大天使ミカエルの名前を冠したバックロードホーン。とうとう女性読者が制作に挑戦して見事に成功しました。画像を借りて掲載します。
工具は貸しましたが一人で制作した模様
ユニットは、フォステクス限定版のFE103-Solで、フレームが赤銅色でオリジナルよりもオサレになっています。音は「低音はボンボン丸い音で良く鳴るし、歌声の子音やピアノ・ハープの打音もよりハッキリ聴こえ、ついでにペダルを踏む音まで明瞭に( ̄∀ ̄) 」ということで、ミカエルとのマッチングも上々。まだエージング不足の段階で、吸音材などのチューニング前ですが、スピーカ―としても大成功みたいです。
この読者のアンプはソニーのTA-F222ESJで、ローコストの傑作機ですが、やはり上には上があります。ということで、ミカエルを使っている読者のアンプをグレードアップさせる計画で、トゥイーターの追加と、アンプ(できればCDプレーヤーも)のグレードが上がったら、ミカエルはシステムとして完成となるのです。それまではミカエルは仮の姿です。
ただ、アンプの修理が間に合わず、家ではLo-D HMA-9500が1台、Lo-D HMA-9500Ⅱが2台、TA-F333ESLが1台待機しています。この中から、読者が待っているHMA-9500の修理に取り掛かりました。外観も中身もジャンク級ですが、へそ曲がりの僕は、こういうボロアンプを見ると修理したくなるのです。技術的にも勉強にもなりますから。
HMA-9500の内部(中央上4つの赤いコンデンサーが横コン)
とっても大切な取っ手を取ってしまったのは誰
これでも逆ネジで直せる
Lチャンネルの故障の原因は、何と獣の数字を持つ2SD666の不良と、ヒューズ抵抗の焼損。抵抗を交換し、ダメそうなトランジスタを交換し、発振の原因となる古い電解コンデンサーも交換。音はまだ出していませんが直ったようです。2SD666は耐圧に問題ありそうなので、中型の2SD668に交換しました。獣ともさよならです。
この9500は最も初期型で、シリアルナンバーの901以降が中期型となります。回路図は中・後期型用です。HMA-9500Ⅱが出る直前のが後期型。シリアルナンバーは消されていましたが、HMA-9500Ⅱはラムダコンデンサーが代名詞でHMA-9500はVコンが代名詞なのに、そのVコンすら使われていないで、俗に言う横コンが搭載されています。また、電圧増幅部の電圧も低いのも特徴。
Lチャンネル基板(洗浄前)
ここにも横コン
このように回路図とは違う初期型なので、トランジスタも抵抗も回路図とは違っています。だから、修理の痕はありましたが、曲がりなりにもオリジナルのパーツが残っていたのには驚きました。終段の貴重なMOS-FETも無事だったし、本当に壊れにくい優れたアンプです。
Rチャンネルはヒューズ抵抗と電解コンデンサーの交換まで進みました。あとはトランジスタを取り外してhFE(増幅率)を測定し、筐体中央部の定電圧電源の抵抗を交換すれば中身は修理完了です。後半に続く。
Rチャンネル基板(洗浄後)
エフライム工房 平御幸
工具は貸しましたが一人で制作した模様
ユニットは、フォステクス限定版のFE103-Solで、フレームが赤銅色でオリジナルよりもオサレになっています。音は「低音はボンボン丸い音で良く鳴るし、歌声の子音やピアノ・ハープの打音もよりハッキリ聴こえ、ついでにペダルを踏む音まで明瞭に( ̄∀ ̄) 」ということで、ミカエルとのマッチングも上々。まだエージング不足の段階で、吸音材などのチューニング前ですが、スピーカ―としても大成功みたいです。
この読者のアンプはソニーのTA-F222ESJで、ローコストの傑作機ですが、やはり上には上があります。ということで、ミカエルを使っている読者のアンプをグレードアップさせる計画で、トゥイーターの追加と、アンプ(できればCDプレーヤーも)のグレードが上がったら、ミカエルはシステムとして完成となるのです。それまではミカエルは仮の姿です。
ただ、アンプの修理が間に合わず、家ではLo-D HMA-9500が1台、Lo-D HMA-9500Ⅱが2台、TA-F333ESLが1台待機しています。この中から、読者が待っているHMA-9500の修理に取り掛かりました。外観も中身もジャンク級ですが、へそ曲がりの僕は、こういうボロアンプを見ると修理したくなるのです。技術的にも勉強にもなりますから。
HMA-9500の内部(中央上4つの赤いコンデンサーが横コン)
とっても大切な取っ手を取ってしまったのは誰
これでも逆ネジで直せる
Lチャンネルの故障の原因は、何と獣の数字を持つ2SD666の不良と、ヒューズ抵抗の焼損。抵抗を交換し、ダメそうなトランジスタを交換し、発振の原因となる古い電解コンデンサーも交換。音はまだ出していませんが直ったようです。2SD666は耐圧に問題ありそうなので、中型の2SD668に交換しました。獣ともさよならです。
この9500は最も初期型で、シリアルナンバーの901以降が中期型となります。回路図は中・後期型用です。HMA-9500Ⅱが出る直前のが後期型。シリアルナンバーは消されていましたが、HMA-9500Ⅱはラムダコンデンサーが代名詞でHMA-9500はVコンが代名詞なのに、そのVコンすら使われていないで、俗に言う横コンが搭載されています。また、電圧増幅部の電圧も低いのも特徴。
Lチャンネル基板(洗浄前)
ここにも横コン
このように回路図とは違う初期型なので、トランジスタも抵抗も回路図とは違っています。だから、修理の痕はありましたが、曲がりなりにもオリジナルのパーツが残っていたのには驚きました。終段の貴重なMOS-FETも無事だったし、本当に壊れにくい優れたアンプです。
Rチャンネルはヒューズ抵抗と電解コンデンサーの交換まで進みました。あとはトランジスタを取り外してhFE(増幅率)を測定し、筐体中央部の定電圧電源の抵抗を交換すれば中身は修理完了です。後半に続く。
Rチャンネル基板(洗浄後)
エフライム工房 平御幸
お忙しい中,お手数おかけしています.
アンプ修理ありがとうございます.
Lチャンネルに獣の数字があったとの事ですが,Rチャンネルとは別なのでしょうか.
取っ手がとれたのはとっても残念ですが,直るのですね.安心しました.取っ手は逆ネジなのですね.
MOS-FETも無事で良かったです.
D666はもちろんRチャンネルにもあります。交換予定ですが、増幅率概要に低いので、やはり壊れているようです。
固着したネジを取り外すための逆螺旋のネジがあるのです。固着したネジの頭から穴を開けて、逆螺旋のネジで締めれば自然に抜ける理屈。
本当は逆螺旋のビットがあれば簡単だと思うのですが、昔はありましたが今はありません。
それよりも、溜まっている宿題を優先順位を付けて片付けましょう。まずはホーン磨きから。
お疲れ様です、先生の修理を待つアンプはまだ沢山あるのですね。
私の宿題はミカエルさんを良い場所に置けるよう部屋を整理することで、この機会に家全体を片付けます。。
これからもっと良い音が聴けると思うと嬉しいです、色々とありがとうございますm(_ _)m
バックロードホーンで大きな変化を感じる時が二度あります。最初は良質のトゥイーターを追加した時。二度目はスーパーウーファーを追加した時です。
ミカエルだと88鍵盤のピアノの最低音は出ませんから、近代の作曲家の作品には不満が出てくるかもしれません。
スーパーウーファーは20Hz近くまで再生できますが、音圧レベルは低くても音楽の表情はガラリと変わります。チャイコフスキーの交響曲5番などは特にそう感じます。自分はスペース優先でベッド型で設計しましたが。
初期型ということは、もうすぐ40年近くたつということですね。
パソコンはすぐに古くなって使えなくなってしまいますが、
オーディオはいいものを作ればずっと残っていくというのが、
とても不思議な気がします。
いいものを見抜く目と、残していく技術が自分にも欲しい
と思います。
要は何事も真剣さの問題なのです。竹光で見栄を張っている間は何も身につきません。