トライアスロンをやってた頃、
バイクのメインの練習では
よく鍋谷峠を行き来したものだ。
初めてトラを経験する若い人もよく連れて行った。
ここが大阪南部のトライアスリートの
バイク聖地であったなあ。
「鍋谷越え」・・・いい練習だった
一度若い奴を連れて行ったとき、
行きをハアハアさせてついてきて
峠にたどり着いた時に
「トライアスリートって
なんて練習をしてるんだ」と
驚いたと言ってたな。
しかし頑張って行くと
そのきつさにだんだん慣れてきて、
あるとき彼は自E隊の練習にも
付き合ってその峠に行ったそうだ。
そしたら帰りの下りでも
「こげー、こげー」と無茶を
言われたそうで、
バイクは自分で苦しんで頑張るに限る
とその友達もいってたなあ。
ここの下りは、道は狭く、
車がすれ違えないような場所も多いし、
下りで突っ込んで転び
大けがした友達もいたようなところでもあり、
指が痛くなるほどブレーキを
かけまくって降りてくるところだ。
そこを「こげ~」といわれて
言葉で押されるそうだから、
危険なことこの上ない。
トライアスリートはある意味
どこかで命の危険にさらされつつ
練習していたところも
ないわけではないが、
その「こげ~」はかなりきつかっただろうな。
でもこの3月、
そんなバイク練習の鍋谷峠に、
新たなトンネルが開通し、
あのくねくね山を超えずに
和泉からかつらぎの方へと
簡単に行けるようになったんだ
というニュースがテレビで流れたんだ。
開通日には大阪府知事が
ハーレーダビッドソンを
運転してやってきたそうだ。
嬉しそうに乗ってたなあ。
ではdoironや多くのトライアスリートが
苦しみ楽しみ超えて行ったあの峠を、
いまはどんな風に道が
貫いているのだろうか。
これはやはり確かめなくてはなりませんね。
というわけで、4月中旬の
気持ちのいい春の天気の中、
自転車ではなく今回は
車で出掛けてみたわけだ。
おお~山が近づいてきましたよ。
今日行こうとしているのは
左手の台形になっている
山の右手をこえる鍋谷峠を
くぐっていくトンネルなのだ。
途中、若樫の不動さんにもお参りし、
少し前はこんなに咲いていたのに、
もう今は葉っぱだらけになった
「百滝桜」を見ながら、
そのトンネルの入口である
父鬼の方へと向かったのでした。
葉菜の森という野菜売り場を
越えところで、道は旧道と
新しい道に分かれていきます。
バイク練習で来た時は旧道を行きましたし、
子育て安産の阿弥陀寺も
旧道のほうへ行くのが近いようです。
でも今回は多くの車が流れていく
新道のトンネルの方へと向かいます。
この辺り、かつらぎの方へ
抜けて行く道といえば、
ここしかありませんでした。
でも山の狭いくねくね道だったので、
犬鳴や風吹きの方を経由してでも
回っていこうという人が
多かったんでしょうね。
しかしこうして道が整備されたから、
車の量は一気に増えたように思います。
野菜売り場の出入り口には、
車が多いのでこんな看板が
立っているくらいですから。
この道は、国道なのであります。
「480号線」で、
なんとこの道は泉大津から出発し、
鍋谷を超えて高野山へとつながっていき、
そこからまだ先まで伸びて
山の中を通って有田へ抜けるという、
トータル170キロを超える
長い道なのだ。
では頑張って進んでいきましょう。
まず最初に超えるのは
「逢野トンネル」
です。
この近くにある阿弥陀寺は
光明皇后が元気にお産するようにと
行基が祈った所です。
安産でお産されたことを告げる使者と
行基があった所から、
昔はこの辺りを「逢野」といわれてました。
それがもとで今は「大野」
といわれているんですね。
「大野のあみださん」として
いわれています。
トンネルの名前はその大野の
旧地名から来ているんでしょう。
あっ、写真を撮っていると
パトカーが出てきました。
あたらしいみちですから
変な車や変な歩くおっさんが
いないかどうか警戒しているんですかね。
このトンネルの長さは
約230mですね。
ここを超えて、
山越えの新道が始まっていきます。
続く