平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ソチ五輪、閉会式のメッセージ

2014-03-12 17:48:34 | フィギュアスケート女子
 ブルレイ録画されたソチ五輪閉会式が読者から届いたので、ようやく全容が見られました。もっとも、この手のものは最初が肝心なのですが。

 冒頭から空中の小舟に乗った漕手の帽子に日の丸。ロシアの三色旗を表すだけなら、ストライプでも良いし、白地に赤丸にする必然性もありません。



 天空の小舟から見下ろす下界には、韓国の国旗をひっくり返した二つ巴。太極と言われるものを逆さまにしたものです。群舞で演じるテーマの魚に似せて、次の開催国に嫌味を贈ったのです。しかも、天空の舟には日の丸の帽子が。


文句が出ても、うお座のマークだと言い訳が考慮されている

 ソチは黒海沿岸にあるから、海と魚をモチーフにした演出と説明されていましたが、それだけではないと感じさせる演出は他にもありました。例えば、群舞が魚のエイを象る場面があります。ロシアとエイといえば、日露戦争の前に、ロシア陸軍大臣クロパトキンにロシアの母と呼ばれた、長崎の女傑・道長エイ(稲佐お栄)が連想されます。



 明治24年(1891)に、後にロマノフ王朝最後の皇帝となるニコライ皇太子が、シベリア鉄道起工式出席の中、これを知った明治天皇の招待で長崎港に来日します。数日後に、警備の警官に切りつけられる大津事件で有名ですが、非公式に一日早く長崎に入り、遊び心で龍の刺青をして、これが銃殺されたニコライ皇帝の遺体の証拠となったそうです→こちら

 日本とロシアにとって悲劇とも言える、大津事件から日露戦争までの歴史。道長エイにはロシア士官との間に子供もあったと云われ、魚のエイになぞらえて、ロシア海軍の母を思い出させる演出があったとしても不思議ではありません。ピアノやバレエで真央ちゃんの使用曲が演奏されたことや、旭日旗が随所に現れる演出など、ロシア側の日本に対する敬意には頭が下がります。

 プーチンは、演出の中にスターリン批判の文豪ソルジェニーツィンを加え、ソ連ではなくロシアの復活を宣言したのです。その中で、日本との悲劇の清算を行い、途中帰国でロシア皇太子が訪れることの出来なかった東京訪問をこの秋に行い、新たな日ロ関係の締結を予定しているのです。プーチンは、亡きニコライ皇帝の意志を継いでいるのです。


ノーベル文学賞作家 ソルジェニーツィン

 式典後半に、次期開催の韓国によるプレゼンテーションがありましたが、延々と他国の歌であるアリランを繰り返し、イカにもタコにも資金不足を感じさせる貧乏臭い演出で、これはもう罰ゲームでしかありませんでしたね。

    エフライム工房 平御幸
コメント (6)
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