25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

イギリス

2019年04月21日 | 社会・経済・政治
 岡田さんのブログを受けて思うことを綴る。イギリスのことである。ノルウェイ、フィンランド、スウェーデン、もっと言えばデンマークオランダ、ベルギーーやリトアニア、エストニア、ラトビア規模くらいの国が一番良いのではないかとイギリス国民は無意識にでも思っているのではないか。
 北欧三国は先進国であり、一人あたりのGDPは高い。人口は少ない。オランダで約1600万人である。フィンランドで530万人である。これで世界の裕福な国を実現している。経済大国と威張ることもない。世界をリードすると公言することもない。覇権という言葉とも遠いような気がする。
 イギリスも昔はインドや中国で、アフリカで、中東で、アメリカでえげつないほどの悪さをしたが、もう覇権などはいいのだろう。人口 6318万人。スコットランドがいずれ独立していくようであるからその人口 525万人が減る。さらに北アイルランドやウェールズはどうなると言っても、スウェーデンの991万人よりは大きいだろう。国が大きくなるとなにかとやりにくいように思う。中国14億人をどのように束ねてやっていけるか、その歴史を見てもたいへんそうである。昔、毛沢東の時代にソビエトと不仲になって、毛沢東は「1億人、2億人死んだとしてもかまわない」みたいなことを言った。人口が多いと独裁者はそんなことも言ってしまえる。

 だいたいアングロサクソンは物事に徹底してくる。空爆でどんどん爆弾を落とすのも、捕鯨問題でもそうで、これはもう何の遺伝子んなのだろうと思う。
 地球温暖化に対して10代の若者たちがこれほどのデモを連日行い、逮捕者が出てもまたやるというのは徹底しているのだ。
 よい環境の下で暮らしたい。イギリスはガソリン車も廃止の宣言もしている。昔は他国をかき乱したが、産業革命もイギリスで起こり、内燃機関へと進んでいき、公害を生み出したが、
そんなことの実感のない10代は過去のことなど気にせずに、堂々と人間として言えるのだろう。世間など気にしておれないのだろう。権力に対抗することもよく自覚してやっているのだろう。

 フランスのイエローベストは左派も右派も超えた既存の政治へのデモである。先進国もなんだか喘ぎながら、次に来る時代を模索しているように見える。
 日本も喘いでいるのだが、統計も文書も隠されて、このままで大丈夫なのかも、わかりにくい。日本では先進国の在り方はどうなっていくのだろう。 

精神論者

2019年04月21日 | 
 ノートルダム大聖堂の修復のための寄付が国内を主として世界から1000億円がすぐに集まるのに、黄色いベストをする地方にはお金が回って来ないのか。都会と地方の格差はノートルダム修復までも巻き込んでいるようである。
 ぼくは宗教は克服されなければならないという立場をとっているので、修復にお金を使うよりも地方との格差にお金を使い、修復は黄色いベスト運動の人々が納得できるまで待ってもいいものだと思う。キリスト教が過去に行って来たことの罪は重い。
 パリ同時爆破テロ事件があったのは何年前だったか。なんとなくフランスは不安定になっているように感じる。
 こういう遠いパリでの出来事がニュースで報道される。

 さて、夜な夜な「東條英機元首相」と「石原莞爾」についての取材本を新書で読んでいる。取材したライターは保阪正康。東條英機はひどいものだ。戦争は精神ですると思っている。おそらく当時の日本人の一部の人々の気分を代表している。東條をいつも批判したのが石原莞爾だ。彼は中国と仲良くすることを唱えた。アメリカとの最終戦争は中国と友好状態でしかあり得ないと論じた。この軍人にはいつも憲兵の監視を東條はつけた。戦争を終わらせない東條英機。彼の決断が早ければ、広島や長崎の人々も助かったのかもしれない。アメリカはと言えば、なんとしても核爆弾の実験はしてみたかったのかもしれない。
それにしても日露戦争で多くの犠牲者をだした陸軍だったが、とんだ精神論者をたちを育成したものだ。「しかたのなかった戦争だった」という言い方もよく聞く。戦争には正義の戦争も
、しかたなかった戦争はなく、戦争すること自体が悪なのだ。自衛の戦争も戦争である。避ける方法を考えるのが政治家であり、官僚であり、国民というものだ。