作文のテーマ (喜びも悲しみも遊戯王と共に)

2001年01月10日 | タカシ
 昨晩のこと,台所のテーブルの上に,タカシが学校で書いた『ぼくのにっき』という作文集の綴りが無造作に置いてあった。手にとってパラパラと覗いてみると,その中身はかなりサンタンタルものであった。二学期の国語の授業中に書かれた合計9回の作文のうち,何と5回もが「遊戯王カード」のことを書いている。遊戯王が買いたい,レアカードが欲しい,遊戯王を買った,ビデオも欲しい,遊戯王で遊んだ,遊戯王でコロンダ,等々。まったく「喜びも悲しみも遊戯王と共に」ってなわけで,実にこの作文集は昨今のタカシの「人生」を正直に反映している。今のタカシから遊戯王を取り上げたら恐らくヌケガラしか残らないだろう。聞けば学校の行き帰りなども,いつだってアタマのなかでは遊戯王のデッキをあれやこれやと組み立てているそうだ(車に気をつけなさいね!)

 では,遊戯王以外にはどんなことを書いているかというと,「ニンテンドー64」のことが1回,「ゲームボーイ」が1回,「ジャスコのゲームセンター」が1回である。ありゃりゃ,大同小異,五十歩百歩,いずれがアヤメかカキツバタ。要するにタカシのアタマの中は今まさにゲームの戦場と化しているわけだ。それが今日びの小学生のトレンドであることを認めるに決してやぶさかではないが,そのトレンドに実に簡単に,モロクもアッケナクも翻弄され続けているタカシを見るのは,親として少々ツライものがある。やはり何かな,基本的に内弁慶であるタカシのような子に対しては,親がもっと積極的に,時宜にかなった方向付けを与え,上手にマインド・コントロールしてゆくべきなのかな。その匙加減がなかなか難しいけれど。

 作文のなかでゲーム関係ではないのが一つだけあった。大変貴重な事例ゆえ,以下に引用しておく。

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◆(11月13日)
 きのう、山にいきました。山にとうちゃくするまでの道はでこぼこでした。その山には川がありました。山を上っていくとちゅう、川に石をならべてダムを作りました。かえり道ダムのところにいくと、まだダムはこわれていませんでした。

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 以前,別セクションでも記したが,表丹沢・戸沢出合に出掛けたときのエピソードである。こんなのを読むとかろうじてホッとする(地獄で仏)。 希望のカケラをかすかに見たような気にもなる(沙漠でオアシス)。 まだまだ捨てたモンじゃないぞ,と先々頑張れそうな勇気すらわいてくる(ドブ川でシマトビケラ)。 いやほんのちょっとだけ(ハイ,親馬鹿デスガ)。
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