6月に日立の練習を見学に行った時、エアコン調整盤の下に座ったので、温度が上がるたびに引地選手が調整に来ました。佐藤あり紗さんがちょっと離れて指示役。
引地舞選手はサマーリーグではピンチサーバー。国体予選ではミドルブロッカーとして先発した期待の大きい選手です。練習見学の時に接近遭遇があったこともあり、練習段階から特にサーブに注目して見ていました。というのも、引地選手のボールは時々ポールシフトしているように見えるからです。
ポールとは軸のことで、ネットのアンテナも電波とは関係ないのだから本当はポールです。コマの軸もポール。目には見えないけど、地球も回転軸を持って回っているのでポールを持っています。また磁場(磁石)にもポールがあり、地球の方位の磁場がポールシフトを起こしていると前に書いたことがあります。
ポールシフトとは回転軸そのものが動くこと
ポールシフトとは、回転の軸そのものが移動することで、180度移動すると逆立ちコマのようにひっくり返ります。地球も過去に何度かポールシフトを起こしているという説もあり、この場合は季節と空の星が南北半球で逆になります。地に住む人には、地図上の方角では同じ東から太陽が昇るので、空の星を見て初めてポールシフトが起こったことが理解できるのです。また、地球が逆回転するわけではないので、天変地異もそんなに大きくならないはず。
バレーボールの場合、中に硬くて重いコアが入っていないので、空芯(くうしん)という構造になっています。空芯構造のものは、重心の位置がスキンによって決定される。だから、空気抵抗の影響を受けやすい。
空気抵抗というと前からの風圧を連想する人が多いと思いますが、車と同じで後方に発生する渦抵抗が問題になります。バレーボールの無回転サーブは二種類の抵抗の影響により、ケースバイケースで落ちたり落ちなかったりするのです。
二種類の空気抵抗
打たれたボールは、ボールの後方に空気の渦を作ります。この渦はカルマン渦(うず)と呼ばれます。カルマン渦はボールのスピードと直結して発生するのですが、スピードがあるうちは渦がボールの後方に発生するので影響は小さい。これが、スピードの出ているボールが安定し、スピードの出ていないヘロヘロ球が不安定になる理由の一つです。低速ほどボール後方の渦抵抗の影響を受けやすい。
渦抵抗とスピードの概念図(ボールは左へ飛んでいます)
カルマン渦は主に円柱で発生するがボールでも似た現象が起こる
逆に言えば、打たれたボールは目に見えない渦の抵抗を引っ張って飛んでいるのです。例えば、吹き流しを付けて飛ぶ飛行機と同じ。あるいは、空高く上がる凧(たこ)の足と同じで、吹き流しも凧の足も、カルマン渦でハタハタと動く。スピードが落ちた無回転ボールは、開いたパラシュートを引っ張っているのに似ている。
バレーボールのサーブの場合、回転を与えない無回転のサーブほど、カルマン渦の影響を受けやすく、またコントロールもできなくなるのです。あなた任せのサーブが無回転サーブなのです。2に続く (;・∀・)
安定して飛んでいるニダー君の運命や如何に (;^ω^)
エフライム工房 平御幸
引地舞選手はサマーリーグではピンチサーバー。国体予選ではミドルブロッカーとして先発した期待の大きい選手です。練習見学の時に接近遭遇があったこともあり、練習段階から特にサーブに注目して見ていました。というのも、引地選手のボールは時々ポールシフトしているように見えるからです。
ポールとは軸のことで、ネットのアンテナも電波とは関係ないのだから本当はポールです。コマの軸もポール。目には見えないけど、地球も回転軸を持って回っているのでポールを持っています。また磁場(磁石)にもポールがあり、地球の方位の磁場がポールシフトを起こしていると前に書いたことがあります。
ポールシフトとは回転軸そのものが動くこと
ポールシフトとは、回転の軸そのものが移動することで、180度移動すると逆立ちコマのようにひっくり返ります。地球も過去に何度かポールシフトを起こしているという説もあり、この場合は季節と空の星が南北半球で逆になります。地に住む人には、地図上の方角では同じ東から太陽が昇るので、空の星を見て初めてポールシフトが起こったことが理解できるのです。また、地球が逆回転するわけではないので、天変地異もそんなに大きくならないはず。
バレーボールの場合、中に硬くて重いコアが入っていないので、空芯(くうしん)という構造になっています。空芯構造のものは、重心の位置がスキンによって決定される。だから、空気抵抗の影響を受けやすい。
空気抵抗というと前からの風圧を連想する人が多いと思いますが、車と同じで後方に発生する渦抵抗が問題になります。バレーボールの無回転サーブは二種類の抵抗の影響により、ケースバイケースで落ちたり落ちなかったりするのです。
二種類の空気抵抗
打たれたボールは、ボールの後方に空気の渦を作ります。この渦はカルマン渦(うず)と呼ばれます。カルマン渦はボールのスピードと直結して発生するのですが、スピードがあるうちは渦がボールの後方に発生するので影響は小さい。これが、スピードの出ているボールが安定し、スピードの出ていないヘロヘロ球が不安定になる理由の一つです。低速ほどボール後方の渦抵抗の影響を受けやすい。
渦抵抗とスピードの概念図(ボールは左へ飛んでいます)
カルマン渦は主に円柱で発生するがボールでも似た現象が起こる
逆に言えば、打たれたボールは目に見えない渦の抵抗を引っ張って飛んでいるのです。例えば、吹き流しを付けて飛ぶ飛行機と同じ。あるいは、空高く上がる凧(たこ)の足と同じで、吹き流しも凧の足も、カルマン渦でハタハタと動く。スピードが落ちた無回転ボールは、開いたパラシュートを引っ張っているのに似ている。
バレーボールのサーブの場合、回転を与えない無回転のサーブほど、カルマン渦の影響を受けやすく、またコントロールもできなくなるのです。あなた任せのサーブが無回転サーブなのです。2に続く (;・∀・)
安定して飛んでいるニダー君の運命や如何に (;^ω^)
エフライム工房 平御幸
引地選手のサーブの説明をありがとうございますm(__)m
無回転サーブの特徴をありがとうございますm(__)m
逆立ちゴマの動きに驚きました。
バレーボールのサーブの空気の流れを知りませんでした。
絵がとても分かりやすいですm(__)m
凧の足が動いてるのを気にしたことさえありませんでした、、
掲示板で全日本に妖怪枠があると書かれ、鍋谷選手のサーブがウラメシヤサーブと呼ばれてました。砂かけババアもびっくりですが、そこで閃いたのが一反木綿。これが吹き流しのヒントになりました。栗原さんが神宮で妖怪に囲まれて始球式した縁もあります ^^;