エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

土器を焼く人々・・・富士見市水子貝塚公園

2010年11月14日 | 日記
埼玉県の富士見市の教育委員会は、かなり開明的であって市民の文化活動に理解が深い。
昨日の午前中、ぼくは水子貝塚公園に出かけたのである。



この公園は未だ14~5年の歴史でしかないけれど、既にして市民の憩いの場になっている。



駐車場スペースもそれなりにあって、快適である。
何故、このような内陸に貝塚が存在するのか?
訝しいと思われる方もおられるであろうと推測するけれど、何のことは無いここまで海が迫っていたという事だけである。

「縄文海進」というのである。
縄文時代に日本で発生した海水面の上昇のことである。

海面が今より3~5メートル高かったと言われ、縄文時代前期の約6,000年前にピークを迎えたとされている。
日本列島の海に面した平野部は深くまで海が入り込んでおり、気候は現在より温暖・湿潤で年平均で1~2℃気温が高かったと言われるのである。。





埼玉県でいうと、富士見、大宮、浦和、岩槻、蓮田まで海岸線が迫っていたのである。

この日、ブログを継続して公開されている「Bunbunbun」さんが川越の縄文研究家の皆さんと「野焼き」をされるということなので見学させて頂こうと出かけたのである。



皆さんが手作りされた縄文土器だとか、土偶を持ち寄っておられた。
公園のど真ん中で陽を焚いておられる。

公園管理者の理解の深さも感じられる行事である。



十数人であろうけれど、拝見したところなかなかの力作である。
野焼きの手法なども伺われ、勉強させて頂いたのであった。



焼成が終わるまで見ている時間が無く引き上げたけれど、上手に焼けたに違いないと思っているのである。
「Bunbunbun」さんに声かけしようと思ったけれど、遠慮申し上げたのであった。

皆さん、汗を掻きながら陽を燃やし続けておられる。
他者が入り込む隙間もなく、一つの完結した世界が感じられたのであった。

誤解されると困るのでもう一言加えると、そのぼくの感想は「排他的に感じた」のでは無く、「集中されておられた」ので遠慮したというのが正解である。

公園の中に展示室もあって、スライドなども見せていただける。



貝塚の断面であるけれど、白骨した縄文人の骨格である。
手前の小さな穴は、犬の骨格である。

とても興奮した時間が経験出来る。
ぼくにとってはエキサイトした時間であった。

帰りに、管理されているボランティアの方から貝塚の貝を記念として頂いた。



5,500年から6,000前の貝である。
しかもこの貝にこびり付いている土もその時代のものである。

この貝殻は「ヤマトシジミ」である。
ぼくの宝物が一つ増えた瞬間である。

Bunbunbunさん、御挨拶も出来ませんでした。
でもこうした機会の情報を頂いた事に感謝申し上げます。

ありがとうございました。








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                     荒野人