エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

花梨のピンクの花

2011年04月20日 | ポエム
花梨・・・カリンの花がいま咲き誇っている。
ピンクの可愛らしい花である。



ピンクと言うより「桃色」と言いたいのである。
姿は楚としており、かつ野に在りつつも貴なる気配を漂わせている。






        花梨


      花梨が咲く里に身体温める春が来た
      水が揺らぎ
      大気が膨らむ
      誰もが
      視線を花弁の可愛らしさに注ぐ

      花梨が実る頃
      ぼくは
      うきうきとして
      その実を車の中に隠すように置くのだ
      馥郁として何処からともなく香ってくる
      芳香にうっとりする幸せな時間
      あなたの
      香しく立ち上がる甘い芳香となって車を満たすのだ

      花梨はヴィーナスの化身であるのか
      実はしっとりと汗を滲ませている
      汗は香りの蜜となって
      きみと等身である
      ぼくはその蜜を余さず
      食べつくす
      花梨のエキスはぼくを幸せにする
      魔法なのだ
      その色は桃色の吐息となって
      誰もが捉われる
      魔法なのだ






花梨の花言葉は、いじらしいのである。
「唯一の戀」「努力」
である。



花梨は青空に良く似合うのである。





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