エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ムスカリの濃紫の秘密

2011年04月04日 | ポエム
ムスカリが濃紫の花を結んだ。



この濃紫の秘密は、その生息地にあるとぼくは思っている。
この色は、濃紫というより深いブルーであると言えないだろうか。

ムスカリは、地中海沿岸を中心に数十種が分布するのである。
地中海の海の色に染まってしまった花なのである。

限りなく透明だけれど、深い海底の場所では限りなく深いブルーである。






        ムスカリ


      そう
      小粒でコケテッシュな花が
      美しいソプラノで声を転がしていく
      一つ一つの音声が鮮明に
      転がり込んでくる

      ムスカリが咲いて
      かぐわしいきみの匂いが漂ってくる
      すると
      また一つ春が深まった






「ムスカリ」は「ムスク(麝香)」に由来し、原種にムスクの香りを思わせる芳香を持つ種があることからきているのである。
麝香・・・高価で高貴な香りであって古来から貴重品であった。
香道では最上位に位置する素材であり香りである。



花言葉は「通じ合う心」「失意」「寛大な愛」「明るい未来」である。
少しばかり悲観的な花言葉は、西洋圏で紫・青色系に悲観的なイメージを託すことがあり色から連想されたものと考えられるのである。

しかしながら、日本大災害で失意に覆われたけれど、通じ合う心で支えあっていけば、明るい未来が待っているのだと理解しようではないか。






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