平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

秋の作品展の予定

2013-10-02 06:04:11 | Weblog
 秋の作品展を昨年と同じ場所で開催することになりました。今回は11/8(金)~11/10(日)までの三日間です。詳細は11月に入ってからお知らせします。

 作品を出品する読者は1点につき1000円の出品料をお願いします。会場費ほかに使われます。僕は30センチバスレフや、コスモスの日本画を予定しています。僕も聴いたことのない読者のスピーカーも多いので、当日を今から楽しみにしています。

 さて、5月の風邪が未だに治らないので、仕方なく録画したドラマやアニメを見ています。テレ朝の元旦スペシャル『相棒Eleven』第11話「アリス」。冒頭から、ショパンのノクターン第20番嬰ハ短調『遺作』が流れるのですが、エンディング・ロールを見ても誰が弾いているか出てきません。ドラマで使われるセミプロレベルではないし、プロでもなかなか弾けない情感に満ちています。

 それで動画検索して犯人(ホシ)を探したのですが、どうもアシュケナージのように思えます。この曲は弾く人が多いのですが、シンプルな割に難しい曲で、弾く人の感性がもろに出てきます。概してテンポの早い人が多く、また過剰な情感や余計な装飾音が邪魔になっている演奏ばかりです。アシュケナージの演奏は、見事に搾り取られたエッセンスだけで出来ています。夾雑物のない本物です。

 この曲はショパンの中でも異色で、ベートーヴェンのソナタのような深みと美しさがあります。ショパン好きの人は怒るかもしれませんが、僕にはベートーヴェンの影響を感じるのです。ベートーヴェンのピアノ協奏曲3番や4番はモーツァルトみたいだと以前に書いたことがありますが、何の知識もない状態で聴いて、作曲家を当てるのは結構難しいのです。作曲科の出なら分かるかもしれませんが。

 実は、僕は余りショパンが好きではないのです。子犬のワルツとか、ポロネーズとか。でも、このノクターンとノクターンの2番は流石に秀逸です。ノクターンの2番は天才浅田真央がシニアデビューした時のショートプログラム。あれ以来、氷を削る音の入った映像抜きでは物足らなくなりました。5日のジャパン・オープンは多くの読者も観戦するようですが、チケットの取れない僕は前日のコンサートにでも行きましょうかね。

参考 フォルテピアノによる演奏
フォルテピアノでは少しもたもたするせいか、ショパン本人は作品リストに載せていない

ダニエル・バレンボイム- Chopin Nocturne in C Sharp Minor

Gregg Nielson- Chopin Nocturne in C Sharp Minor

Veronika Shoot- Chopin Nocturne in C Sharp Minor(No.20)

    エフライム工房 平御幸
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6 コメント

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こんばんは (れい)
2013-10-02 19:46:15
確かに、私は専門なのですが他にも良く知られている曲ですと、ショパンのエチュード“別れの曲”の冒頭・テーマ部分と再現部がベートーヴェンのソナタ“悲愴”2楽章と同じタイプの曲と理解しています。音や指の使い方が似ているのです。ショパンは中間部が難度が上の、別の部分になっていますが・・・それを言ったらリストもショパンみたいだったりしますし、大作曲家もそういう影響を受けたりがあるのでしょうね。

それから私が勝手に思っているのは、バッハの“オーボエとヴァイオリンのための協奏曲”はバッハじゃない感じが・・・それより、比較するのも変ですが、ウィルビーが殆ど補ったモーツァルトの“ヴァイオリンとピアノのための協奏曲”の方がよほどモーツァルトらしい気がしています。
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れいさんへ (平御幸)
2013-10-02 20:00:24
れいさん今晩は。

貴重な感想ありがとうございます。

大作曲家は「理想=収束すべき本質」を直感で知っているから、自然に似てしまうこともあるのではないでしょうか。

レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロは仲が悪かったですが、デッサンの多くの要素は似ています。どちらかを模写した経験があれば、他の一方も理解できるのです。時代精神として片付ける人もいますが。
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Unknown (ほんと)
2013-10-02 22:08:47
先生こんばんは。

アリスはお正月にテレビで見ました。
心に残るドラマでしたが、ノクターンの演奏の影響が大きかったのかなと思います。
水谷豊がロビーでピアノを弾いているシーンと、ロンドンで水谷を見た酒井和歌子が泣き崩れるシーンが印象に残っています。

試聴会ですが、昨年は先生の絵と音楽を堪能させていただき、スピーカーはあまり注視していなかったのですが、今年は自分でも一つ制作したので、スピーカーを見る目が変わりそうです。
楽しみにしています。
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ほんとさんへ (平御幸)
2013-10-02 22:25:45
ほんとさん今晩は。

アリスはちょっと異色の相棒でしたね。長時間のスペシャル版の中でも面白いほうだと思います。ラストの締め括りはいまいち。

試聴会は自分の作品が披露できる数少ない機会なので、今回も初めての人が含まれます。まだ作っていない人も時間的に間に合いますね。
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Unknown (キジ猫)
2013-10-03 01:40:49
平様、こんばんは。ショパンとベートーヴェンといえば昔、音楽誌「ショパン」に掲載されていた池辺晋一郎氏のエッセイに、ショパンが幻想即興曲の譜面を焼き捨てるよう弟子に命じていたというくだりがあったのを思い出しました。月光ソナタに酷似した部分があるのを気に病んでいたそうですが、この曲の美しさに取り憑かれた弟子によって難を逃れたとのことです。ショパンは他にも気に入らない作品を大量に焼却処分していたそうなので、「もし彼が長生きしていたら、この名曲も後世に残らなかったかもしれませんね。」という池辺氏のコメントが強く印象に残っています。どの部分が似ているのか、音痴の自分にはさっぱり分かりませんでしたが、wikiに答えが出ていました。
http:// ja.wikipedia.org/wiki/幻想即興曲
真似というより本歌取りといった方がふさわしい技法のような気がしますが、それすら我慢がならないほどショパンは潔癖感が強かったのでしょうか。
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キジ猫さんへ (平御幸)
2013-10-03 03:12:33
キジ猫さん今晩は。

ショパンはベートーヴェンの影響を受けた天才で、ベートーヴェンはモーツァルトの影響を受けた大天才です。潔癖感というよりは、大天才に対する天才のコンプレックスが感じられるエピソードですね。

というのも、ショパンを好んで弾くフジコ・ヘミングですが、彼女もベートーヴェンの月光は収録していないようです。少し足りないもの同士の親近感を感じさせます。

ちなみに、僕はフジコ・ヘミングを全く評価していません。モーツァルトを弾けるようになったら評価するかもしれません。
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