19日から22日までの4日間を信州の白樺の森で過ごした。標高は1300メートル。9月だというのに10月も半ば過ぎの冷え込みだった。20日の夜は4℃まで下がった。
シェラは寒さにはめっぽう強い。毎日、森の中をよく歩いた。
ムギはキャンプへ来るとたちまちコーギーらしくなる。
いつもシェラにはりついているのに、キャンプでは単独で行動しようとする。テントの外に出て見張りにつくのもそのひとつである。使役犬の血が騒ぐのか、ちゃんと番犬の役目を果たすわけだ。
昼間だって日なたで平気で寝ている。暑さに呼吸を荒くしながらだ。こちらが心配になって木陰に移してやる。
暑さにはからっきし弱いシェラの場合、昼間は木陰で寝て、夕方になるとさっさとテントの中に入り込んでしまう。キャンプ歴14年のキャンプにかけてはヘタな人間よりもベテランである。
フィールドでの洞察力にかけては人間などはるかに及ばない実力を発揮する。天候の変化、野生動物の接近、同じフィールドにいる人間の行動の可能性などである。
夕方、テントの中に自分から入ると、シェラは丸めてある寝袋の上にに寝ようとする。何が快適なのかよくわかっている。
だが、昼間、干して空気をたっぷり吸いこんだ寝袋は中の空気が動いてなかなかシェラたちが寝やすくなる形にはなってくれない。
それでも根気よくかきまわし、やがて“巣作り”が完成する。
「おいおい、泥足のままオレの寝袋を……。ひどいじゃないか」と思うけど、無理やりキャンプにつきあってもらっているから強く言えない。やりたいようにやらせている。
しょせんキャンプでだ。泥の汚れなんかどうでもいい。ぼくもまた野性味を備えないとね。
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