一度はパラドールに泊まってみたい、ということで、僕達はグラナダのパラドールに泊まることにした。
パラドールというのはスペイン国営の宿泊施設である。元々は、歴史的建造物をホテルとして整備し、その保存と観光の両方に役立てようとの考えから始まったという。今では普通の建物も増えているが、その由来もあって、宮殿や古城、修道院、貴族の館などを改造したパラドールも多い。ここグラナダもそうである。15世紀に建てられた聖フランシスコ修道院がベースとなっている。
更にこのパラドールの凄いのは、アルハンブラ宮殿の中にあることである。宮殿の入り口にあるチケット売り場から宮殿へと向かうほぼ中間にこのパラドールはある。部屋の窓からヘネラリフェの別荘が見えた。勿論ホテルの設備は近代的であり、窓から見える中世とのコントラストがとてもおもしろかった。ヘレスで買ったシェリーを飲みながら、暮れゆくヘネラリフェを眺めて過ごした。
食事も良かった。スペインに来て夕食をBar(日本の喫茶店と居酒屋とレストランを足して3で割ったような感じの飲食店)で食べることが多かったので、初めて洗練されたスペイン料理を食べた気がした。
が、それ以上に朝食が良い。料理はパン、サラダ、卵料理、ハム、チーズ、フルーツ等のバイキングであり、これだけでも朝食として内容が充実していたが、なんとカバCava(シャンパンと同じ製法で作られるスパークリング・ワイン。因みに製法は同じでもフランスのシャンパーニュ地方で作られたものしかシャンパンとは言えないのである。)が飲み放題だったのである。
僕らは、パラドールの中庭で、朝からCavaを飲み、優雅な時間を過ごした。連れ二人がアルハンブラを見に行くと早々に食事を切り上げたのを横目に、日本人の観光客は時間に追われ食事を楽しむ余裕がない、まったくけしからん、などと悪態をつきながら、もとい日本の観光のあり方を憂いながら(?)、心行くまで食事(お酒?)を楽しんだ。
もう一つ、グラナダではオリーブオイルの話も忘れられない。スペインはイタリアと並ぶオリーブオイルの生産国である。中でもスペイン南部、ここアンダルシアがその中心である。
グラナダのショッピング街の外れ、カテドラルの裏を歩いていたとき、妻がオリーブオイルの専門店を見つけた。本場アンダルシアのおいしいオリーブオイルが欲しいと思っていた妻は颯爽と店の中へと入って行った。
で、3度びっくり。オリーブオイルの種類が多いことではない。それは想定の範囲内。一つめはオーナーがニュージーランド人だったこと。スペインとニュージーランド。ちょうど地球の裏側ではないだろうか。ここのオリーブオイルに魅せられたとはいえ、凄いことである。
二つめは試食を勧められたこと。オーナーのおばさん曰く、オリーブの種類はブドウよりも多く、よってオリーブオイルの種類もワインより多い。好みがあるから、パンにつけて味を見て買うようにとのこと。
最後のびっくりは、彼女が日本に向け、それもレストランではなく個人にオリーブオイルを送っていることだった。僕など、グラナダに来てオリーブオイルを探す人間がいること自体驚きだが、気に入ってわざわざ取り寄せる人がいるとは更に驚き。ガイドブックにも載っていない、目立たない小さな店であるが、皆、僕らと同じようにフラッと入ってきた個人の旅行者らしい。そんな客が十人位いるというのである。
妻みたいに(僕から見れば)妙に食べ物にこだわっている人間が確実に十人は日本にいるのかと思うと驚きというか、ある意味、恐怖を感じた。そのダンナや恋人と友達になれる気がする。
パラドールというのはスペイン国営の宿泊施設である。元々は、歴史的建造物をホテルとして整備し、その保存と観光の両方に役立てようとの考えから始まったという。今では普通の建物も増えているが、その由来もあって、宮殿や古城、修道院、貴族の館などを改造したパラドールも多い。ここグラナダもそうである。15世紀に建てられた聖フランシスコ修道院がベースとなっている。
更にこのパラドールの凄いのは、アルハンブラ宮殿の中にあることである。宮殿の入り口にあるチケット売り場から宮殿へと向かうほぼ中間にこのパラドールはある。部屋の窓からヘネラリフェの別荘が見えた。勿論ホテルの設備は近代的であり、窓から見える中世とのコントラストがとてもおもしろかった。ヘレスで買ったシェリーを飲みながら、暮れゆくヘネラリフェを眺めて過ごした。
食事も良かった。スペインに来て夕食をBar(日本の喫茶店と居酒屋とレストランを足して3で割ったような感じの飲食店)で食べることが多かったので、初めて洗練されたスペイン料理を食べた気がした。
が、それ以上に朝食が良い。料理はパン、サラダ、卵料理、ハム、チーズ、フルーツ等のバイキングであり、これだけでも朝食として内容が充実していたが、なんとカバCava(シャンパンと同じ製法で作られるスパークリング・ワイン。因みに製法は同じでもフランスのシャンパーニュ地方で作られたものしかシャンパンとは言えないのである。)が飲み放題だったのである。
僕らは、パラドールの中庭で、朝からCavaを飲み、優雅な時間を過ごした。連れ二人がアルハンブラを見に行くと早々に食事を切り上げたのを横目に、日本人の観光客は時間に追われ食事を楽しむ余裕がない、まったくけしからん、などと悪態をつきながら、もとい日本の観光のあり方を憂いながら(?)、心行くまで食事(お酒?)を楽しんだ。
もう一つ、グラナダではオリーブオイルの話も忘れられない。スペインはイタリアと並ぶオリーブオイルの生産国である。中でもスペイン南部、ここアンダルシアがその中心である。
グラナダのショッピング街の外れ、カテドラルの裏を歩いていたとき、妻がオリーブオイルの専門店を見つけた。本場アンダルシアのおいしいオリーブオイルが欲しいと思っていた妻は颯爽と店の中へと入って行った。
で、3度びっくり。オリーブオイルの種類が多いことではない。それは想定の範囲内。一つめはオーナーがニュージーランド人だったこと。スペインとニュージーランド。ちょうど地球の裏側ではないだろうか。ここのオリーブオイルに魅せられたとはいえ、凄いことである。
二つめは試食を勧められたこと。オーナーのおばさん曰く、オリーブの種類はブドウよりも多く、よってオリーブオイルの種類もワインより多い。好みがあるから、パンにつけて味を見て買うようにとのこと。
最後のびっくりは、彼女が日本に向け、それもレストランではなく個人にオリーブオイルを送っていることだった。僕など、グラナダに来てオリーブオイルを探す人間がいること自体驚きだが、気に入ってわざわざ取り寄せる人がいるとは更に驚き。ガイドブックにも載っていない、目立たない小さな店であるが、皆、僕らと同じようにフラッと入ってきた個人の旅行者らしい。そんな客が十人位いるというのである。
妻みたいに(僕から見れば)妙に食べ物にこだわっている人間が確実に十人は日本にいるのかと思うと驚きというか、ある意味、恐怖を感じた。そのダンナや恋人と友達になれる気がする。