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いわゆる「子供の領分」について

1998年03月21日 | タカシ
 タカシのオトモダチとの付き合い方に関して,父の仕事関係から一言余計を述べさせていただく。コイ科魚類の稚魚及び未成魚の河川内における競合ないし棲み分け状況,それらを観察していると,実にタカシらの「子供の領分」と同じようなものなんだなぁと思わせるものがある。例えば今の時期,早春のまだ冷たい川の中に入って水際をゴソゴソ探ってみると,ウグイやらアブラハヤやらオイカワやらタモロコやらモツゴやらニゴイやら,それからタイリクバラタナゴやらギンブナやら,いずれもみんな去年生まれた当才魚(0才児)だが,その子らの群が実に賑々しく水辺の様々な場所を占領し,寒さにもメゲずちょこまかと動き回っているのに出会う。

 ウグイ君は子供仲間のなかでも結構活発な性格である。流れのやや速い瀬から岸辺の水草帯の間隙まで,かなり広い範囲の遊び場を取り仕切っている。体格も同学年の子らの中ではちょっと立派だしね。オイカワ君やタモロコちゃんはウグイ君とわりあい仲が良いみたいで一緒に遊んでいることも多いが,いずれもちょっと“子分”的な性格で,また,流れの速い場所は少々苦手のようだ。タナゴちゃんはそのオットリした性格そのままに,ほとんど流れのない淀みのような楽チンな場所にばかりいてノンビリを決め込んでいる。ニゴイ君やモツゴ君は,水際のそれもうんと下の方が好き。いつもうつむきながら川底をツンツンしているもんだから,時々はドジョウ君やスナヤツメさんとはち合わせしてケンカしてるんじゃないだろうか。一方,アブラハヤ君は性格がとてもシャイ,ヨソのオトモダチとはあまり遊ぶことをせず,兄弟だけで部屋の隅っこの暗がりでかたまってモゾモゾしていることが多い。何をやっているんだか(実はゲームなんかは得意だったりして!?)。ギンブナ君は容姿・性格が少々地味だからあんまりオトモダチには恵まれないようで,アブラハヤ君とは別の孤独の影が見られる。けれど,あれで結構図太いところもある。川の遊び場がうーんとキタナクなって,みんなが我慢できずに他所に逃げ出してしまっても最後の最後までシブトク残っているくらいだから。えーとそれから,メダカちゃん達は? あの子たちは最近あんまり見かけないなぁ。ムカシだったら必ずといっていいほど,淀んだ流れの水面近くをシャカシャカ,ツゥツゥと遊び回ってる光景が見られたのにね。みな揃って学校にでも行ってるのかな。それとも,どこか遠くに引っ越しちゃったのかな。子供たちの領分も,こうしてやはり時代とともに変わってしまうのだろうか.....

 とまぁ,どこまで書いてもきりがないが,要するに,タカシ達もまだまだ“お魚レベル”だな,という訳であります。
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