お手紙を出したいのに,字が書けない!

2000年12月23日 | アキラ
 夜,アキラが何やら御機嫌ナナメの様子だった。やたらと母に対してカランデいる。さて,どうしたのかなと傍らで成り行きを仔細に観察してみれば,おおむね次のような事情であった。

 アキラは大好きなフクダ先生に「お手紙」を出したいらしい。一昨日,幼児園でクリスマス・プレゼントにもらったバドミントンが上手に出来るようになったよ!ということを,先生に一刻も早く伝えたいらしい。それは恐らく年賀状でも普通の手紙でもハガキでも何でも構わないんだろうけれど,とにかく,手紙という形式で,活字の言葉として伝えたいらしい。電話のような見えない相手とリアルタイムに話を交わすコミュニケーション・スタイルは,どちらかといえばアキラの不得意とするところだ。

 けれど悲しいかな,アキラは字が書けない! 一応,読む方については「ひらがな」「カタカナ」ともひととおり問題ないのだが,書く方はまるっきりダメだ(かろうじて自分の名前が書ける程度)。つらい現実である(だって書き取りのお稽古なんか全然しようとしないんだから)。そのうちに,とうとう例のアキラの「大泣き」が始まってしまった。オーイオイオイオイ,オーイオイオイオイ!

 自らの思いの丈を自らの望むがままに伝えることがどうしても出来ないというモドカシサ。隔靴掻痒。生まれいずる悩み。未開社会の思惟。まあ,子供ってモノはこのような悲しみのひとつひとつを糧として少しづつ成長してゆくのだろうけれど。明日になればきっとアキラだって新しいコトを一つ覚えているだろうしネ。

 ただし,どちらかといえば演劇人の資質を持ったアキラは,活字関係については将来的に大いなる不安を秘めていること,そのことが父にとって多少の気掛かりではありますが。
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