権現堂桜堤の桜花に驚嘆した・・・散華する桜花

権現堂桜堤の色彩は見事である。
実に「驚嘆！」以外、表現を知らない。

昨年にヒガンバナを紹介したけれど、桜花も見事なのである。



権現堂川は古来より暴れ川として有名であった。
従って、この堤が築かれ始めた歴史は古いのである。



堤に沿って桜が植えられている。
その下には菜の花畑が広がっている。

実に絵になっているのである。



水門堰を眺めるのも、桜花越しに菜の花の延長線上である。



黄色に淡いピンク。
実に絶妙なバランスである。



もっともこのように新緑の上で輝く桜花もある。



空が高く、桜花が生き生きして見えるのである。

権現堂桜堤は埼玉県幸手にある。

大正6年に「幸手町誌」を刊行した後上辰雄氏は、権現堂堤の風光として次のように記している。
「春は若草のしとね青きを素足に心地快くふむで、眼下一面黄金と光る油菜の花をながめながら蝶と戯れスミレ・タンポポ・ツクシ等と摘み草に一日の暮れるのを忘れるだらう」と。





　　　　　　　　桜の下にあるもの


　　　　　　満開の桜の
　　　　　　その下には
　　　　　　ぼくやきみの夢が埋まっている
　　　　　　桜色が希望に満ちたのは
　　　　　　だから
　　　　　　当然なのだ

　　　　　　満開から
　　　　　　急峻な坂を転げ落ちるように
　　　　　　吹雪いていく姿に
　　　　　　きみは涙を載せた
　　　　　　ぼくは頬笑みを載せたいと
　　　　　　きみに言った

　　　　　　きみは笑って
　　　　　　頷いたではないか
　　　　　　ぼくは
　　　　　　それをきみの了解と
　　　　　　受け取った

　　　　　　満開の桜の下を転げまろび
　　　　　　ぼくはきみを抱きしめ
　　　　　　きみを窒息させるほど全てを吸い尽くした
　　　　　　満開の下は
　　　　　　それを許した

　　　　　　艶めかしく
　　　　　　つややかなきみの頬を挟み
　　　　　　ブラック・ホールに投げ込んだ
　　　　　　と思いたまえ

　　　　　　投げた放物線は
　　　　　　リズミカルに
　　　　　　かつ小刻みに震えたのである





菜の花の絨毯に感嘆する。
昔から日本人が好んだ色彩である。





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