「赤備えの鬼武者 井伊直政」(近衛龍春著 毎日新聞出版 2017年4月5日発行)を読みました。
内容は、彦根藩初代藩主となった井伊直政の生涯を記したものです。
直政は、幼くして城を追われ、命を狙われ、一度は一族が滅びる憂き目を味わいましたが、徳川家康の目に留まり、家康の小姓となりました。
その後、家康に可愛がられ、数々の武功をあげ、徳川家譜代の武将をも上回るようになり、徳川家随一の武将にのし上がっていきました。
家康は、直政の無鉄砲な武者ぶりだけでなく、彼に備わった、外交的な能力も高く評価したようです。
直政は、関ヶ原の戦いの際に負傷し、その傷がもとで慶長7年(1602)2月1日に42歳で亡くなるわけですが、本書では、彼の若かりし頃から亡くなるまでの波乱に満ちた生涯を、詳細に、かつ、生き生きと描いています。