平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

引地舞のポールシフトサーブ その1 無回転サーブの原理

2015-09-09 21:34:34 | バレーボール
 6月に日立の練習を見学に行った時、エアコン調整盤の下に座ったので、温度が上がるたびに引地選手が調整に来ました。佐藤あり紗さんがちょっと離れて指示役。

 引地舞選手はサマーリーグではピンチサーバー。国体予選ではミドルブロッカーとして先発した期待の大きい選手です。練習見学の時に接近遭遇があったこともあり、練習段階から特にサーブに注目して見ていました。というのも、引地選手のボールは時々ポールシフトしているように見えるからです。

 ポールとは軸のことで、ネットのアンテナも電波とは関係ないのだから本当はポールです。コマの軸もポール。目には見えないけど、地球も回転軸を持って回っているのでポールを持っています。また磁場(磁石)にもポールがあり、地球の方位の磁場がポールシフトを起こしていると前に書いたことがあります。


ポールシフトとは回転軸そのものが動くこと

 ポールシフトとは、回転の軸そのものが移動することで、180度移動すると逆立ちコマのようにひっくり返ります。地球も過去に何度かポールシフトを起こしているという説もあり、この場合は季節と空の星が南北半球で逆になります。地に住む人には、地図上の方角では同じ東から太陽が昇るので、空の星を見て初めてポールシフトが起こったことが理解できるのです。また、地球が逆回転するわけではないので、天変地異もそんなに大きくならないはず。

 バレーボールの場合、中に硬くて重いコアが入っていないので、空芯(くうしん)という構造になっています。空芯構造のものは、重心の位置がスキンによって決定される。だから、空気抵抗の影響を受けやすい。

 空気抵抗というと前からの風圧を連想する人が多いと思いますが、車と同じで後方に発生する渦抵抗が問題になります。バレーボールの無回転サーブは二種類の抵抗の影響により、ケースバイケースで落ちたり落ちなかったりするのです。


二種類の空気抵抗

 打たれたボールは、ボールの後方に空気の渦を作ります。この渦はカルマン渦(うず)と呼ばれます。カルマン渦はボールのスピードと直結して発生するのですが、スピードがあるうちは渦がボールの後方に発生するので影響は小さい。これが、スピードの出ているボールが安定し、スピードの出ていないヘロヘロ球が不安定になる理由の一つです。低速ほどボール後方の渦抵抗の影響を受けやすい。


渦抵抗とスピードの概念図(ボールは左へ飛んでいます)
カルマン渦は主に円柱で発生するがボールでも似た現象が起こる


 逆に言えば、打たれたボールは目に見えない渦の抵抗を引っ張って飛んでいるのです。例えば、吹き流しを付けて飛ぶ飛行機と同じ。あるいは、空高く上がる凧(たこ)の足と同じで、吹き流しも凧の足も、カルマン渦でハタハタと動く。スピードが落ちた無回転ボールは、開いたパラシュートを引っ張っているのに似ている。

 バレーボールのサーブの場合、回転を与えない無回転のサーブほど、カルマン渦の影響を受けやすく、またコントロールもできなくなるのです。あなた任せのサーブが無回転サーブなのです。2に続く (;・∀・)


安定して飛んでいるニダー君の運命や如何に (;^ω^)

    エフライム工房 平御幸
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サーブ解析

2015-09-09 16:08:59 | バレーボール
 前のトピから独立させました。

 下の内瀬戸選手のドライブサーブの場合、打ってからレシーブまで28枚の画像が必要です。

 動画ソフトでコマ送りしながら静止画像を保存→Illustratorの配置で画像を配置する。ボール大の黄色い円を描く→配置した画像を次のシーンに差し替え→ボール大の黄色い円をコピペ、この連続が28回でサーブの軌跡が描けます。


30コマで1秒ですから、1秒未満で到達。しかも、黄色い円の間隔がほぼ同じなので、打ってから到達までに速度が落ちていないことが分かります。


ドライブサーブの真横からのイメージ(画像だけ表示で拡大)
背の低い選手にメリットが大きい、高いネットを超える高速サーブがドライブサーブ
ボールを叩く時に強烈なスピンを与えることで弓型の円弧軌道になる



栗原恵さんのジャンピングサーブの軌跡
合成してあるので栗原クローンが



ジャンピングサーブは高く放り上げたボールの落下エネルギーとスピンのエネルギーを利用するサーブ
本来は強いバックスピンをかけて打つとボールの速度が増す
打った時の反作用でドライブサーブのような回転が得られる
打つ時にボールのやや上を叩いてバックスピンを順方向回転にする
下を叩くとバックスピンのままになりホームランになる
難度が高いのでバックスピンをかけて打てる選手がいるかどうか?
落下スピードなどの計算式サイト
(画像だけ表示で拡大)



同じく佐々木美麗さんのジャンピングサーブ
二人とも放り上げる時にバックスピンと反対の順方向のスピンをかける
ドライブサーブと同じ回転(前に転がる回転)だから非力な女性向き
ボールの中央を叩くので難度が低い
ただし速く落ちるのでネットにかかりやすい



佐々木美麗さんのジャンピングサーブの軌跡
上尾戦でサービスエースを取ったもの



佐藤美弥さんの対角線に打つふんわりサーブ
最後のバウンドは上尾の左の2人がレシーブした地点
1.4秒もかかる(内瀬戸選手のボールが着地した頃にようやくネットの上)
カメラが動いて、最初と最後でコートの形が違うので編集が大変だった (;´Д`)



対角線打ちなのでネット右端はもっと右に来る
左のボールが15個くらいになるように補正して見てください


 引地舞選手も解析を予定。しかし、解析が目的なのではなく、落ちるサーブについて分かりやすく説明するための叩き台です。タイトルは『引地舞のポールシフトサーブ』を予定。下の動画は参考です。しまった、解析で使った選手のシーンを忘れた orz

 改訂版 (;^ω^)

2015夏 サーブ集
http://youtu.be/07B8hlLaq1M
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする