縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

中国の"ヨーロッパ"

2006-08-27 23:43:04 | もう一度行きたい
 中国でヨーロッパを感じるところ、それは香港であったり、上海のバンドであったり、青島ビールの青島などであろう。だが、こうした都市とヨーロッパの接点は以外に新しい。19世紀前半のアヘン戦争以降のことである。日本でいえば、江戸時代に開港された函館、横浜、神戸のようなものである。が、もっと歴史の古い町がある。それはマカオだ。ポルトガルがマカオに居住権を獲得したのは1557年、アジア貿易、そしてキリスト教布教の拠点としてだった。

 そのせいか、マカオにはヨーロッパの、ポルトガルの名残りが色濃く残っている。教会や砦などの建物、石畳、それに食文化。中国人は概して西洋料理をあまり食べないが、マカオの人はポルトガル料理や、それをベースにしたマカオ料理を当たり前のように食べている。日本の大衆食堂のようなマカオ料理のレストランで、半袖短パン(と言うと聞こえは良いが、実際は下着のような恰好)のおやじが、赤ワインをガブガブ飲みながら肉料理を食べていたのには本当に驚いた。
 マカオ料理とポルトガルワインの話は改めて“おいしいもの食べ隊”で書くことにするが、ともに素晴らしかったことだけは伝えておきたい。

 日本からマカオへの直行便はない。よって、マカオには香港からフェリーで行くか、珠海から車で行くのが普通だ。フェリーは香港島からも九龍からも出ているし、また香港空港からも出ている。空港からはトランジットの要領で直接マカオに行くことができ、大変便利である。
 ただ、注意すべきは出航時間。出航時間の30分前(だったと思う)に乗船カウンターに行かないといけない。カウンターの所からすぐフェリーに乗れるのかと思い、ぎりぎりにカウンターに行ったところ、もう遅いと言われた。フェリーにはそこからバスで乗り場に向かうとのこと。結局、2時間待つ羽目になってしまった。確かにボードには30分前に来いと小さく書いてあった・・・・。

 さて、マカオといえば、世界遺産に指定された異国情緒たっぷりの街並み、マカオ料理、それにカジノが有名(最近は北朝鮮のマネーロンダリングの拠点としても注目されているが)。荘厳なセント・ポール大聖堂やセナド広場は勿論のこと、ただぶらぶら歩くだけでも十分楽しめる。歩くだけという意味ではカジノも素通りだった。僕達二人は両方とも小心者で、負けて身ぐるみ剥がれたらどうしようなどと、あらぬ心配をしてしまい、カジノを楽しむ心の余裕、度胸というものがない。

 石原都知事は東京にカジノをと言っているが、このところ とんと音沙汰がない。本家本元のラスベガスをも凌ぐ勢いで成長するマカオを前に諦めたのか、それとも単にオリンピックに関心が集中しているのか。都はカジノは文化、総合的なエンターテイメントだと言うが、良い面ばかりではない。清濁併せ呑む覚悟があるのだろうか。