今日は3時間走でした。
そのことはまた整理次第
書くことにしましょう。
ブログはこれまでの続きです。
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前回神戸の美術館に行った。
怖い絵展も面白かったなあ。
そこで、今回は和泉市の
山の方にある久保惣記念美術館に
「北斎の富士」展を見に行くことにした。
まあ、こういう美術館なんかに
ミセスを連れていくと大喜びだ。
またdoironのあそびの許しが
もらいやすくなるってもんだ。
北斎が描いた富士の数々は、
あらゆる画法を研鑽し、
自然を凝視した末に
降臨してきた神によって
描かれたようだという人もいます。
北斎はこう語っています。
晩年になって
「禽獣虫魚の骨格、
草木の出生を悟し得たり」と。
まあとにかく彼が描いた
富士の絵は総ての画各を
飲み込みつくした日本人の
心の中の富士山なんでしょう。
ここにも車でやっていきましょう。
和泉のこの辺りは最近、
大型のショッピングセンターが
できてよく行くところです。
久保惣にしてみれば、
周りの風景が変わっていくのは
やるせないところなんですが、
そこはそれ樹木の植え込みなんかで、
周りの風景をうまく
隠しているように思えます。
むかし、久保惣太郎が
ここに美術館を建てたとき、
中から見える丘の上に
住宅街ができると聞いたときに、
だったらそこの土地を
すべて買ってこいといったとか。
周りの景色にも非常に
関心を持ってたそうですが、
まあそこまでいかなくても
こうして樹木を増やして
隠しているのはとても
好感が持てる作業ですね。
この美術館、現在は国宝2件、
国の重要文化財29件を含む、
所蔵総数は約11000点。
作品の大半は久保惣コレクションで、
収集年代や経緯によって
第一次から第五次久保惣コレクション
と呼ばれているそうです。
田舎の美術館ですが、
中に入っていったらその
壮大な展示物にうひゃーと
驚く人もたくさんいると思いますよ。
僕らはいただいた券で
入っていきましたが、
その日は特別デーで
一人200円という
大判振る舞い日でした。
展示館はいくつかあるのですが
北斎展は一番奥の方の
本館でやっています。
それにしてもここの庭も
手入れはすごいですね。
ここに植わっている植物が気に入って、
最近ミセスがちょっと
植木替えにこっています。
うひゃーあんな庭には
絶対ならんけどなあ。
とまあそんな出来事も発生させつつ、
本館に到着です。
北斎は2室で展示しています。
その1室に入ろうとすると、
静かな展示員さんが
そちらは今小学生が入ってますから
こちらから入ったらどうですか?
とのこと。
ああ、そうですか、親切ですね。
入っていきますと
一枚ずつ展示がされています。
有名な凱風快晴や
神奈川沖浪裏などは
特別なケースに入れて
飾られていますが、
その他の者は順次一枚ずつ
展示されています。
そしてその横には、
絵の説明が張られていて、
これは何をどんな風に描いた図であるとか、
構図を見ると富士の大きさが
より大きく感じられるような
配置になっている
というような説明もあり、
じっくり見てると
どんどん時間が過ぎていきます。
そして絵の中には北斎だけではなく
歌川広重も飾られており、
なかなかの見ごたえのある展示でした。
北斎は88歳で亡くなったそうです。
そして亡くなる直前に
「あと5年いかしてくれたら
本当の画工になっただろう」
といったそうです。
いやあ富嶽の絵でも
その周辺に書かれた人々の暮らしは
すごいものがありましたよ。
もうあなたは本当に画工だったんですよ。
辞世の句は
「人魂で 行く気散(きさん)じや 夏野原」
人の魂となって夏の野原に
気晴らしで出かけようというもの。
うん、なんか絵の厳しさ、
激しさの陰に彼の優しい心が
あるようなそんな歌でした。
和泉の山の方にある
この久保惣美術館は
本当にすごいね。
もう5回くらい行ったけど、
いつも注目しています。