歴程日誌 ー創造的無と統合的経験ー

Process Diary
Creative Nothingness & Integrative Experience

2019年度の上智大学公開講座(コミカレ)の講義案内

2019-03-21 | 日誌 Diary
2019年度の上智大学公開講座(コミカレ)の講義案内です。
「日本の宗教と思想」というタイトルで、今年も継続します。
毎年新しい内容を盛り込みますが、今年は日本発の普遍的な世界思想の系譜を辿ります。
この講義では、はじめに明治維新の頃の日本哲学の背景にある儒教、大乗仏教、および神道の諸思想の伝統を参照します。そして、この日本の伝統的な諸思想によって教育された世代の哲学者達が、明治の「文明開化」の時代に解禁されたキリスト教に対して、どのように応答したか、どのようにして自己の属する伝統を刷新して、普遍的な「世界思想」を志向したか、その統合に向かう哲学的思索の努力を回顧します。 さらに、同時代の内村鑑三に始まる「無教会」のキリスト信仰、岩下荘一に始まる「カトリックの信仰」にも触れつつ、明治維新から昭和の敗戦にいたるまでの日本のキリスト者の困難に満ちた足跡をたどります。最後に、敗戦直前の西田幾多郎の宗教哲学と、敗戦後の田辺元の宗教哲学を取り上げます。とくに田辺元の「懺悔道」と「無即愛」の「菩薩道」を、キリスト教の立場から考察します。
 
 
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