クリスマスの祈り (プレゼント,プレゼントを!)

2000年12月29日 | タカシ
 クリスマス・イブの夜のこと,タカシは寝る前に,二階の廊下の薄暗い一隅でじっと手を組んで目を閉じ,しばし「お祈り」をしていた。大分以前から,タカシはクリスマス・プレゼントにはゲームボーイ用ソフトの『遊戯王4』が欲しいなぁ,といっていた。その切実な願いが果たして明日の朝かなうのだろうか。何としても欲しい,お願い,お願い,神様お願い! もうただひたすら神様に祈るのみである。ま,ここでは神様は単にサンタさんのメッセンジャーの役どころをあてがわれているに過ぎないんだけれども。

 そんなタカシの真剣な様子を見て,思わず「恵みの神様,今いただく食べ物を,主イエスの名によって.....」などと横から茶々を入れたら,「オトウサンはふざけないで!」と即座にキツク言い返されてしまった。あ,ゴメンゴメン。

 ところで,タカシは『遊戯王4』のなかの「海馬デッキ」が欲しかったそうだ。けれど当のサンタさんは『遊戯王4』ということしか頭になかったものだから,すでに「遊戯デッキ」を密かに調達済みであった。後で知るところによると『遊戯王4』のソフトには「遊戯デッキ」と「海馬デッキ」と「城之内デッキ」という3種類があるらしい。え,それってどこが違うの? ポケモン「金」「銀」みたいなもんで大して変わらないんじゃないの? などと,内々のうちに議論が交わされた。サンタさん(その1)としては,プレゼントはあくまでプレゼントであって必ずしも百発百中,満願成就する必要はないんじゃないか,人生そんなに甘いもんやオマヘンデー,と幾分突き放したい気持ちがなきにしもあらずであったが,結局,サンタさん(その2)が前日になって商品交換のために某所に出向くことになった。何だか,はるかな昔多少なりとも係わっていた某業界の談合の顛末のようで,内心不本意な気分ではある。

 とまれ,そのような内情を知る由もなく,25日の朝にメデタク『遊戯王4・海馬デッキ』のプレゼントを受け取ったタカシは,それ以降は毎日々々ドップリと「海馬デッキ」に浸りきってしまい,そして現在に至るのでありました。さて,いつまでもつのかな?

 それにしても,最近のサンタさんは甘い!
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