エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

散華する桜花の舞い・・・舞い上がり舞い落ちる

2011年04月14日 | ポエム
桜花は、散るのではないのだと確信している。
舞い上がり、舞い落ちるのである。



こんなに綺麗な花トンネルを作っておきながら、勝手に散るのは許されないと思うのである。






        散華


      桜花舞い落ちる日
      短い一日
      ぼくは
      桜吹雪の中で
      舞い落ちていく快感を知った

      桜色の空が
      広がっていく
      ぼくは螺旋的に舞い上がり
      きりきりと舞い落ちた
      そのめくるめく視座の回転

      桜花は散るのではない
      舞い上がるのだ
      舞い上がり浮遊しながら
      きりきりと躍りながらフワッと舞い落ちる
      ぼくはその舞いに翻弄される

      舞いに翻弄される愉悦に
      浸りながら
      ぼくは時空の歪みを正した
      歪みは縄文の精神世界を漂わせて
      現在の時空をさらに正すのだ

      散華するのは
      そうたやすくない
      散華するのは清廉潔白な精神世界を構築し
      桜色の空を
      胸に抱いた生きとし生けるものに与えられる

      舞い上がり舞い落ちる
      桜花の去りゆく姿に
      ぼくはしっかり散華を見た
      桜花は散るのではなく舞うのだ
      という現実を

      散華の季節が終わる
      散華の舞が終わる
      散華の空が染まる
      散華の精神世界が無限大化する
      散華する

      ぼくのビッグ・バンがいま
      始まった






その花トンネルの下をそぞろ歩く人は楽しげである。
周りの木々は淡く、心根の優しさが伺われる。

春は、感激と感銘以外の何物でもない。
心揺り動かされるのである。





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