1299 今、Selamat Idul Fitriという垂れ幕や幟や看板がインドネシア中にあふれている。
ちょっと、理屈っぽい話になる。イスラム暦、モハメッドさん歴では、一年はおおよそ、355日です。だから、キリスト教歴、西暦を使って暮らしている国のイスラム関係の行事は毎年、約10日前に移動する。度存知の通りです。西暦年始の1月10日以内の行事は年末にもう一度ある。不思議でもなんでもない。
太陽暦(西暦)では地球が太陽を一周するのが約365.2596(365日5時間48分46秒)だから、その半端を調整するために四年に一回(4で割り切れる年)閏年といって、366日にしている。2月を29日にしている。もう少し、細かく言うと、その内100の倍数年は閏年にしない。だから、2000年は閏年ではなかった、と言いたいが、そうではなくて、1000の倍数年は,また、閏年にするから、2000年は閏年だった。半端を調整するために、閏秒というものもある。こういう細かい調整をしているのです。
太陰暦では、色々あるが、一般的に、月が地球を一回りするのは29.5305日で、それ×12=354.36日が、一年です。太陽暦と季節を合わせるために、約2.713年に一度の閏年に閏月を加えて13か月にするなどして調整したのです。日本では明治以前は太陰暦を使っていた。勿論、閏月はあった。
ところが、四季のないところで使われたイスラム歴は調整をする必要を感じなかったのです。太陽暦がどうのこうのと考える必要は全くなかったし、キリスト教の分派ということにしたのだから、勿論、キリスト教暦を知っていたが、同じ暦を使うことは拒否したのです。モハメッド将軍にしてみれば敵対国の暦を無視することにしたのです。そして、一年を西暦に合わせるための、閏月などと言うことは、思いもよらないことだったのです。だから、現在のように、西暦では一年に約10日ずつ、イスラムの行事がずれている。
最重要行事のラマダン、レバランも10日ずつ前に移動する。
今、良く出てくる用語、puasa、 Ramadhan, bulan puasa, sahur, Buka puasa, Idul Fitri, Lebaran, Mudikなどがある。意味がわかりますか。
閏月 355日 季節感