今回は、「色絵 梅・雉子文 小皿」の紹介です。
これは、非常に薄作りです。古い伊万里の中には、このような、非常に薄作りの一群があるんですよね。
そのため、かつては、伊万里ではないように取り扱われてきましたが、今では、伊万里に分類されるかと思います。ただ、私は不勉強で、それが何処の窯で作られたものなのかまでは知りません(~_~;)
表面
薄作りのため、左側は太陽光が透けて見えることが分かります。
底面
残念ながら大疵があります。
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代前期
サ イ ズ : 口径;12.6cm 高さ;2.6cm 底径;7.9cm
こういう写実的な絵付けも珍しいですね。
とても小皿には見えません。
伊万里焼の幅広さと奥行きには驚きます。まだまだ未知の部分が残されているのですね。
古いことは認めるけれど、何処で作られたものかは分からないと、、、。
そのうち、古伊万里有田説が優勢となってからは、古九谷様式の古伊万里ということに落ち着いてきたのではないかと思うんです。
でも、古伊万里も、だんだんと間口が広がってきてしまいましたから、これから、更に、深く追求してゆく必要があるかもしれませんよね。
しかし、表を見ると寛文期の作風とは明らかに違っています
過渡期的な様式とも違うようですし、これはとても興味深い特長を備えた逸品ではないでしょうか。
こういった品を目にすると、古伊万里の奥深さに驚かされます。
こういった品を見逃さないのは、ドクターさんの真骨頂ですね!。
でも、当時としては、伊万里以外にこれだけのものは作れなかったのではないかと考え、全体でも伊万里と判断しました。
いずれ解明されるのではないかと期待しています。もっとも、既に解明されていて、私の勉強不足で分からないのかもしれませんが、、、(~_~;)