いきなり「食べない」という不測の事態がはじまってしまった。今夜も特別食でしのいだという。それでもぜんぜん食べてくれないよりはましである。
あらためて、ルイにとってのシェラの存在感の大きさに目をみはっている。
「ルイ、頼むから、なんとか食べられるようになってくれ!」と、それだけを祈る悩みの前に、シェラを失った哀しみにくれているヒマがない。もし、これがシェラの遺言だったり、あるいはルイの知恵だったとしたら、われわれ人間のほうがわんこの掌(たなごころ)で踊らされているということになるが……。
「まさか」と思いつつ、ちょっと怖い気もする。
*これまでいただいたコメントにきょうから少しずつレスをつけさせたいただきます。
すべてのコメントへの返信が終わるまでに時間がかかりますがご容赦ください。
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友人のワンちゃんですが、おやつの味を覚えてから、
フードを食べなくなりましたが、犬のきもちの雑誌の西川文二先生のフードを一粒一粒手からもらうトレーニングをしながらのハンドフィードに変えたら食べるようになったそうです
一日の食事の量を回数を決めないで、良い事をした時にご褒美のように一粒与えるそうです。
名前を呼んでアイコンタクトした時に「いいこ」と言いながら、お座りした時、「おいで」と呼んでそばに来た時、トイレをした時、静かにしている時、お散歩の時つけで歩かせる時・・・「いいこ」と言いながら与えているうちに飼い主との信頼関係も深まったようですし、おやつもフードになったようです(笑)
一日の総量をしつけしながら与えるのですが、「いいこ」と言いながらなので、今は「いいこ」の言葉がご褒美になってる・・との事でした
ルイちゃん、あの日以来食べなくなっちゃったんですね。
理由はHiroさんも書かれているとおり、いろいろ複雑に入り混じってるんでしょうね。
ルイちゃんはまだ7カ月とのこと。
ようやく大人になろうとしている多感な時期ですものね。
母親代わりに思っていたシェラちゃんが目の前からいなくなってしまい、その淋しさもあるでしょう。
それにこれまで家族みんながシェラちゃんのことで一杯一杯でしたから、ご家族はルイちゃんにも気を遣っていたつもりでも犬はちゃんと飼い主さんの心理は読み取っていると思います。
繊細な動物ですから。
今、ようやく自分だけがお父さんお母さんを独占でき、気を引きたいと思っているんじゃないかな?と私は推測します(笑)
その証拠に遊んであげれば元気に遊ぶし、オヤツや手作り食だと口を付けるのですよね?
Hiroさんもシェラちゃんの時のことでお分かりにはなるでしょうけど、本当に具合が悪ければ好きなものでも口にはできません。(まぁ、これかかなり状態の悪い場合ですけど)
食べないとみんなが「ルイちゃん、どうして食べないの?どこか具合でも悪いの?」と心配して注目してくれます。
今は皆の気持ちを一身に集めたいのかもしれませんね。
7か月だとまだまだお子ちゃまですから。
参考になるかどうか分かりませんが、うちのノエル(♂8歳)とウェンディ(♀14歳)はノエルが2歳になる頃まではとても仲良しで、いつもノエルはウェンディに甘えていて、ウェンディも何かと相手してあげていました。
でも徐々にその距離は開き、10歳でウェンディが病気で失明した辺りからノエルはウェンディのことを少し見下げるようになりました。
去年、酷い皮膚疾患を患いリンパ腫まで疑われた時は本能的なものなのか避けて寄りつきもしませんでした。
飼い主からしたらもっと仲良くして欲しいし悲しいですけど。
今ではウェンディにくるまって一緒に寝ることも全くなくなりましたね。
ノエルも大人になってしまったのかな???なんて勝手に考えています。
サムが腎不全を患いすっかり弱ってしまってからは、さらに変わりました。
お散歩中でも怪しい人に会うとこれまではサムが唸っていましたが、今はノエルがその役目を果たし、迫力ゼロですが偉そうに吠えています(苦笑)
ジェリーさんのアドバイス、とても良いと思います!!(横レス、すみません)
本当だったら食べなきゃ直ぐに器を片づけ、2~3日ゴハン抜けばしぶしぶでも食べるかと思うのですが、シェラちゃんのことでのショックもあるでしょうからかわいそうですものね。
食べてくれるといいですね。
申し訳ありません。
エントリーに書きましたように、ようやくごはんを食べてくれるようになりました。
きっかけは、ジュリーさんのご助言をヒントに、一粒ずつではありませんでしたが、ちょうどトレーニングのごほうびにかこつけて、ほめながら手で与えたら、ようやく食べる喜び、食の快感を思い出してくれたようです。
おかげで心の距離も一気に縮まったような気もします。
ごほうびにまさるものはないみたいですね。
ありがとうございました。
しかも、長文のコメントをいただき恐縮です。
ひとつひとつ思い当たる解説をいただき、感謝しております。
ノエママさんをはじめ、皆様のご経験のすべてがわたしにとってはなんとも貴重なご助言です。
おおいに参考になりました。
いま、ルイという男の子の幼いわんこを迎え、戸惑うことばかりです。
17年前のシェラのときはどうだったっけ? と思ってもすっかり忘却してしまっています。
その4年後のむぎは、ほとんど手がかからず、シェラが面倒をみてくれたのでなおさら活かせる経験もありませんでした。
これからも皆様からのアドバイスを参考にさせていただきながら、ルイを育てていきたいと思っております。
これからもよろしくお願いいたします。